2023年10月8日日曜日

381: カテゴリーたちイクイバレンス(同値)はイクイバレンスリレーション(同値関係)である

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カテゴリーたちイクイバレンス(同値)はイクイバレンスリレーション(同値関係)であることの記述/証明

話題


About: カテゴリー

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、カテゴリーたちイクイバレンス(同値)はイクイバレンスリレーション(同値関係)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


カテゴリーたちのイクイバレンス(同値)はイクイバレンスリレーション(同値関係)である。


2: 証明


\(C_1, C_2, C_3\)は以下を満たすカテゴリーたち、つまり、\(C_1\)は\(C_2\)とイクイバレント(同値)であり\(C_2\)は\(C_3\)とイクイバレント(同値)である。

リフレキシビティ(反射性)をチェックしよう。\(C_1\)は\(C_1\)とイクイバレント(道中)であるか?以下のファンクター(関手)たち\(F_{1, 1}: C_1 \rightarrow C_1\)および\(F_{1, 1}: C_1 \rightarrow C_1\)、それが意味するのは、同じ\(F_{1, 1}\)が双方向に使われる、つまり、アイデンティ(恒等)ファンクター(関手)\(1_{C_1}\)、を取ろう。\(F_{1, 1} F_{1, 1}\)と\(1_{C_1}\)の間にナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)があるか?\(F_{1, 1} F_{1, 1} = 1_{C_1}\)。ナチュラルトランスフォーメイション(変換)たち\(\eta: 1_{C_1} \to 1_{C_1}\)および\(\theta: 1_{C_1} \to 1_{C_1}\)として、アイデンティ(恒等)ナチュラルトランスフォーメイション(変換)\(1_{1_{C_1}}\)を取ろう。\(\theta \eta = 1_{1_{C_1}} 1_{1_{C_1}} = 1_{1_{C_1}} = 1_{1_{C_1}} 1_{1_{C_1}} = \eta \theta\)。したがって、\(\eta\)はナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)である。

シンメトリー(対称性)をチェックしよう。\(C_2\)は\(C_1\)とイクイバレント(同値)であるか?以下を満たすファンクター(関手)たち\(F_{1, 2}: C_1 \rightarrow C_2\)および\(F_{2, 1}: C_2 \rightarrow C_1\)、つまり、\(F_{2, 1} F_{1, 2} \cong 1_{C_1}\)および\(F_{1, 2} F_{2, 1} \cong 1_{C_2}\)、がある。したがって、以下を満たすファンクター(関手)たち、\(F_{2, 1}: C_2 \rightarrow C_1\)および\(F_{1, 2}: C_1 \rightarrow C_2\)、つまり、\(F_{1, 2} F_{2, 1} \cong 1_{C_2}\)および\(F_{2, 1} F_{1, 2} \cong 1_{C_1}\)、がある。

トランジティビティ(遷移性)をチェックしよう。\(C_1\)は\(C_3\)とイクイバレント(同値)であるか?以下を満たす\(F_{1, 2}: C_1 \rightarrow C_2\)および\(F_{2, 1}: C_2 \rightarrow C_1\)、つまり、\(F_{2, 1} F_{1, 2} \cong 1_{C_1}\)でナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)たち\(\eta_{1, 2}: F_{2, 1} F_{1, 2} \to 1_{C_1}, \theta_{1, 2}: 1_{C_1} \to F_{2, 1} F_{1, 2}\)を持ち、\(F_{1, 2} F_{2, 1} \cong 1_{C_2}\)でナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)たち\(\eta_{2, 1}: F_{1, 2} F_{2, 1} \to 1_{C_2}, \theta_{2, 1}: 1_{C_2} \to F_{1, 2} F_{2, 1}\)を持つ、がある。以下を満たす\(F_{2, 3}: C_2 \rightarrow C_3\)および\(F_{3, 2}: C_3 \rightarrow C_2\)、つまり、\(F_{3, 2} F_{2, 3} \cong 1_{C_2}\)でナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)たち\(\eta_{2, 3}: F_{3, 2} F_{2, 3} \to 1_{C_2}, \theta_{2, 3}: 1_{C_2} \to F_{3, 2} F_{2, 3}\)を持ち、\(F_{2, 3} F_{3, 2} \cong 1_{C_3}\)でナチュラルアイソモーフィズム(同形写像)たち\(\eta_{3, 2}: F_{2, 3} F_{3, 2} \to 1_{C_3}, \theta_{3, 2}: 1_{C_3} \to F_{2, 3} F_{3, 2}\)を持つ、がある。

\(F_{1, 3} = F_{2, 3} F_{1, 2}: C_1 \rightarrow C_2 \rightarrow C_3\)および\(F_{3, 1} = F_{2, 1} F_{3, 2}: C_3 \rightarrow C_2 \rightarrow C_1\)を取ろう。

\(F_{3, 1} F_{1, 3} \cong 1_{C_1}\)であるか?以下を満たすナチュラルトランスフォーメイション(変換)たち\(\eta_{1, 3}: F_{3, 1} F_{1, 3} \rightarrow 1_{C_1}\)および\(\theta_{1, 3}: 1_{C_1} \rightarrow F_{3, 1} F_{1, 3}\)、つまり、\(\theta_{1, 3} \eta_{1, 3} = 1_{F_{3, 1} F_{1, 3}}\)および\(\eta_{1, 3} \theta_{1, 3} = 1_{1_{C_1}}\)、があるか?\(\eta_{1, 3, c}:= \eta_{1, 2, c} F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)})\)を定義しよう、それは意味をなす、なぜなら、\(\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)}: F_{3, 2} F_{2, 3} (F_{1, 2} (c)) \rightarrow F_{1, 2} (c)\), \(F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)}): F_{2, 1} F_{3, 2} F_{2, 3} (F_{1, 2} (c)) \rightarrow F_{2, 1} F_{1, 2} (c)\)、そして、\(\eta_{1, 2, c}: F_{2, 1} F_{1, 2} (c) \rightarrow c\)、その一方で、\(\eta_{1, 3, c}: F_{3, 1} F_{1, 3} (c) = F_{2, 1} F_{3, 2} F_{2, 3} F_{1, 2} (c) \rightarrow c\)。\(\eta_{1, 3}\)は本当にナチュラルトランスフォーメイション(変換)であるか?\(C_1\)内の任意のモーフィズム(射)\(\alpha: c \rightarrow c'\)に対して、\(\alpha \eta_{1, 3, c} = \eta_{1, 3, c'} F_{3, 1} F_{1, 3} (\alpha) = \eta_{1, 3, c'} F_{2, 1} F_{3, 2} F_{2, 3} F_{1, 2} (\alpha)\)であるか?左辺側は\(\alpha \eta_{1, 2, c} F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)}) = \eta_{1, 2, c'} F_{2, 1} F_{1, 2} (\alpha) F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)}) = \eta_{1, 2, c'} F_{2, 1} (F_{1, 2} (\alpha) \eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)})\)。右辺側は\(\eta_{1, 2, c'} F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c')}) F_{2, 1} F_{3, 2} F_{2, 3} F_{1, 2} (\alpha) = \eta_{1, 2, c'} F_{2, 1} (\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c')} F_{3, 2} F_{2, 3} F_{1, 2} (\alpha))\)。しかし、\(F_{1, 2} (\alpha) \eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)} = \eta_{2, 3, F_{1, 2} (c')} F_{3, 2} F_{2, 3} F_{1, 2} (\alpha)\)、したがって、両辺は等しい、したがって、\(\eta_{1, 3}\)はナチュラルトランスフォーメイション(変換)である。\(\eta_{1, 3, c}\)はアイソモーフィズム(同形写像)である、なぜなら、\(\eta_{2, 3, F_{1, 2} (c)}\)がそうであり、イクイバレンス(同値)ファンクター(関手)\(F_{2, 1}\)はアイソモーフィズム(同形写像)をプリザーブ(維持)する、任意のイクイバレンス(同値)ファンクター(関手)はモニクたち、エピクたち、バイモーフィズムたち、スプリットモニクたち、スプリットエピクたち、アイソモーフィズム(同形写像)たち、コミュータティブ(可換な)ダイアグラム(図式)たちをプリザーブ(維持)しリフレクト(反映)するという命題によって、そして、\(\eta_{1, 2, c}\)がそうである。そこで、\(\eta_{1, 3, c}\)のインバース(逆)\({\eta_{1, 3, c}}^{-1}\)があり、\(\theta_{1, 3, c} = {\eta_{1, 3, c}}^{-1}\)。\(\theta_{1, 3}\)はナチュラルトランスフォーメイション(変換)である、なぜなら、\(\alpha \eta_{1, 3, c} = \eta_{1, 3, c'} F_{3, 1} F_{1, 3} (\alpha)\)から、\(\theta_{1, 3, c'} \alpha \eta_{1, 3, c} \theta_{1, 3, c} = \theta_{1, 3, c'} \eta_{1, 3, c'} F_{3, 1} F_{1, 3} (\alpha) \theta_{1, 3, c}\)、\(\theta_{1, 3, c'} \alpha = F_{3, 1} F_{1, 3} (\alpha) \theta_{1, 3, c}\)。

\(F_{1, 3} F_{3, 1} \cong 1_{C_3}\)であるか?はい: シンメトリー(対称性)によって、\(C_3\)は\(C_2\)とイクイバレント(同値)であり\(C_2\)は\(C_1\)と同値であり、前パラグラフの対称的な議論がここで使える。


参考資料


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