2024年5月5日日曜日

564: モジュール(加群)のリニア(線形)にインディペンデント(独立)なファイナイト(有限)サブセット(部分集合)に対して、あるリニア(線形)コンビネーションたちによる、モジュール(加群)のインデュースト(誘導された)サブセット(部分集合)はリニア(線形)にインディペンデント(独立)である

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モジュール(加群)のリニア(線形)にインディペンデント(独立)なファイナイト(有限)サブセット(部分集合)に対して、あるリニア(線形)コンビネーションたちによる、モジュール(加群)のインデュースト(誘導された)サブセット(部分集合)はリニア(線形)にインディペンデント(独立)であることの記述/証明

話題


About: モジュール(加群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のモジュール(加群)の任意のリニア(線形)にインディペンデント(独立)なファイナイト(有限)サブセット(部分集合)に対して、あるリニア(線形)コンビネーションたちによる、モジュール(加群)のインデュースト(誘導された)サブセット(部分集合)はリニア(線形)にインディペンデント(独立)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのリング(環)たち }\}\)
\(M\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち}\}\)
\(S\): \(= \{p_1, ..., p_n\} \subseteq M\), \(\in \{M\text{ の全てのリニア(線形)にインディペンデント(独立)なサブセット(部分集合)たち }\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\forall \{d^1, ..., d^n\} \subset R \text{ で以下を満たすもの、つまり、 } d^j \neq 0, \forall \{c^1_1, c^1_2, c^2_2, c^1_3, c^2_3, c^3_3, ..., c^1_n, ..., c^n_n\} \subset R \text{ で以下を満たすもの、つまり、 } c^j_j \neq 0 (\{d^1 c^1_1 p_1, d^2 (c^1_2 p_1 + c^2_2 p_2), ..., d^n (c^1_n p_1 + ... + c^n_n p_n)\} \in \{M\text{ の全てのリニア(線形)にインディペンデント(独立)なサブセット(部分集合)たち }\})\).
//


2: 自然言語記述


任意のリング(環)\(R\)、任意の\(R\)モジュール(加群)\(M\)、\(M\)の任意のリニア(線形)にインディペンデント(独立)なサブセット(部分集合)\(S = \{p_1, ..., p_n\} \subseteq M\)に対して、以下を満たす各\(\{d^1, ..., d^n\} \subset R\)、つまり、\(d^j \neq 0\)、および以下を満たす各\(\{c^1_1, c^1_2, c^2_2, c^1_3, c^2_3, c^3_3, ..., c^1_n, ..., c^n_n\} \subset R\)、つまり、\(c^j_j \neq 0\)、に対して、\(\{d^1 c^1_1 p_1, d^2 (c^1_2 p_1 + c^2_2 p_2), ..., d^n (c^1_n p_1 + ... + c^n_n p_n)\} \subseteq M\)は\(M\)のリニア(線形)にインディペンデント(独立)なサブセット(部分集合)である。


3: 証明


\(t^1 d^1 c^1_1 p_1 + t^2 d^2 (c^1_2 p_1 + c^2_2 p_2) + ... + t^{n - 1} d^{n - 1} (c^1_{n - 1} p_1 + ... + c^{n - 1}_{n - 1} p_{n - 1}) + t^n d^n (c^1_n p_1 + ... + c^n_n p_n) = 0\)、ここで、\(t^j \in R\)、について考えよう。

\((t^1 d^1 c^1_1 + t^2 d^2 c^1_2 + ... + t^n d^n c^1_n) p_1 + (t^2 d^2 c^2_2 + ... + t^n d^n c^2_n) p_2 + ... + (t^{n - 1} d^{n - 1} c^{n - 1}_{n - 1} + t^n d^n c^{n - 1}_n) p_{n - 1} + (t^n d^n c^n_n) p_n = 0\)。

\(\{p_1, ..., p_n\}\)はリニア(線形)にインディペンデント(独立)であるから、\(t^n d^n c^n_n = 0\)である、しかし、\(d^n \neq 0\)および\(c^n_n \neq 0\)であるから、\(t^n = 0\)。\(t^{n - 1} d^{n - 1} c^{n - 1}_{n - 1} + t^n d^n c^{n - 1}_n = 0\)、しかし、\(t^n = 0\)、\(d^{n - 1} \neq 0\)、\(c^{n - 1}_{n - 1} \neq 0\)であるから、\(t^{n - 1} = 0\)。等々と続く。結局、\(t^1 = ... = t^n = 0\)。

したがって、\(\{d^1 c^1_1 p_1, d^2 (c^1_2 p_1 + c^2_2 p_2), ..., d^n (c^1_n p_1 + ... + c^n_n p_n)\}\)はリニア(線形)にインディペンデント(独立)である。


参考資料


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