インテジャー(整数)たちリング(環)はプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)であることの記述/証明
話題
About: リング(環)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、インテジャー(整数)たちリング(環)の定義を知っている。
- 読者は、プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)の定義を知っている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、インテジャー(整数)たちリング(環)はプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)であるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\(\mathbb{Z}\): \(= \text{ インテジャー(整数)たちリング(環) }\)
//
ステートメント(言明)たち:
\(\mathbb{Z} \in \{\text{ 全てのプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)たち }\}\)
//
2: 自然言語記述
インテジャー(整数)たちリング(環)\(\mathbb{Z}\)はプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)である。
3: 証明
全体戦略: ステップ1: \(\mathbb{Z}\)はインテグラルドメイン(整域)である; ステップ2: \(\mathbb{Z}\)の各アイディアル(イデアル)はプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)であることを証明する。
ステップ1:
\(\mathbb{Z}\)は明らかに非ゼロコミュータティブ(可換)リング(環)である。
以下を満たす各\(p_1, p_2 \in \mathbb{Z}\)、つまり、\(p_1, p_2 \neq 0\)、に対して、\(p_1 p_2 \neq 0\)。
したがって、\(\mathbb{Z}\)はインテグラルドメイン(整域)である。
ステップ2:
\(\mathbb{Z}\)の各アイディアル(イデアル)はプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)であることを証明しよう。
ステップ2戦略: ステップ2-1: 任意のアイディアル(イデアル)を取る; ステップ 2-2: 当該アイディアル(イデアル)の最小ポジティブ(正)要素を取る; ステップ2-3: 当該要素によるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)は当該アイディアル(イデアル)内に包含されていることを示す; ステップ2-4: 当該アイディアル(イデアル)内に他の要素はないことを示す。
ステップ2-1:
\(I \subseteq \mathbb{Z}\)を任意のアイディアル(イデアル)とする。
ステップ2-2:
最小ポジティブ(正)要素\(p \in I\)がある、その理由は、ポジティブ(正)インテジャー(整数)たちセット(集合)はナチュラルナンバー(自然数)たちセット(集合)のサブセット(部分集合)である一方、ナチュラルナンバー(自然数)たちセット(集合)はウェルオーダード(整列)であること。
ステップ2-3:
\(p \mathbb{Z}\)はプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)である一方、\(p \mathbb{Z} \subseteq I\)、なぜなら、\(p \mathbb{Z} \subseteq I \mathbb{Z} = I\)。
ステップ2-4:
\(p \mathbb{Z} = I\)であることを見よう。
そうでないと仮定する。
任意の\(p' \in I \setminus p \mathbb{Z}\)を取ろう。
以下を満たす\(k \in \mathbb{Z}\)および\(0 \lt j \lt p\)、つまり、\(p' = p k + j\)、があることになる。しかし、\(j = p' - p k \in I\)、\(p\)が\(I\)の最小ポジティブ(正)要素であることに反する矛盾。
したがって、\(p \mathbb{Z} = I\)。
したがって、\(I\)はプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)である。