2023年11月5日日曜日

404: リーマニアンバンドル(束)はコンパチブル(互換)コネクション(接続)を持つ

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リーマニアンバンドル(束)はコンパチブル(互換)コネクション(接続)を持つことの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のリーマニアンバンドル(束)上に当該メトリック(計量)とコンパチブル(互換)なあるコネクション(接続)があるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)\(M\)、任意のリーマニアンバンドル(束)\(\pi: E \to M\)に対して、\(E\)上に当該メトリック(計量)とコンパチブル(互換)なあるコネクション(接続)\(\nabla\)がある。


2: 証明


\(E\)に対する\(M\)のあるトリビアライジングオープンカバー(開被覆)\(\{U_\alpha\vert \alpha \in A\}\)、ここで、\(A\)はアンカウンタブル(不可算)かもしれないインデックスたちセット(集合)、がある。各\(\pi^{-1} (U_\alpha)\)に対して、あるオーソノーマル(正規直交)\(C^\infty\)フレーム\(e_1, e_2, ..., e_d\)がある、任意の\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)の、任意のトリビアライジングオープンセット(開集合)についてのリストリクション(制限)はオーソノーマル(正規直交)フレームを持つという命題によって。任意の\(C^\infty\)セクション(断面)たち\(s_1, s_2 \in \Gamma (E)\)は\(\pi^{-1} (U_\alpha)\)上で\(s_j = {s_j}^i e_i\)、ここで、\({s_j}^i\)は\(U_\alpha\)上のある\(C^\infty\)ファンクション(関数)、である。任意の\(C^\infty\)ベクトルたちフィールド\(V \in \Gamma (TM)\)に対して、\(U_\alpha\)上で、\(V \langle s_1, s_2 \rangle = V (\sum_i {s_1}^i {s_2}^i) = \sum_i ((V {s_1}^i) {s_2}^i + {s_1}^i V {s_2}^i)\)。

\(\pi^{-1} (U_\alpha)\)上にあるコネクション(接続)\(\nabla_\alpha\)を定義しよう、\({\nabla_\alpha}_V s = V s^i e_i\)として。\(\nabla_\alpha\)は本当にコネクション(接続)であることを確かめよう。\(V s^i e_i \in \Gamma (\pi^{-1} (U_\alpha))\)、なぜなら、\(V s^i\)は\(U_\alpha\)上の\(C^\infty\)ファンクション(関数)である。\({\nabla_\alpha}_V s\)は\(s\)に関して\(\mathbb{R}\)リニア(線形)である、なぜなら、\({\nabla_\alpha}_V (r s) = V (r s^i) e_i = r V s^i e_i = r {\nabla_\alpha}_V s\)。\({\nabla_\alpha}_V s\)は\(V\)に関して\(C^\infty (U_\alpha)\)リニア(線形)である、なぜなら、\({\nabla_\alpha}_{f V} s = f V s^i e_i = f {\nabla_\alpha}_V s\)。\({\nabla_\alpha}_V s\)はライプニッツルール(規則)\({\nabla_\alpha}_V (fs) = (V f) s + f {\nabla_\alpha}_V s\)を満たす、なぜなら、\({\nabla_\alpha}_V (fs) = V (f s^i) e_i = (V f) s^i e_i + f (V s^i) e_i = (V f) s + f {\nabla_\alpha}_V s\)。したがって、\(\nabla_\alpha\)はコネクション(接続)である。

\(\nabla_\alpha\)は\(\pi^{-1} (U_\alpha)\)上で当該メトリック(計量)とコンパチブル(互換)であることを確かめよう。\(V \langle s_1, s_2 \rangle = \langle {\nabla_\alpha}_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, {\nabla_\alpha}_V s_2\rangle\)?\(\langle {\nabla_\alpha}_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, {\nabla_\alpha}_V s_2\rangle = \langle V {s_1}^i e_i, {s_2}^i e_i \rangle + \langle {s_1}^i e_i, V {s_2}^i e_i\rangle = \sum_i ((V {s_1}^i) {s_2}^i + {s_1}^i V {s_2}^i)\)、それは、\(V \langle s_1, s_2 \rangle\)に等しい、それは第1パラグラフにて展開済み。

当該トリビアライジングオープンカバー(開被覆)\(\{U_\alpha\}\)にサブオーディネイトな(従属する)あるユニティのパーティション\(\rho_\alpha\)を取ろう。\(E\)上のコネクション(接続)\(\nabla\)を定義しよう、\(\sum_\alpha \rho_\alpha \nabla_\alpha\)として、それが意味するのは、\(\nabla_V s = \sum_\alpha \rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V s\)。\(\nabla\)は実際にコネクション(接続)である、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)上方の任意の\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、あるグローバルコネクション(接続)を構築することができる、任意のオープンカバー(開被覆)の上方の任意のローカルコネクション(接続)たちを使い、当該オープンカバー(開被覆)にサブオーディネイトな(従属する)任意のユニティのパーティションを使って、という命題によって。

\(\nabla\)は当該メトリック(計量)とコンパチブル(互換)であることを確かめよう。各\(\pi^{-1} (U_\alpha)\)上で、\(V \langle s_1, s_2 \rangle = \langle {\nabla_\alpha}_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, {\nabla_\alpha}_V s_2\rangle\)。\(\sum_\alpha (\rho_\alpha V \langle s_1, s_2 \rangle) = V \langle s_1, s_2 \rangle = \sum_\alpha (\rho_\alpha (\langle {\nabla_\alpha}_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, {\nabla_\alpha}_V s_2\rangle)) = \sum_\alpha ( \langle \rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, \rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V s_2\rangle) = \langle \sum_\alpha (\rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V s_1), s_2 \rangle + \langle s_1, \sum_\alpha (\rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V s_2) \rangle = \langle (\sum_\alpha \rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V) s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, (\sum_\alpha \rho_\alpha {\nabla_\alpha}_V) s_2 \rangle = \langle \nabla_V s_1, s_2 \rangle + \langle s_1, \nabla_V s_2 \rangle\)。


参考資料


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