2024年4月14日日曜日

539: スクウェア(正方)マトリックス(行列)でその最終行は全て1でその他の各行は行番号 + 1列 1を除いて全て0であるもののデターミナント(行列式)は-1の次元 + 1乗である

<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>

スクウェア(正方)マトリックス(行列)でその最終行は全て1でその他の各行は行番号 + 1列 1を除いて全て0であるもののデターミナント(行列式)は-1の次元 + 1乗であることの記述/証明

話題


About: マトリックス(行列)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のスクウェア(正方)マトリックス(行列)でその最終行は全て\(1\)でその他の各行は行番号 \(+ 1\)列 \(1\)を除いて全て\(0\)であるもののデターミナント(行列式)は\(-1\)の次元 \(+ 1\)乗であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(M\): \(\in \{\text{ 全てのn x nマトリックス(行列)たち }\}\)、最終行は全て\(1\)で他の各\(j\)番目行は\(j + 1\)番目列\(1\)を除いて\(0\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(det M = (-1)^{n + 1}\)。
//


2: 自然言語記述


任意の\(\text{ n x n }\)マトリックス(行列)\(M\)で、その最終行は全て\(1\)でその他の各\(j\)番目行は\(j + 1\)番目列\(1\)を除いて\(0\)であるものに対して、デターミナント(行列式)は\(det M = (-1)^{n + 1}\)である。


3: 証明


\(M = \begin{pmatrix} 0 & 1 & 0 & 0 & ... & 0 \\ 0 & 0 & 1 & 0 & ... & 0 \\ ... \\ 1 & 1 & 1 & 1 & ... & 1 \end{pmatrix}\)。

それをインダクティブに(帰納法によって)証明しよう。

\(n\)次元マトリックス(行列)のデターミナント(行列式)は\(f (n)\)であるとしよう。

\(n = 1\)である時、\(M = \begin{pmatrix} 1 \end{pmatrix}\)、そして、\(f (1) = det M = 1 = (-1)^{1 + 1}\)。

\(n = 2\)である時、\(M = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 1 \end{pmatrix}\)、そして、\(f (2) = det M = -1 = (-1)^{2 + 1}\)。

\(n = m - 1\)に対して、\(det M = (-1)^{m - 1 + 1}\)であると仮定しよう。\(n = m\)に対して、\(det M\)をデターミナント(行列式)のラプラス展開の定義によって第1行によって展開しよう。第1行は1つだけの非ゼロ列、第2列1を持つ。当該コンポーネントの余因子は\((-1)^{1 + 2} f (m - 1)\)である、なぜなら、\(M\)の第1行と第2列が除かれたものは\(m - 1\)ケースに対するマトリックス(行列)に他ならない。したがって、\(f (m) = -1 f (m - 1)\)である。

したがって、\(f (n) = (-1)^{n + 1}\)。


参考資料


<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>