2022年8月28日日曜日

340: リーグループ(群)のC^\infty右アクションによって導出された、ベクトルたちのパラメータによるファミリーとカーブは、同一ベクトルを代表する、もしも、. . .

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リーグループ(群)の\(C^\infty\)右アクションによって導出された、ベクトルたちのパラメータによるファミリーとカーブは、同一ベクトルを代表する、もしも、. . .ことの記述/証明

話題


About: マニフォールド(多様体)
About: リーグループ(群)
About: リーグループ(群)のマニフォールド(多様体)への右アクション

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)Mに任意のリーグループ(群)Gの任意の\(C^\infty\)右アクションが付いたもの、および、任意の、カーブたちのパラメータによるファミリーから導出されたベクトルたちのパラメータによるファミリー、および、任意のカーブ、で、両方ともG上にいてG上で同一ベクトルを代表するものに対して、G上のカーブたちのパラメータによるファミリーの右アクションから導出されたベクトルたちのパラメータによるファミリー、と、G上のカーブの右アクションとしてのカーブ、は、M上で同一ベクトルを代表するという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)\(M\)に任意のリーグループ(群)\(G\)の任意の\(C^\infty\)右アクション\(\mu: M \times G \rightarrow M\)を付けたもの、任意の、\(G\)上の\(C^\infty\)カーブたちの\(C^\infty\)パラメータによるファミリー\(c_1 (t, t')\)、ここで\(t\)はパラメータであり、\(t\)に依存せず\(c_1 (t, 0) = g \in G\)、および、任意の\(G\)上の\(C^\infty\)カーブ\(c_2 (t)\)で、\(G\)上で、\(\frac{d}{d t} (\frac{\partial c_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{d c_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\)として同一タンジェントベクトルを代表するものたち、ここで、左手の\(\frac{d}{d t}\)は、ベクトルたちのパラメータによるファミリーのデリバティブ(微分係数)を意味し、右手の\(\frac{\partial}{\partial t}\)および\(\frac{d}{d t}\)は、カーブのタンジェントベクトルを取ることを意味する、に対して、\(M\)上の、導出された、ベクトルたちのパラメータによるファミリーおよびカーブ、は、\(M\)上で同一ベクトルを代表する、つまり、\(\frac{d}{d t} (\frac{\partial m c_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{d m c_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\)、ここで、\(\frac{d}{d t}\)たちおよび\(\frac{\partial}{\partial t'}\)は同様に意味する。


2: 証明


\(m c_1 (t, t')\)は実際、\(C^\infty\)カーブたちの\(C^\infty\)パラメータによるファミリーである、なぜなら、それは\(C^\infty\)マップ(写像)たちの合成であるから、\(c_1 (t, t')\)は\(C^\infty\)であり\(\mu\)は\(C^\infty\)であり、mは固定されていて。

\(m c_2 (t)\)は実際、\(C^\infty\)カーブである、なぜなら、それは\(C^\infty\)マップ(写像)たちの合成だから、\(c_2 (t)\)は\(C^\infty\)であり\(\mu\)は\(C^\infty\)であり、\(m\)は固定されていて。

\(G\)上の\(c_1 (t, 0) = c_2 (0)\)周りの任意のチャートに対して、\(i\)コンポーネント\(\left(\frac{d}{d t} (\frac{\partial c_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0}\right)^i = \frac{d}{d t} (\frac{\partial c^i_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{d c^i_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\)、ここで、\(c^i_j\)は\(c_j\)の\(G\)チャートによる\(i\)コンポーネントである。

\(M\)上の\(m c_1 (t, 0) = m c_2 (0)\)周りの任意のチャートに対して、\(j\)コンポーネント\(\left(\frac{d}{dt} (\frac{\partial m c_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0}\right)^j = \frac{d}{d t} (\frac{\partial (m c_1 (t, t'))^j}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{d}{d t} (\frac{\partial \mu^j (m, c_1 (t, t'))}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{d}{d t} (\frac{\mu^j (m, c_1 (t, t'))}{\partial c^i_1} \frac{c^i_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0}\)、しかし、\(\frac{\partial \mu^j}{\partial c^i_1}\)は\(m\)と\(c_1\)のファンクションであり、\(c_1 (t, 0)\)は\(t\)に依存しない、したがって、\(= \frac{\partial \mu^j (m, c_1)}{\partial c^i_1} \frac{d}{d t} (\frac{\partial c^i_1 (t, t')}{\partial t'}\vert_{t' = 0})\vert_{t = 0} = \frac{\partial \mu^j (m, c_1)}{\partial c^i_1}\vert_{c_1 = g} \frac{d c^i_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\)。他方で、\(\left(\frac{d m c_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\right)^j = \frac{d (m c_2 (t))^j}{d t}\vert_{t = 0} = \frac{d \mu^j (m, c_2 (t))}{d t}\vert_{t = 0} = \frac{\partial \mu^j (m, c_2)}{\partial c^i_2}\vert_{c_2 = g} \frac{d c^i_2 (t)}{d t}\vert_{t = 0}\)。\(\frac{\partial \mu^j}{\partial c^i_k}\)はコーディネイトファンクションの問題なので、\(\left.\frac{\partial \mu^j (m, c_1)}{\partial c^i_1}\right|_{c_1 = g} = \left.\frac{\partial \mu^j (m, c_2)}{\partial c^i_2}\right|_{c_2 = g}\)。


参考資料


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