リング(環)の定義
話題
About: リング(環)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、セット(集合)の定義を知っている。
- 読者は、アーベリアングループ(アーベル群)の定義を知っている。
- 読者は、モノイドの定義を知っている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、リング(環)の定義を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。
本体
1: 定義
任意のセット(集合)Sに、以下の条件を満たす、加法+および乗法\(\bullet\)というオペレーションたちを付けたもの、つまり、1) Sは加法についてアーベリアングループ(アーベル群) 2) Sは乗法についてモノイドである 3) 乗法は加法に関して分配則を満たす、つまり、\(p_1 \bullet (p_2 + p_3) = (p_1 \bullet p_2) + (p_1 \bullet p_3)\)および\((p_1 + p_2) \bullet p_3 = (p_1 \bullet p_3) + (p_2 \bullet p_3)\)
2: 注
乗法のアイデンティ(単位要素)の存在が、モノイドであることに含まれてここでは仮定されているが、一部の人々は、'リング(環)'を、乗法のアイデンティ(単位要素)を要求することなく定義しているようだ。そうした人々は、本記事のによるリング(環)を"アイデンティ(単位要素)付きリング(環)"と呼ぶ。.