サージェクション(全射)たちのファイナイト(有限)コンポジション(合成)は必ずしもサージェクション(全射)ではないことの記述/証明
話題
About: セット(集合)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、サージェクション(全射)の定義を知っている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、サージェクション(全射)たちのあるファイナイト(有限)コンポジション(合成)は必ずしもサージェクション(全射)ではないという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\(\{S_1, ..., S_n\}\): \(S_j \in \{\text{ 全てのセット(集合)たち }\}\)
\(\{S'_1, ..., S'_n\}\): \(S'_j \in \{\text{ 全てのセット(集合)たち }\}\)
\(\{f_1, ..., f_n\}\): \(f_j: S_j \to S'_j\), \(\in \{\text{ 全てのサージェクション(全射)たち }\}\)
//
ステートメント(言明)たち:
\(\forall j \in \{1, ..., n - 1\} (S'_j \subseteq S_{j + 1})\)
\(\lnot \implies\)
\(f_n \circ ... \circ f_1: S_1 \to S'_n \in \{\text{ 全てのサージェクション(全射)たち }\}\)
//
2: 自然言語記述
任意のセット(集合)たち\(\{S_1, ..., S_n\}\)、任意のセット(集合)たち\(\{S'_1, ..., S'_n\}\)、以下を満たす任意のサージェクション(全射)たち\(\{f_1, ..., f_n\}\)、つまり、\(f_j: S_j \to S'_j\)、に対して、もしも、各\(j \in \{1, ..., n - 1\}\)に対して \(S'_j \subseteq S_{j + 1}\)である場合、\(f_n \circ ... \circ f_1: S_1 \to S'_n\)は必ずしもサージェクション(全射)ではない。
3: 証明
全体戦略: ステップ1: \(n = 2\)で\(S'_1 \subset S_2\)のケースで、ある反例を示す。
ステップ1:
ある反例を示せば十分である。
\(n = 2\)としよう。\(S_1 = \{1\}\)、\(S'_1 = \{2\}\)、\(S_2 = \{2, 3\}\)、\(S'_2 = \{4, 5\}\)、\(f_1: 1 \mapsto 2\)、\(f_2: 2 \mapsto 4, 3 \mapsto 5\)としよう。
\(f_2 \circ f_1\)はサージェクション(全射)でない、なぜなら、\(5\)は\(S_1\)の何らの要素からもマップされない。
4: 注
ひっかけだと思われるかもしれないが、コンポジション(合成)は、第1マップ(写像)のコドメイン(余域)が第2マップ(写像)のドメイン(定義域)に等しくなくても可能であることを思い出すべきだ。
インジェクション(単射)たちの任意のファイナイト(有限)コンポジション(合成)はインジェクション(単射)であるという命題と比較のこと、それは、第1マップのコドメイン(余域)が第2マップ(写像)のドメイン(定義域)に等しくない時でも成立する。
サージェクション(全射)たちの任意のファイナイト(有限)コンポジション(合成)はサージェクション(全射)である、もしも、構成要素サージェクション(全射)たちのコドメイン(余域)たちが、引き続くサージェクション(全射)たちのドメイン(定義域)たちに等しい場合、という命題と比較のこと。