2022年7月24日日曜日

321: レギュラーサブマニフォールド(多様体)上のチャートはアダプティングチャートの拡張である

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レギュラーサブマニフォールド(多様体)上のチャートはアダプティングチャートの拡張であることの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)の任意のレギュラーサブマニフォールド(多様体)上の任意のチャートは、あるアダプティングチャートの拡張であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意の\(n\)次元\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)Mおよび任意の\(n_1\)次元レギュラーサブマニフォールド(多様体)\(M_1 \subseteq M\)に対して、任意のポイント\(p \in M_1\)周りの任意の\(M_1\)上チャート\((U_p, \phi)\) 、ここで\(U_p \subseteq M_1\)、は、あるアダプティングチャート\((U'_p \cap M_1, \pi \circ \phi'|_{U'_p \cap M_1})\)の拡張である、ここで\((U'_p, \phi')\)は対応するアダプテッドチャートであり、\(U'_p \subseteq M\)および\(\pi\)は常に'0'である\(n_1 + 1\) ~ \(n\)座標の除去である。


2: 証明


\(p\)周りに、あるアダプティングチャート\((U''_p \cap M_1, \pi \circ \phi''|_{U''_p \cap M_1})\)がある、ここで\((U''_p, \phi'')\)は対応するアダプテッドチャートであり、\(U''_p \subseteq M\)。\(U_p\)は当該サブスペース(部分空間)トポロジーでオープン(開)であるので、\(U_p = U'''_p \cap M_1\)、ここで\(U'''_p \subseteq M\)は\(M\)上でオープン(開)。したがって、\(U_p \cap U''_p \cap M_1 = U'''_p \cap M_1 \cap U''_p \cap M_1 = U''_p \cap U'''_p \cap M_1\)、そして\((U''_p \cap U'''_p \cap M_1, \pi \circ \phi''|_{U''_p \cap U'''_p \cap M_1})\)は\((U''_p \cap U'''_p, \phi''|_{U''_p \cap U'''_p})\)をアダプテッドチャートとするアダプティングチャートである。他方で、\((U_p \cap U''_p \cap M_1 = U''_p \cap U'''_p \cap M_1, \phi|_{U''_p \cap U'''_p \cap M_1})\)は\(M_1\)上のチャートである。

あるディフェオモーフィズム(微分同相写像)\(f: \pi \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p \cap M_1) \rightarrow \phi (U''_p \cap U'''_p \cap M_1)\)がある、なぜなら、それら2チャートたちは同じアトラス(座標近傍系)に属しているから、そして、以下を満たすあるインジェクティブ(単射)マップ(写像)\(f': \phi'' (U''_p \cap U'''_p) \rightarrow \mathbb{R}^n\)を定義する、つまり、1 ~ \(n_1\)コンポーネントたちは\(f\)によってマップされ、残りのコンポーネントたちはアイデンティカル(恒等)にマップされる。任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)間マップ(写像)に対して、その、トポロジー上の意味におけるコンティヌアス(連続)性は、その、座標ファンクション(関数)たちに対するノルムの意味におけるコンティヌアス(連続)性と同等であるという命題によって、\(f'\)はコンティヌアス(連続)である、また、ドメイン(領域)のインバリアンス(不変性)定理: 任意のユークリディアントポロジカルスペース(空間)上の任意のオープンセット(開集合)から任意のユークリディアントポロジカルスペース(空間)への任意のインジェクティブ(単射)コンティヌアス(連続)マップ(写像)は、オープンマップ(開写像)であるによって、\(f'\)はオープンマップ(開写像)である、したがって、\(f' (\phi'' (U''_p \cap U'''_p))\)はオープン(開)である、そして、\(f': \phi'' (U''_p \cap U'''_p) \rightarrow f' (\phi'' (U''_p \cap U'''_p))\)はホメオモーフィズム(位相同形写像)、実のところ、明らかに、ディフェオモーフィズム(微分同相写像)である。したがって、\((U''_p \cap U'''_p, f' \circ \phi'')\)はチャートであり、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p \cap M_1)\)は、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p)\)の\(n_1 + 1\) ~ \(n\)コンポーネントたちを0にしたものに等しい、なぜなら、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p)\)上の、\(n_1 + 1\) ~ \(n\)コンポーネントたちの内の1つが0でない任意のポイントは、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p \cap M_1)\)上になく、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p)\)上の、全\(n_1 + 1\) ~ \(n\)コンポーネントたちが0である任意のポイントは、\(f' \circ \phi'' (U''_p \cap U'''_p \cap M_1)\)上にあるから。したがって、\((U''_p \cap U'''_p \cap M_1, \pi \circ f' \circ \phi''|_{U''_p \cap U'''_p \cap M_1})\)はアダプテッドチャート\((U''_p \cap U'''_p, f' \circ \phi''|_{U''_p \cap U'''_p}\)のアダプティングチャートである、しかし、\(\pi \circ f' \circ \phi''|_{U''_p \cap U'''_p \cap M_1} = \phi|_{U''_p \cap U'''_p \cap M_1} = \phi|_{U_p \cap U''_p \cap M_1}\)であり、チャート\((U_p, \phi)\)はそれの拡張である。


参考資料


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