2024年7月7日日曜日

668: プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)、ドメイン上方のレクタングルマトリックス(長方行列)、ドメイン上方のスクウェアマトリックス(正方行列)に対して、プロダクトの指定ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)は、レクタングルマトリックス(長方行列)の同ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)に包含されている

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プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)、ドメイン上方のレクタングルマトリックス(長方行列)、ドメイン上方のスクウェアマトリックス(正方行列)に対して、プロダクトの指定ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)は、レクタングルマトリックス(長方行列)の同ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)に包含されていることの記述/証明

話題


About: リング(環)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)、当該ドメイン上方の任意のレクタングルマトリックス(長方行列)、当該ドメイン上方の任意のレクタングルマトリックス(長方行列)列たちディメンジョナル(次元)またはレクタングルマトリックス(長方行列)行たちディメンジョナル(次元)スクウェアマトリックス(正方行列)に対して、プロダクトの指定ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)は、レクタングルマトリックス(長方行列)の同ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)に包含されているという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)たち }\}\)
\(M\): \(\in \{R \text{ 上方の全てのm x nマトリックス(行列)たち }\}\)
\(N\): \(\in \{R \text{ 上方の全てのn x nマトリックス(行列)たち }\}\)
\(O\): \(\in \{R \text{ 上方の全てのm x mマトリックス(行列)たち }\}\)
\(k\): \(\in \mathbb{N}\), \(1 \le k \le min (m, n)\)
\(I_k (M)\): \(= M \text{ の全ての } k \text{ -ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計) }\)
\(I_k (M N)\): \(= M N \text{ の全ての } k \text{ -ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計) }\)
\(I_k (O M)\): \(= O M \text{ の全ての } k \text{ -ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計) }\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(I_k (M N) \subseteq I_k (M)\)
\(\land\)
\(I_k (O M) \subseteq I_k (M)\)
//

即座のコロラリー(系)として、\(I_k (O M N) \subseteq I_k (M)\): \(I_k (O M N) \subseteq I_k (M N) \subseteq I_k (M)\)。


2: 自然言語記述


任意のプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)\(R\)、\(R\)上方の任意の\(m x n\)マトリックス(行列)\(M\)、\(R\)上方の任意の\(n x n\)マトリックス(行列)\(N\)、\(R\)上方の任意の\(m x m\)マトリックス(行列)\(O\)、以下を満たす任意のナチュラルナンバー(自然数)\(k\)、つまり、\(1 \le k \le min (m, n)\)、\(M\)の全ての\(k\)ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)\(I_k (M)\)、\(M N\)の全ての\(k\)ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)\(I_k (M N)\)、\(O M\)の全ての\(k\)ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)\(I_k (O M)\)に対して、\(I_k (M N) \subseteq I_k (M)\)および\(I_k (O M) \subseteq I_k (M)\)。


3: 証拠


一般に、任意のマトリックス(行列)\(A\)に対して、\(I_k (A)\)は、\(A\)の全ての\(k\)ディメンジョナル(次元)サブデテーミナント(部分行列式)たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)を表わす。

これ以降、任意のマトリックス(行列)\(A\)の\((j, l)\)コンポーネントを\(A^j_l\)と; \(A\)の\(l\)番目列を\(A_l\)と; \(A\)の\(B = \{r_1, ..., r_k\}\)列たちによるサブマトリックス(部分行列)を\(A (B)\)と、表わそう。

\(M N = \begin{pmatrix} \sum_{j_1 \in \{1, ..., n\}} M_{j_1} N^{j_1}_1, ..., \sum_{j_m \in \{1, ..., n\}} M_{j_m} N^{j_m}_m \end{pmatrix}\)。

\(M N\)の\(B := \{r_1, ..., r_k\}\)行たちおよび\(\{c_1, ..., c_k\}\)列たちによる\(k x k\)サブマトリックス(部分行列)を取ろう: それは、\(\begin{pmatrix} \sum_{j_1 \in \{1, ..., n\}} M (B)_{j_1} N^{j_1}_{c_1}, ..., \sum_{j_k \in \{1, ..., n\}} M (B)_{j_k} N^{j_k}_{c_k} \end{pmatrix}\)。

そのデターミナント(行列式)は、\(\vert \begin{pmatrix} \sum_{j_1 \in \{1, ..., n\}} M (B)_{j_1} N^{j_1}_{c_1}, ..., \sum_{j_k \in \{1, ..., n\}} M (B)_{j_k} N^{j_k}_{c_k} \end{pmatrix} \vert = \sum_{j_1 \in \{1, ..., n\}} N^{j_1}_{c_1} \vert \begin{pmatrix} M (B)_{j_1}, ..., \sum_{j_k \in \{1, ..., n\}} M (B)_{j_k} N^{j_k}_{c_k} \end{pmatrix} \vert\)(なぜなら、デターミナント(行列式)は各列に関してリニア(線形)である)、\(= ... = \sum_{j_1 \in \{1, ..., n\}} ... \sum_{j_k \in \{1, ..., n\}} N^{j_1}_{c_1} ... N^{j_k}_{c_k} \vert \begin{pmatrix} M (B)_{j_1}, ..., M (B)_{j_k} \end{pmatrix} \vert\)。

\(\{j_1, ..., j_k\}\)が重複を持つ時、その項は\(0\)である; そうでなければ、その項は、\(M\)の当該\(k x k\)サビデターミナント(部分行列式)の倍数である。

したがって、\(M N\)の各\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)は、\(M\)のいくつかの\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)たちのリニアコンビネーション(線形結合)である。

したがって、\(I_k (M N)\)の各要素は\(M N\)の\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)たちのリニアコンビネーション(線形結合)であるところ、それは\(M\)の\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)たちのリニアコンビネーション(線形結合)である、それが意味するのは、それは\(I_k (M)\)の要素であるということ。

\(O M\)の全ての\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)たちのセット(集合)は\((O M)^t\)の全ての\(k x k\)サブデターミナント(部分行列式)たちのセット(集合)に等しい、ここで、\((O M)^t\)は\(O M\)のトランスポジション(転置)、なぜなら、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)のトランスポジション(転置)は元のマトリックス(行列)と同一デターミナント(行列式)を持つ。\((O M)^t = M^t O^t\)。\(I_k (O M) = I_k (M^t O^t) \subseteq I_k (M^t) = I_k (M)\)。


参考資料


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