2023年5月28日日曜日

291: インバース(逆)リーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)はリーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)のインバース(逆)である

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インバース(逆)リーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)はリーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)のインバース(逆)であることの記述/証明

話題


About: リーマニアンマニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、当該マニフォールド(多様体)上の任意のリーマニアンメトリック(計量)、当該マニフォールド(多様体)の任意のチャートに対して、当該インバース(逆)リーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)は当該リーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)のインバース(逆)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意のトポロジカルスペース(空間)\(T\)、\(T\)上の任意のリーマニアンメトリック(計量)\(g\)、\(T\)上の任意のチャートに対して、当該インバース(逆)リーマニアンメトリック(計量)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)\({g^{-1}}^{ij}\)は\(g\)のコーディネートたちマトリックス(座標行列)\(g^{ij}\)のインバース(逆)である、つまり、\({g^{-1}}^{ij} g_{jk} = \delta^i_k\)。


2: 証明


\(g (V, \bullet)\)、ここで、\(V\)は任意のベクトルたちフィールド(場)、はコベクトルたちフィールド(場)である。\(g^{-1} (\Omega, g (V, \bullet)) = \Omega (b^{-1} (g (V, \bullet))) = \Omega (V)\)、ここで、\(\Omega\)は任意のコベクトルたちフィールド(場)、である、なぜなら、\(b (V) (\bullet) = g (V, \bullet)\)および\(b^{-1} (b (V) (\bullet)) = V = b^{-1} (g (V, \bullet))\)。そこで\(\Omega = \epsilon^i\)および\(V = e_j\)、ここで、\(e_j\)は当該チャートオープンセット(開集合)上のスタンダードベーシス(基底)のj番目メンバーで\(\epsilon^i\)はデュアルベーシス(基底)のi番目メンバー、とおこう。\(g^{-1} (\epsilon^i, g (e_j, \bullet)) = \epsilon^i (e_j) = \delta^i_j\)。\(g (e_j, \bullet) = \sigma_{j-k} \epsilon_k\)、ここで、\(\sigma_{j-k}\)たちは当該チャートオープンセット(開集合)上のファンクション(関数)たち、である。そこで\(\bullet = e_l\)とおこう。\(g (e_j, e_l) = g_{jl} = \sigma_{j-k} \epsilon_k (e_l) = \sigma_{j-k} \delta^k_l = \sigma_{j-l}\)、したがって、\(g (e_j, \bullet) = g_{jk} \epsilon^k\)。\(g^{-1} (\epsilon^i, g_{jk} \epsilon^k) = {g^{-1}}^{ik} g_{jk} = {g^{-1}}^{ik} g_{kj} = \delta^i_j\)。


参考資料


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