2023年9月24日日曜日

373: コンティニュアス(連続)トポロジカルスペース(空間)たちマップ(写像)コドメイン(余域)上のインデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)はファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)である

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コンティニュアス(連続)トポロジカルスペース(空間)たちマップ(写像)コドメイン(余域)上のインデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)はファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)であることの記述/証明

話題


About: トポロジカルスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のコンティニュアス(連続)トポロジカルスペース(空間)たちマップ(写像)のコドメイン(余域)上のインデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)はファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意のトポロジカルスペース(空間)たち\(T_1, T_2\)、任意のファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)\(\{F_{T_1} (U)\}\)、任意のコンティニュアス(連続)マップ(写像)\(\phi: T_1 \to T_2\)に対して、インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)\(\{F_{T_2} (U) = \{f: U \to \mathbb{R}\vert f \text{ はコンティニュアス(連続)である } \land f \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\}\}\)はファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)である。


2: 証明


当該"インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)"は第1条件: \(F_{T_2} (U)\)は全コンティニュアス(連続)ファンクション(関数)たちアルジェブラ(多元環)のサブアルジェブラ(部分多元環)である、を証明しよう。\(F_{T_2} (U)\)は全コンティニュアス(連続)ファンクション(関数)たちアルジェブラ(多元環)のサブセット(部分集合)である、なぜなら、\(f\)は定義によりコンティニュアス(連続)である。当該サブセット(部分集合)はアディション(加法)の下にクローズドである(閉じている)ことをチェックしよう。\(f_i \in F_{T_2} (U)\)であると仮定しよう。\(f_1 + f_2 \in F_{T_2} (U)\)?\(f_1 + f_2\)はコンティニュアス(連続)である。\((f_1 + f_2) \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)?\(f_i \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。\(f_1 \circ \phi + f_2 \circ \phi \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)、しかし、\(f_1 \circ \phi + f_2 \circ \phi = (f_1 + f_2) \circ \phi\)。当該サブセット(部分集合)はスカラーマルチプリケーション(乗法)の下にクローズドである(閉じている)ことをチェックしよう。\(f \in F_{T_2} (U)\)および\(r \in \mathbb{R}\)であると仮定しよう。\(r f \in F_{T_2} (U)\)?\(r f\)はコンティニュアス(連続)である。\((r f) \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)?\(f \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。\(r (f \circ \phi) \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)、しかし、\(r (f \circ \phi) = (r f) \circ \phi\)。当該サブセット(部分集合)はマルチプリケーション(乗法)の下にクローズドである(閉じている)ことをチェックしよう。\(f_i \in F_{T_2} (U)\)であると仮定しよう。\(f_1 f_2 \in F_{T_2} (U)\)?\(f_1 f_2\)はコンティニュアス(連続)である。\((f_1 f_2) \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)?\(f_i \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。\((f_1 \circ \phi) (f_2 \circ \phi) \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)、しかし、\((f_1 \circ \phi) (f_2 \circ \phi) = (f_1 f_2) \circ \phi\)。任意の\(f_i \in F_{T_2} (U)\)に対して、レフト(左)ディストリビュータビリティ(分配性)\((f_1 + f_2) f_3 = f_1 f_3 + f_2 f_3\)は成立する。任意の\(f_i \in F_{T_2} (U)\)に対して、ライト(右)ディストリビュータビリティ(分配性)\(f_3 (f_1 + f_2) = f_3 f_1 + f_3 f_1\)は成立する。任意の\(f_i \in F_{T_2} (U)\)および\(r_i \in \mathbb{R}\)に対して、スカラーたちとのコンパティビリティ(互換性)\((r_1 f_1) (r_2 f_2) = (r_1 r_2) (f_1 f_2)\)は成立する。

当該"インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)"は第2条件: \(F_{T_2} (U)\)は全コンスタントファンクション(関数)たちを包含する、を満たすことを証明しよう。任意のコンスタントファンクション(関数)\(f: U \to \mathbb{R}\)に対して、\(f \circ \phi\)はコンスタントである、したがって、\(f \circ \phi \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。

当該"インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)"は第3条件: 任意のオープン(開)\(V \subseteq U\)および任意の\(f \in F_{T_2} (U)\)に対して、\(f\vert_V \in F_{T_2} (V)\)、を満たすことを証明しよう。\(f\vert_V \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (V)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (V))\)?\(f \circ \phi \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。\(\phi^{-1} (V) \subseteq \phi^{-1} (U)\)。\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (V)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (V))\)、しかし、\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (V)} = f\vert_V \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (V)}\)、なぜなら、任意の\(p \in \phi^{-1} (V)\)に対して、\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (V)} (p) = f\vert_V \circ \phi (p)\)。

当該"インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)"は第4条件: 任意のオープンカバー(開被覆)\(U = \cup_\alpha U_\alpha\)および以下を満たす任意のコンティニュアス(連続)\(f: U \to \mathbb{R}\)、つまり、\(f \vert_{U_\alpha} \in F_{T_2} (U_\alpha)\)、に対して、\(f \in F_{T_2} (U)\)、を満たすことを証明しよう。\(f \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)?\(f\vert_{U_\alpha} \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U_\alpha)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U_\alpha))\)、しかし、\(f\vert_{U_\alpha} \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U_\alpha)} = (f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (U_\alpha)}\)、しかし、\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (U_\alpha)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U_\alpha))\)。\(\phi^{-1} (U) = \cup_\alpha \phi^{-1} (U_\alpha)\)。したがって、\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)、しかし、\((f \circ \phi)\vert_{\phi^{-1} (U)} = f \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)}\)、したがって、\(f \circ \phi \vert_{\phi^{-1} (U)} \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\)。


3: 注


\(\{F_{T_2} (U) = \{f: U \to \mathbb{R}\vert f \text{ はコンティニュアス(連続)である } \land f \circ \phi \in F_{T_1} (\phi^{-1} (U))\}\}\)を"インデュースト(誘引された)ファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)"と単に呼んだからといって、\(\{F_{T_2} (U)\}\)がファンクショナル(関数による)ストラクチャー(構造)であることが保証されるわけではなく、当該4条件を満たすことが要求される。


参考資料


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