バイアス惑星に来てから文書をいくらか読んだけど、わかりにくい用語や説明がいっぱいなんだよ。
例えば?
例えば、「サーバーレスコンピューティング」。
どういう意味なのだ?
サーバー群がクラウドにあって、ファンクション群がそうしたサーバーに配置されており、エンドユーザーがそうしたファンクション群にアクセスして、そうしたアクセスが必要としたリソース量にしたがってエンドユーザーが課金されるコンピューターシステムモデルのことらしい。
はあ?つまり、サーバーは存在するわけだ。サーバーが存在するシステムを「サーバーレス」と誰かが呼んでいるのか?
実のところ、誰かが呼んでいるんだ。
ふーむ、 . . . まぎらわしい。
白い箱を黒い箱と呼ぶようなものだ。
どうしてそういうことになるのか?
おそらくは、「サーバーレス」は、本当は、「サーバーの存在をエンドユーザーが意識しない」の意味なのだろう。だから、エンドユーザーからは、サーバーがないかのように見える。
私がエンドユーザーである場合、サーバーの存在を意識するかどうかを決めるのは、私だ。サーバーの存在を意識すべきでないと何故、誰かが私に言わなければならないのか?
確かに、それは余計なお世話だ。
私にとっては、サーバーの存在を意識するのは、自然だし、不可避だとさえ言える。何故なら、さもなければ、それらのファンクションはどこに存在するのか?ファンクションが真空に浮かんでいるとでも想像しなければいけないのか?
. . . もしくは、「サーバーレス」は、「サーバー群をエンドユーザーが所有していない」という意味なのかもしれない。だから、「サーバー群をエンドユーザーが所有しないコンピューティング」のほうが適切なのかもしれない。
「所有しない」は「存在しない」とはまったく違う。. . . 地球人がそんなに長い名前を好まないのは理解できるが、ウィキペディアのページに挙げられている別の名前、「サービスとしてのファンクション(FaaS)」、で十分だろう。
多くの地球人は「サーバーレスコンピューティング」のような不正確な用語が大好きだが、それは、そうした用語のほうがインパクトがあると思うからだろう。
それは、ある傾向の現れだろう。つまり、正確であることよりも、直感におもねることを優先する。
別の例として、信用創造についての説明をいくつか読んだんだが。
それらの何が問題だ?
実のところ、それらが不正確だとは言わない。しかし、問題の本質に触れておらず、非現実的なケースについて述べていて、不必要な混乱を招いていると思う。
ははあ。
「信用創造」についての典型的な説明を読むと、なんだかだまされたような気がする。
だまされたような気がするのは、君の理解が不十分だからだ。君の理解が全体として、君の頭の中で一つに統合されていないのだ。それは、君の理解の体系に改訂が必要だというサインだ。
言い換えると、理解の体系を改善するチャンスだということだ。
いわゆる不思議というものにも同じことが当てはまる。君が不思議を感じるのは、なんらかの新たな情報が、君の理解体系にうまくはまらないからだ。それは、理解体系を根本的に変革するチャンスだ。
では、不思議をそのまま放置するべきじゃないわけだ。不思議は解消するべきものだ。
- Wikipedia. (2017/04/05). Serverless computing. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Serverless_computing