2024年12月22日日曜日

907: セット(集合)の\(\sigma\)-アルジェブラ(多元環)

<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>

セット(集合)の\(\sigma\)-アルジェブラ(多元環)の定義

話題


About: メジャー(測度)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、セット(集合)の\(\sigma\)-アルジェブラ(多元環)の定義を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\( S\): \(\in \{\text{ 全てのセット(集合)たち }\}\)
\(*A\): \(\subseteq Pow S\)
//

コンディションたち:
1) \(S \in A\)
\(\land\)
2) \(\forall a \in A (S \setminus a \in A)\)
\(\land\)
3) \(\forall s: \mathbb{N} \to A (\cup_{j \in \mathbb{N}} s (j) \in A)\)
//

\(A\)の各要素は、"メジャラブル(測定可能)サブセット(部分集合)"と呼ばれる。


2: 注


言い換えると、\(s\)はシーケンス(列)\(s (0), s (1), ...\)である。

\(s\)は実際上、任意のファイナイト(有限)シーケンス(列)にできる、なぜなら、\(s\)は各\(N + 1 \le j\)に対して同一の\(s (N)\)へマップでき、\(\cup_{j \in \mathbb{N}} s (j) = s (1) \cup ... \cup s (N)\)。

当該コンディションたちによれば、以下の典型的なサブセット(部分集合)たちは不可避に\(A\)内に含まれる(これらが全てというわけではない): \(\emptyset = S \setminus S \in A\); \(\cap_{j \in \mathbb{N}} s (j) = S \setminus \cup_{j \in \mathbb{N}} (S \setminus s (j)) \in A\): 任意のセット(集合)に対して、任意のサブセット(部分集合)マイナス任意のサブセット(部分集合)たちのユニオン(和集合)は、第1サブセット(部分集合)マイナス第2のかたまりのサブセット(部分集合)たちのインターセクション(共通集合)であるという命題を参照のこと。

本概念を考える動機は、\(S\)上の'メジャー(測度)'を定義することである: \(S\)の一部のサブセット(部分集合)たちを測定したいが、\(S\)の全てのサブセット(部分集合)たちを測定する必要があるわけではない、したがって、どのサブセット(部分集合)たちを測定する必要があるかを私たちは定めるが、それらが、\(A\)の要素たちに他ならない、それが、\(A\)の各要素が"メジャラブル(測定可能)サブセット(部分集合)"と呼ばれる理由である。

もちろん、\(A\)は、\(S\)に対して自動的に決まるわけではない: それは1つの選択である。\(A = Pow S\)または\(A = \{S, \emptyset\}\)は可能な選択である。


参考資料


<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>