セット(集合)の複数回分の積のカーディナリティ(濃度)はセット(集合)のカーディナリティ(濃度)のその回数分の積であることの記述/証明
話題
About: セット(集合)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、セット(集合)の定義を知っている。
- 読者は、セット(集合)の積の定義を知っている。
- 読者は、セット(集合)のカーディナリティ(濃度)の定義を知っている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のセット(集合)および任意の自然数に対して、当該セット(集合)の当該自然数回分の積のカーディナリティ(濃度)は当該セット(集合)のカーディナリティ(濃度)のその回数分の積であるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。
本体
1: 記述
任意のセット(集合)\(S\)および任意の自然数\(n\)に対して、\(card (S \times S \times . . . \times S) = card S card S . . . card S\)、ここで、両側の積たちは\(n\)回分の積たちである。
2: 証明
\(n = 1\)に対して、\(card S = card S\)。
ある\(n\)に対して、\(card (S \times S \times . . . \times S) = card S card S . . . card S\)、ここで、両側の積たちは\(n\)回分の積である、と仮定しよう。\(card (S \times S \times . . . \times S)\)、ここで、積は\(n + 1\)回分の積である、は\(card ((S \times S \times . . . \times S) \times S) = card (S \times S \times . . . \times S) card S\)、カーディナリティ(濃度)たちの算術の定義によって。\(card (S \times S \times . . . \times S) card S = card S card S . . . card S card S\)、仮定によって、したがって、\(card (S \times S \times . . . \times S) = card S card S . . . card S\)、ここで、両側の積たちは\(n + 1\)回分の積たちである。
したがって、数学的帰納法によって、任意の自然数\(n\)に対して、\(card (S \times S \times . . . \times S) = card S card S . . . card S\)、ここで、両側の積たちは\(n\)回分の積たちである。
3: 注
任意のセット(集合)のカーディナリティ(濃度)に対して、当該カーディナリティ(濃度)の任意の自然数乗は当該カーディナリティ(濃度)の当該自然数回分の積分であるという命題によって、\(card (S \times S \times . . . \times S) = (card S)^n\)が成立する、その右側は実際には\(card S\)の\(n\)回分の積として定義されてはいない。