コンパクトトポロジカルスペース(空間)から\(\mathbb{R}\)へのコンティヌアス(連続)マップ(写像)のイメージ(像)は最小および最大を持つことの記述/証明
話題
About: トポロジカルスペース(空間)
About: マップ(写像)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、コンパクトトポロジカルスペース(空間)の定義を知っている。
- 読者は、ユークリディアントポロジーの定義を知っている。
- 読者は、コンティヌアス(連続)マップ(写像)の定義を知っている。
- 読者は、任意のコンパクトトポロジカルスペース(空間)のコンティヌアス(連続)イメージ(像)はコンパクトであるという命題を認めている。
- 読者は、ハイネ-ボレル定理: \(\mathbb{R}^n\)の任意のサブセット(部分集合)がコンパクトであるのは、それがクローズド(閉)でバウンデッド(有界)である場合、そしてその場合に限るという命題を認めている。
- 読者は、任意のサブセット(部分集合)がクローズド(閉)であるのは、それがそのクロージャー(閉包)に等しい場合、そしてその場合に限るという命題を認めている。
- 読者は、任意のサブセット(部分集合)のクロージャー(閉包)は、当該サブセット(部分集合)と、当該サブセット(部分集合)の全てのアキュームレイションポイント(集積点)の集合のユニオン(和集合)であるという命題を認めている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のコンパクトトポロジカルスペース(空間)から、ユークリディアントポロジー付きの\mathbb{R}への任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)のイメージ(像)は最小および最大を持つという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。
本体
1: 記述
任意のコンパクトトポロジカルスペース(空間)T、ユークリディアントポロジー付きの\(\mathbb{R}\)、任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)\(f: T \rightarrow \mathbb{R}\)に対して、\(f (T)\)は最小および最大を持つ。
2: 証明
任意のコンパクトトポロジカルスペース(空間)のコンティヌアス(連続)イメージ(像)はコンパクトであるという命題によって、\(f (T)\)は\(\mathbb{R}\)上でコンパクトである。By ハイネ-ボレル定理: \(\mathbb{R}^n\)の任意のサブセット(部分集合)がコンパクトであるのは、それがクローズド(閉)でバウンデッド(有界)である場合、そしてその場合に限るという命題によって、\(f (T)\)はクローズド(閉)でバウンデッド(有界)である。\(f (T)\)はバウンデッド(有界)であるので、\(f (T)\)の下限および上限\(inf f (T), sup f (T) \lt \infty\)がある。\(inf f (T)\)は\(f (T)\)の最小であるかアキュームレイションポイント(集積点)であるかだが、\(f (T)\)はクローズド(閉)なので、任意のサブセット(部分集合)がクローズド(閉)であるのは、それがそのクロージャー(閉包)に等しい場合、そしてその場合に限るという命題によって、\(f (T) = \overline{f (T)}\)、ここで\(\overline{f (T)}\)は\(f (T)\)のクロージャー(閉包)である、しかし、任意のサブセット(部分集合)のクロージャー(閉包)は、当該サブセット(部分集合)と、当該サブセット(部分集合)の全てのアキュームレイションポイント(集積点)の集合のユニオン(和集合)であるという命題によって、\(\overline{f (T)} = f (T) \cup ac (f (T))\)、ここで\(ac (f (T))\)は\(f (T)\)の全てのアキュームレイションポイント(集積点)の集合である、したがって、もしも、\(inf f (T)\)がアキュームレイションポイント(集積点)であれば、それは、どのみち\(f (T)\)に含まれており、したがって、最小である。同様に、\(sup f (T)\)は最大である。