2024年2月18日日曜日

478: クローズドインターバル(閉区間)からユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)のサブセット(部分集合)の中へのマップ(写像)のバウンダリー(境界)ポイントにおける\(C^k\)性は片方向デリバティブ(微分係数)たちにコンティニュアス(連続)性が付いたものたちの存在に等しく、デリバティブ(微分係数)たちは片方向デリバティブ(微分係数)たちである

<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>

クローズドインターバル(閉区間)からユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)のサブセット(部分集合)の中へのマップ(写像)のバウンダリー(境界)ポイントにおける\(C^k\)性は片方向デリバティブ(微分係数)たちにコンティニュアス(連続)性が付いたものたちの存在に等しく、デリバティブ(微分係数)たちは片方向デリバティブ(微分係数)たちであることの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の(半かもしれない)クローズドインターバル(閉区間)から任意のユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)の任意のサブセット(部分集合)の中への任意のマップ(写像)の任意のクローズド(閉)バウンダリー(境界)ポイントにおける\(C^k\)性は片方向デリバティブ(微分係数)たちにコンティニュアス(連続)性が付いたものたちの存在に等しく、当該デリバティブ(微分係数)たちは当該片方向デリバティブ(微分係数)たちである、ここで、\(k\)は\(0\)および\(\infty\)を除外する、という命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意のユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)たち\(\mathbb{R}^d\)および\(\mathbb{R}\)、任意の(半かもしれない)クローズドインターバル(閉区間)\(J \subseteq \mathbb{R}\)で下方および上方バウンダリー(境界)ポイントたち\(t_1 \lt t_2\)(\(t_1 = t_2\)は除外する、なぜなら、\([t_1, t_1]\)に対しては片方向デリバティブ(微分係数)たちは意味をなさない)を持つもの、任意のサブセット(部分集合)\(S \subseteq \mathbb{R}^d\)、任意のマップ(写像)\(f: J \to S\)に対して、任意のクローズド(閉)バウンダリーポイント(境界点)\(t_j \in J\)に対して、\(f\)は\(t_j\)において\(C^k\)である、もしも、\(f\)が\(t_j\)において片方向デリバティブ(微分係数)たちを持ち、当該デリバティブ(微分係数)マップ(写像)たちが\(t_j\)の\(J\)上におけるあるオープンネイバーフッド(開近傍)上方でコンティニュアス(連続)である場合、そしてその場合に限って、そして、当該デリバティブ(微分係数)たちは片方向デリバティブ(微分係数)たちである。


2: 証明


\(f\)は\(t_j\)において\(C^k\)であると仮定しよう。

以下を満たす、\(t_j\)のあるオープンネイバーフッド(開近傍)\(U'_{t_j} = (t_j - \epsilon, t_j + \epsilon) \subseteq \mathbb{R}\)およびある\(C^k\)マップ(写像)\(f': U'_{t_j} \to \mathbb{R}^d\)、つまり、\(f' \vert_{U'_{t_j} \cap J} = f \vert_{U'_{t_j} \cap J}\)、がある、定義によって。

\(d^k f / d t^k \vert_{t_j}\)は\(d^k f' / d t^k \vert_{t_j}\)であると定義されている、しかし、\(d^k f' / d t^k \vert_{t_j}\)は\(f\)の片方向デリバティブ(微分係数)に等しい、したがって、片方向デリバティブ(微分係数)は存在する; 加えて、\(f\)はオープン(開)な\(U'_{t_j} \cap (J \setminus \{t_j\})\)上方でデリバティブ(微分係数)たちを持つ、なぜなら、そこで\(f' = f\)であり、\(f'\)はそこでデリバティブ(微分係数)たちを持つ、そして、\(d^k f' / d t^k: U'_{t_j} \cap J \to \mathbb{R}^d\)はコンティニュアス(連続)であるから、\(d^k f / d t^k: U'_{t_j} \cap J \to \mathbb{R}^d\)(\(t_j\)における値は片方向によるもの)はコンティニュアス(連続)である。

\(f\)は\(t_j\)において片方向デリバティブ(微分係数)たちを持ち、\(t_j\)のあるオープンネイバーフッド(開近傍)\(U'_{t_j} = (t_j - \epsilon, t_j + \epsilon) \subseteq \mathbb{R}\)があって\(d^k f / d t^k: U'_{t_j} \cap J \to \mathbb{R}^d\)(\(t_j\)における値は片方向によるもの)はコンティニュアス(連続)であると仮定しよう。

\(t_j\)は下方バウンダリーポイント(境界点)\(t_j = t_1\)であると仮定しよう。 \(\epsilon\)は\(t_j + \epsilon \lt t_2\)であると取ることができる。 \(l\)位片方向デリバティブ(微分係数)たちを\(a_l\)と表記し、\(f': U'_{t_j} \to \mathbb{R}^d\)を\(U'_{t_j} \cap J\)上方では\(f' = f\)、他の所では\(f' = f (t_1) + a_1 (t - t_j) + 1 / 2 a_2 (t - t_j)^2 + ... + 1 / k! a_k (t - t_j)^k\)、と定義しよう。\(f'\)は\(U'_{t_j}\)全体でデリバティブ(微分係数)たちを持ち、当該デリバティブ(微分係数)マップ(写像)たちは\(U'_{t_j}\)上方でコンティニュアス(連続)である、なぜなら、当該デリバティブ(微分係数)たちは、\(U'_{t_j} \cap J = [t_j, t_j + \epsilon)\)上方で\(d^l f / d t^l\)に等しく、\(U'_{t_j}\)の当該クローズドサブスペース(閉部分空間)上方でコンティニュアス(連続)、そして、\((U'_{t_j} \setminus (U'_{t_j} \cap J)) \cup \{t_j\} = (t_j - \epsilon, t_j]\)上方で\(a_l\)に等しく、\(U'_{t_j}\)の当該クローズドサブスペース(閉部分空間)上方でコンティニュアス(連続)、任意のトポロジカルスペース(空間)間マップ(写像)はコンティヌアス(連続)である、もしも、そのマップ(写像)の、ドメイン(定義域)の、ある有限数クローズドカバー(閉被覆)の各クローズドセット(閉集合)、への、ドメイン(定義域)リストリクション(制限)がコンティヌアス(連続)である場合、という命題によって。

\(t_j\)は上方バウンダリーポイント(境界点)\(t_j = t_2\)であると仮定しよう。

\(\epsilon\)は\(t_1 \lt t_j - \epsilon\)であると取ることができる。

\(l\)位片方向デリバティブ(微分係数)を\(a_l\)と表記して、\(f': U'_{t_j} \to \mathbb{R}^d\)を、\(U'_{t_j} \cap J\)上方では\(f' = f\)、他の所では\(f' = f (t_1) + a_1 (t - t_j) + 1 / 2 a_2 (t - t_j)^2 + ... + 1 / k! a_k (t - t_j)^k\)として定義しよう。\(f'\)は\(U'_{t_j}\)全体でデリバティブ(微分係数)たちを持ち、当該デリバティブ(微分係数)マップ(写像)たちは\(U'_{t_j}\)上方でコンティニュアス(連続)である、なぜなら、当該デリバティブ(微分係数)たちは、\(U'_{t_j} \cap J = (t_j - \epsilon, t_j]\)上方で\(d^l f / d t^l\)に等しく、\(U'_{t_j}\)の当該クローズドサブスペース(閉部分空間)上方でコンティニュアス(連続)、そして、\((U'_{t_j} \setminus (U'_{t_j} \cap J)) \cup \{t_j\} = [t_j, t_j + \epsilon)\)上方で\(a_l\)に等しく、\(U'_{t_j}\)の当該クローズドサブスペース(閉部分空間)上方でコンティニュアス(連続)、任意のトポロジカルスペース(空間)間マップ(写像)はコンティヌアス(連続)である、もしも、そのマップ(写像)の、ドメイン(定義域)の、ある有限数クローズドカバー(閉被覆)の各クローズドセット(閉集合)、への、ドメイン(定義域)リストリクション(制限)がコンティヌアス(連続)である場合、という命題によって。

したがって、\(f\)は\(t_j\)において\(C^k\)である。

いずれにせよ、当該バウンダリーポイント(境界点)におけるデリバティブ(微分係数)たちは片方向デリバティブ(微分係数)たちである。


3: 注


\(k = \infty\)は除外されている、なぜなら、対応するインフィニット(無限)シリーズ(級数)\(f' = f (t_1) + a_1 (t - t_j) + 1 / 2 a_2 (t - t_j)^2 + ...\)は収束すると証明されていない。

しかし、前者方向は\(k = \infty\)ケースにも成立する。


参考資料


<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>