2024年7月7日日曜日

667: プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)上方のレクタングルマトリックス(長方行列)に対して、いくつかのタイプたちの行たちまたは列たちオペレーションたちで、それらの各々は、インバーティブル(可逆)マトリックス(行列)による左または右からのマルチプリケーション(積)として表わされる、ものたちがある

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プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)上方のレクタングルマトリックス(長方行列)に対して、いくつかのタイプたちの行たちまたは列たちオペレーションたちで、それらの各々は、インバーティブル(可逆)マトリックス(行列)による左または右からのマルチプリケーション(積)として表わされる、ものたちがあることの記述/証明

話題


About: リング(環)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)上方の任意のレクタングルマトリックス(長方行列)に対して、いくつかのタイプたちの行たちまたは列たちオペレーションたちで、それらの各々は、あるインバーティブル(可逆)マトリックス(行列)による左または右からのマルチプリケーション(積)として表わされる、ものたちがあるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)たち }\}\)
\(U\): \(\in \{R \text{ の全てのユニットたち }\}\)
\(M\): \(\in \{R \text{ 上方の全てのm x nマトリックス(行列)たち }\}\)
\(u\): \(\in U\)
\(t\): \(\in R\)
\(\{r, s\}\): \(\subseteq \{1, ..., m\}\)
\(v\): \(\in \{1, ..., n\}\)
\(d\): \(\in gcd (M^r_v, M^s_v)\)
\(\{w, x\}\): \(\subseteq R\), \(w M^r_v + x M^s_v = d\)
\(I\): \(= \text{ m x mアイデンティティマトリックス(単位行列) }\)
\(A (r, u)\): \(= I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } u \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(B (r, s)\): \(= I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられ、 } (r, s) 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s, r) 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s, s) 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(C (r, s, t)\): \(= I \text{ の } (s, r) 0 \text{ が } t \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(D (r, s, v, d, w, x)\): \(= I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } w \text{ によって置き換えられ、 } (r, s) 0 \text{ が } x \text{ によって置き換えられ、 } (s, r) 0 \text{ が } - M^s_v / d \text{ によって置き換えられ }, \text{ } (s, s) 1 \text{ が } M^r_v / d \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(\{r', s'\}\): \(\subseteq \{1, ..., n\}\)
\(v'\): \(\in \{1, ..., m\}\)
\(d'\): \(\in gcd (M^{v'}_{r'}, M^{v'}_{s'})\)
\(\{w', x'\}\): \(\subseteq R\), \(w' M^{v'}_{r'} + x' M^{v'}_{s'} = d'\)
\(I'\): \(= \text{ n x nアイデンティティマトリックス(単位行列) }\)
\(A' (r', u)\): \(= I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } u \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(B' (r', s')\): \(= I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられ、 } (s', r') 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (r', s') 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s', s') 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられたもの }\)
\(C' (r', s', t)\): \(= I' \text{ の } (r', s') 0 \text{ が } t\text{ によって置き換えられたもの }\)
\(D' (r', s', v', d', w', x')\): \(= I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } w' \text{ によって置き換えられ、 } (s', r') 0 \text{ が } x' \text{ によって置き換えられ、 } (r', s') 0 \text{ が } - M^{v'}_{s'} / d' \text{ によって置き換えられ、 } \text{ } (s', s') 1 \text{ が } M^{v'}_{r'} / d' \text{ によって置き換えられたもの }\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(A (r, u) M\)は、\(r\)番目行を\(u\)倍にする
\(\land\)
\(B (r, s) M\)は、\(r\)番目行と\(s\)番目行をスワップ(入れ替え)する
\(\land\)
\(C (r, s, t) M\)は、\(r\)番目行を\(t\)倍したものを\(s\)番目行に加える
\(\land\)
\(D (r, s, v, d, w, x) M\)は、\(r\)番目行を、\(r\)番目行を\(w\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(x\)倍したもので置き換え、\(s\)番目行を、\(r\)番目行を\(- M^s_v / d\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(M^r_v / d\)倍したもので置き換え、結果が、\((D (r, s, v, d, w, x) M)^r_v = d\)および\((D (r, s, v, d, w, x) M)^s_v = 0\)になる
\(\land\)
\(\exists {A (r, u)}^{-1} ({A (r, u)}^{-1} A (r, u) = A (r, u) {A (r, u)}^{-1} = I)\)
\(\land\)
\(\exists {B (r, s)}^{-1} ({B (r, s)}^{-1} B (r, s) = B (r, s) {B (r, s)}^{-1} = I)\)
\(\land\)
\(\exists {C (r, s, t)}^{-1} ({C (r, s, t)}^{-1} C (r, s, t) = C (r, s, t) {C (r, s, t)}^{-1} = I)\)
\(\land\)
\(\exists {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} D (r, s, v, d, w, x) = D (r, s, v, d, w, x) {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} = I)\)
\(\land\)
\(M A' (r', u)\)は、\(r'\)番目列を\(u\)倍にする
\(\land\)
\(M B' (r', s')\)は、\(r'\)番目列と\(s'\)番目列をスワップ(入れ替え)する
\(\land\)
\(M C' (r', s', t)\)は、\(r'\)番目列を\(t\)倍したものを\(s'\)番目列に加える
\(\land\)
\(M D' (r', s', v', d', w', x')\)は、\(r'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(w'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(x'\)倍したもので置き換え、\(s'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(- M^{v'}_{s'} / d'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(M^{v'}_{r'} / d'\)倍したもので置き換え、結果が、\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{r'} = d'\)および\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{s'} = 0\)になる
\(\land\)
\(\exists {A' (r', u)}^{-1} ({A' (r', u)}^{-1} A' (r', u) = A' (r', u) {A' (r', u)}^{-1} = I')\)
\(\land\)
\(\exists {B' (r', s')}^{-1} ({B' (r', s')}^{-1} B' (r', s') = B' (r', s') {B' (r', s')}^{-1} = I')\)
\(\land\)
\(\exists {C' (r', s', t)}^{-1} ({C' (r', s', t)}^{-1} C' (r', s', t) = C' (r', s', t) {C' (r', s', t)}^{-1} = I')\)
\(\land\)
\(\exists {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} D' (r', s', v', d', w', x') = D' (r', s', v', d', w', x') {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} = I')\)
//

\(d\)、\(\{w, x\}\)、\(d'\)、\(\{w', x'\}\)は存在する、任意のプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)は最大共通ディバイザー(因子)たちドメインであり、プリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)上の各2要素たちに対して、最大共通ディバイザー(因子)たちの内の各々は、当該2要素たちによるプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)たちのサム(合計)がそれによってプリンシパル(主要)アイディアル(イデアル)であるというものであるという命題によって。


2: 自然言語記述


任意のプリンシパル(主要な)インテグラルドメイン(整域)\(R\)、ユニットたちのセット(集合)\(U\)、\(R\)上方の\(m x n\)マトリックス(行列)\(M\)、任意の\(u \in U\)、任意の\(t \in R\)、任意の\(\{r, s\} \subseteq \{1, ..., m\}\)、任意の\(v \in \{1, ..., n\}\)、任意の\(d \in gcd (M^r_v, M^s_v)\)、以下を満たす任意の\(\{w, x\} \subseteq R\)、つまり、\(w M^r_v + x M^s_v = d\)、\(m x m\)アイデンティティマトリックス(単位行列)\(I\)、\(I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } u \text{ によって置き換えられたもの }\)\(A (r, u)\)、\(I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられ、 } (r, s) 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s, r) 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s, s) 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられたもの }\)\(B (r, s)\)、\(I \text{ の } (s, r) 0 \text{ が } t \text{ によって置き換えられたもの }\)\(C (r, s, t)\)、\(I \text{ の } (r, r) 1 \text{ が } w \text{ によって置き換えられ、 } (r, s) 0 \text{ が } x \text{ によって置き換えられ、 } (s, r) 0 \text{ が } - M^s_v / d \text{ によって置き換えられ }, \text{ } (s, s) 1 \text{ が } M^r_v / d \text{ によって置き換えられたもの }\)\(D (r, s, v, d, w, x)\)に対して、\(A (r, u) M\)は、\(r\)番目行を\(u\)倍にする、\(B (r, s) M\)は、\(r\)番目行と\(s\)番目行をスワップ(入れ替え)する、\(C (r, s, t) M\)は、\(r\)番目行を\(t\)倍したものを\(s\)番目行に加える、\(D (r, s, v, d, w, x) M\)は、\(r\)番目行を、\(r\)番目行を\(w\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(x\)倍したもので置き換え、\(s\)番目行を、\(r\)番目行を\(- M^s_v / d\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(M^r_v / d\)倍したもので置き換え、結果が、\((D (r, s, v, d, w, x) M)^r_v = d\)および\((D (r, s, v, d, w, x) M)^s_v = 0\)になる、\(\exists {A (r, u)}^{-1} ({A (r, u)}^{-1} A (r, u) = A (r, u) {A (r, u)}^{-1} = I)\)、\(\exists {B (r, s)}^{-1} ({B (r, s)}^{-1} B (r, s) = B (r, s) {B (r, s)}^{-1} = I)\)、\(\exists {C (r, s, t)}^{-1} ({C (r, s, t)}^{-1} C (r, s, t) = C (r, s, t) {C (r, s, t)}^{-1} = I)\)、\(\exists {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} D (r, s, v, d, w, x) = D (r, s, v, d, w, x) {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} = I)\)。

任意の\(\{r', s'\} \subseteq \{1, ..., n\}\)、任意の\(v' \in \{1, ..., m\}\)、任意の\(d' \in gcd (M^{v'}_{r'}, M^{v'}_{s'})\)、以下を満たす任意の\(\{w', x'\} \subseteq R\)、つまり、\(w' M^{v'}_{r'} + x' M^{v'}_{s'} = d'\)、\(n x n\)アイデンティティマトリックス(単位行列)\(I'\)、\(I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } u \text{ によって置き換えられたもの }\)\(A' (r', u)\)、\(I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられ、 } (s', r') 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (r', s') 0 \text{ が } 1 \text{ によって置き換えられ、 } (s', s') 1 \text{ が } 0 \text{ によって置き換えられたもの }\)\(B' (r', s')\)、\(I' \text{ の } (r', s') 0 \text{ が } t\text{ によって置き換えられたもの }\)\(C' (r', s', t)\)、\(I' \text{ の } (r', r') 1 \text{ が } w' \text{ によって置き換えられ、 } (s', r') 0 \text{ が } x' \text{ によって置き換えられ、 } (r', s') 0 \text{ が } - M^{v'}_{s'} / d' \text{ によって置き換えられ、 } \text{ } (s', s') 1 \text{ が } M^{v'}_{r'} / d' \text{ によって置き換えられたもの }\)\(D' (r', s', v', d', w', x')\)に対して、\(M A' (r', u)\)は、\(r'\)番目列を\(u\)倍にする、\(M B (r', s')\)は、\(r'\)番目列と\(s'\)番目列をスワップ(入れ替え)する、\(M C' (r', s', t)\)は、\(r'\)番目列を\(t\)倍したものを\(s'\)番目列に加える、\(M D' (r', s', v', d', w', x')\)は、\(r'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(w'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(x'\)倍したもので置き換え、\(s'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(- M^{v'}_{s'} / d'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(M^{v'}_{r'} / d'\)倍したもので置き換え、結果が、\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{r'} = d'\)および\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{s'} = 0\)になる、\(\exists {A' (r', u)}^{-1} ({A' (r', u)}^{-1} A' (r', u) = A' (r', u) {A' (r', u)}^{-1} = I')\)、\(\exists {B' (r', s')}^{-1} ({B' (r', s')}^{-1} B (r', s') = B' (r', s') {B' (r', s')}^{-1} = I')\)、\(\exists {C' (r', s', t)}^{-1} ({C' (r', s', t)}^{-1} C' (r', s', t) = C' (r', s', t) {C' (r', s', t)}^{-1} = I')\)、\(\exists {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} D' (r', s', v', d', w', x') = D' (r', s', v', d', w', x') {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} = I')\)。


3: 注


\(R\)はフィールド(体)であると仮定されていないので、ある行またはある列を\(R\)の恣意的な要素倍することは、インバーティブルマトリックス(可逆行列)として表現されないかもしれない。\(D (r, s, v, d, w, x)\)および\(D' (r', s', v', d', w', x')\)は、その欠点を埋め合わせるために導入された: もしも、\(R\)がフィールド(体)であると仮定されていたら、任意の\(D\)または\(D'\)オペレーションは、\(A\)および\(C\)または\(A'\)および\(C'\)オペレーションたちによって実行できたものである。

本命題は、それらが可能なオペレーションたちの全てであるとは主張しない; それらオペレーションたちは、\(M\)をあるスミスノーマルフォーム(正規形)へ導くために挙げられたのである。


4: 証明


これ以降、任意のマトリックス(行列)\(N\)の\((j, k)\)コンポーネントを\(N^j_k\)として表記しよう。

\(A (r, u) M\)は\(r\)番目行を\(u\)倍にする、ということを見よう。

\((A (r, u) M)^j_l = \sum_{k} A (r, u)^j_k M^k_l = A (r, u)^j_j M^j_l\)。

\(j \neq r\)である時、\(= M^j_l\)。\(j = r\)である時、\(= u M^r_l\)。

それが意味するのは、\(r\)番目行のみが\(u\)倍されるということ。

\(\exists {A (r, u)}^{-1} ({A (r, u)}^{-1} A (r, u) = A (r, u) {A (r, u)}^{-1} = I)\)、であることを見よう。

\({A (r, u)}^{-1}\)を、\(I\)の\((r, r)\) 1が\(u^{-1}\)によって置き換えられたものと定義しよう。

\(({A (r, u)}^{-1} A (r, u))^j_l = \sum_{k} {{A (r, u)}^{-1}}^j_k A (r, u)^k_l = {{A (r, u)}^{-1}}^j_j A (r, u)^j_l\)。\(j \neq l\)である時、\(= 0\)。\(j = l\)である時、\(= {{A (r, u)}^{-1}}^j_j A (r, u)^j_j\); \(j \neq r\)である時、\(= 1 1 = 1\); \(j = r\)である時、\(= u^{-1} u = 1\)。

したがって、\({A (r, u)}^{-1} A (r, u) = I\)。

\((A (r, u) {A (r, u)}^{-1})^j_l = \sum_k A (r, u)^j_k ({A (r, u)}^{-1})^k_l = A (r, u)^j_j ({A (r, u)}^{-1})^j_l\)。\(j \neq l\)である時、\(= 0\)。\(j = l\)である時、\(= A (r, u)^j_j ({A (r, u)}^{-1})^j_j\); \(j \neq r\)である時、\(= 1 1 = 1\); \(j = r\)である時、\(= A (r, u)^r_r ({A (r, u)}^{-1})^r_r = u u^{-1} = 1\)。

したがって、\(A (r, u) {A (r, u)}^{-1} = I\)。

\(B (r, s) M\)は\(r\)番目行と\(s\)番目行をスワップ(入れ替え)する、ことを見よう。

\((B (r, s) M)^j_l = \sum_k B (r, s)^j_k M^k_l\)。

\(j \notin \{r, s\}\)である時、\(= B (r, s)^j_j M^j_l = M^j_l\)。

\(j = r\)である時、\(= \sum_k B (r, s)^r_k M^k_l = M^s_l\)。

\(j = s\)である時、\( = \sum_k B (r, s)^s_k M^k_l = M^r_l\)。

それが意味するのは、\(r\)番目行と\(s\)番目行がスワップ(入れ替え)されるということ。

\(\exists {B (r, s)}^{-1} ({B (r, s)}^{-1} B (r, s) = B (r, s) {B (r, s)}^{-1} = I)\)であることを見よう。

\({B (r, s)}^{-1} := B (r, s)\)と定義しよう。

\(({B (r, s)}^{-1} B (r, s))^j_l = \sum_k B (r, s)^j_k B (r, s)^k_l\)。

\(j \notin \{r, s\}\)である時、\(= B (r, s)^j_j B (r, s)^j_l = B (r, s)^j_l = \delta^j_l\)。

\(j = r\)である時、\(= \sum_k B (r, s)^r_k B (r, s)^k_l = B (r, s)^s_l\)、それは、\(l = r\)である時、\(1\)で、その他の時、\(0\)。

\(j = s\)である時、\( = \sum_k B (r, s)^s_k B (r, s)^k_l = B (r, s)^r_l\)、それは、\(l = s\)である時、\(1\)、その他の時、\(0\)。

したがって、\({B (r, s)}^{-1} B (r, s) = B (r, s) {B (r, s)}^{-1} = I\)。

\(C (r, s, t) M\)は\(r\)番目行を\(t\)倍したものを\(s\)番目行に加える、ことを見よう。

\((C (r, s, t) M)^j_l = \sum_k C (r, s, t)^j_k M^k_l\)。

\(j \neq s\)である時、\(= \sum_k C (r, s, t)^j_j M^j_l = M^j_l\)。

\(j = s\)である時、\(= \sum_k C (r, s, t)^s_k M^k_l = t M^r_l + M^s_l\)。

それが意味するのは、\(r\)番目行を\(t\)倍したものが\(s\)番目行に加えられるということ。

\(\exists {C (r, s, t)}^{-1} ({C (r, s, t)}^{-1} C (r, s, t) = C (r, s, t) {C (r, s, t)}^{-1} = I)\)、であることを見よう。

\({C (r, s, t)}^{-1}\)を、\(I\)の\((s, r)\) \(0\)が\(- t\)によって置き換えられたものと定義しよう。

\(({C (r, s, t)}^{-1} C (r, s, t))^j_l = \sum_k ({C (r, s, t)}^{-1})^j_k C (r, s, t)^k_l\)。

\(j \neq s\)である時、\(= ({C (r, s, t)}^{-1})^j_j C (r, s, t)^j_l = C (r, s, t)^j_l = \delta^j_l\)。

\(j = s\)である時、\( = \sum_k ({C (r, s, t)}^{-1})^s_k C (r, s, t)^k_l = -t C (r, s, t)^r_l + 1 C (r, s, t)^s_l\); \(l = s\)である時、\(= -t 0 + 1 1 = 1\); \(l = r\)である時、\(= -t 1 + 1 t = 0\); その他の時、\(= -t 0 + 1 0 = 0\)。

したがって、\({C (r, s, t)}^{-1} C (r, s, t) = I\)。

\((C (r, s, t) {C (r, s, t)}^{-1})^j_l = \sum_k C (r, s, t)^j_k ({C (r, s, t)}^{-1})^k_l\)。

\(j \neq s\)である時、\(= C (r, s, t)^j_j ({C (r, s, t)}^{-1})^j_l = ({C (r, s, t)}^{-1})^j_l = \delta^j_l\)。

\(j = s\)である時、\(= \sum_k C (r, s, t)^s_k ({C (r, s, t)}^{-1})^k_l = t ({C (r, s, t)}^{-1})^r_l + 1 ({C (r, s, t)}^{-1})^s_l\); \(l = s\)である時、\(= t 0 + 1 1 = 1\); \(l = r\)である時、\(= t 1 + 1 (-t) = 0\); その他の時、\(= t 0 + 0 = 0\)。

したがって、\(C (r, s, t) {C (r, s, t)}^{-1} = I\)。

\(D (r, s, v, d, w, x) M\)は\(r\)番目行を、\(r\)番目行を\(w\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(x\)倍したもので置き換え、\(s\)番目行を、\(r\)行を\(- M^s_v / d\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(M^r_v / d\)倍したものによって置き換える、ことを見よう。

\((D (r, s, v, d, w, x) M)^j_l = \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^j_k M^k_l\)。

\(j \notin \{r, s\}\)である時、\(= \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^j_j M^j_l = M^j_l\)。

\(j = r\)である時、\(= \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^r_k M^k_l = w M^r_l + x M^s_l\)。特に、\((D (r, s, v, d, w, x) M)^r_v = w M^r_v + x M^s_v = d\)。

\(j = s\)である時、\(= \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^s_k M^k_l = (- M^s_v / d) M^r_l + (M^r_v / d) M^s_l\)。特に、\((D (r, s, v, d, w, x) M)^s_v = (- M^s_v / d) M^r_v + (M^r_v / d) M^s_v = 0\)。

それが意味するのは、\(r\)番目行は、\(r\)番目行を\(w\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(x\)倍したもので置き換えられ、\(s\)番目行は、\(r\)番目行を\(- M^s_v / d\)倍したものプラス\(s\)番目行を\(M^r_v / d\)倍したもので置き換えられるということ。

\(\exists {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} D (r, s, v, d, w, x) = D (r, s, v, d, w, x) {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} = I)\)であることを見よう。

\({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1}\)を、\(I\)の\((r, r)\) \(1\)が\(M^r_v / d\)によって置き換えられ、\((r, s)\) \(0\)が\(- x\)によって置き換えられ、\((s, r)\) \(0\)が\(M^s_v / d\)によって置き換えられ、\((s, s)\) \(1\)が\(w\)によって置き換えられたものとしよう。

以下が後に使われる: \(w M^r_v + x M^s_v = d\)から、\(w (M^r_v / d) d + x (M^s_v / d) d = (w (M^r_v / d) + x (M^s_v / d)) d = d = 1 d\)、それが含意するのは、\(w (M^r_v / d) + x (M^s_v / d) = 1\)、任意のインテグラルドメイン(整域)上でキャンセレーションルールが成立するという命題によって。

\(({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} D (r, s, v, d, w, x))^j_l = \sum_k ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^j_k D (r, s, v, d, w, x)^k_l\)。

\(j \notin \{r, s\}\)である時、\(= \sum_k ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^j_j D (r, s, v, d, w, x)^j_l = 1 D (r, s, v, d, w, x)^j_l = \delta^j_l\)。

\(j = r\)である時、\(= \sum_k ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^r_k D (r, s, v, d, w, x)^k_l = (M^r_v / d) D (r, s, v, d, w, x)^r_l + - x D (r, s, v, d, w, x)^s_l\); \(l = s\)である時、\(= (M^r_v / d) x + - x (M^r_v / d) = 0\); \(l = r\)である時、\(= (M^r_v / d) w + - x (- M^s_v / d) = w (M^r_v / d) + x (M^s_v / d) = 1\); その他の時、\(= (M^r_v / d) 0 + - x 0 = 0\)。

したがって、\({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} D (r, s, v, d, w, x) = I\)。

\((D (r, s, v, d, w, x) {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^j_l = \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^j_k ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^k_l\)。

\(j \notin \{r, s\}\)である時、\(= D (r, s, v, d, w, x)^j_j ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^j_l = 1 ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^j_l = \delta^j_l\)。

\(j = r\)である時、\(= \sum_k D (r, s, v, d, w, x)^r_k ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^k_l = w ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^r_l + x ({D (r, s, v, d, w, x)}^{-1})^s_l\); \(l = s\)である時、\(= w (- x) + x w = 0\); \(l = r\)である時、\(= w (M^r_v / d) + x (M^s_v / d) = 1\); その他の時、\(= w 0 + x 0 = 0\)。

したがって、\(D (r, s, v, d, w, x) {D (r, s, v, d, w, x)}^{-1} = I\)。

Let us see that \(M A' (r', u)\) multiplies the \(r'\)-th column by \(u\). \(M A' (r', u)\)は\(r'\)番目列を\(u\)倍にすることを見よう。

\((M A' (r', u))^j_l = \sum_{k} M^j_k A' (r', u)^k_l = M^j_l A' (r', u)^l_l\)。

\(l \neq r'\)である時、\(= M^j_l\)。\(l = r'\)である時、\(= M^j_{r'} u\)。

それが意味するのは、\(r'\)番目列だけが\(u\)倍されるということ。

\(\exists {A' (r', u)}^{-1} ({A' (r', u)}^{-1} A' (r', u) = A' (r', u) {A' (r', u)}^{-1} = I')\)であることを見よう。

\({A' (r', u)}^{-1}\)を、\(I'\)の\((r', r')\) 1が\(u^{-1}\)によって置き換えられたものとしよう。

\({A' (r', u)}^{-1} A' (r', u) = A' (r', u) {A' (r', u)}^{-1} = I'\)は、\(A (r, u)\)ケースと同じである。

\(M B' (r', s')\)は\(r'\)番目列と\(s'\)番目列をスワップ(入れ替え)することを見よう。

\((M B' (r', s'))^j_l = \sum_k M^j_k B' (r', s')^k_l\)。

\(l \notin \{r', s'\}\)である時、\(= M^j_l B' (r', s')^l_l = M^j_l\)。

\(l = r'\)である時、\(= \sum_k M^j_k B' (r', s')^k_{r'} = M^j_{s'}\)。

\(l = s'\)である時、\( = \sum_k M^j_k B' (r', s')^k_{s'} = M^j_{r'}\)。

それが意味するのは、\(r'\)番目列と\(s'\)番目列はスワップ(入れ替え)されるということ。

\(\exists {B' (r', s')}^{-1} ({B' (r', s')}^{-1} B' (r', s') = B' (r', s') {B' (r', s')}^{-1} = I')\)であることを見よう。

\({B' (r', s')}^{-1} := B' (r', s')\)と定義しよう。

\({B' (r', s')}^{-1} B' (r', s') = B' (r', s') {B' (r', s')}^{-1} = I'\)は、\(B (r, s)\)ケースと同じである。

\(M C' (r', s', t)\)は\(r'\)番目列を\(t\)倍したものを\(s'\)番目列へ加えることを見よう。

\((M C' (r', s', t))^j_l = \sum_k M^j_k C' (r', s', t)^k_l\)。

\(l \neq s'\)である時、\(= M^j_l C' (r', s', t)^l_l = M^j_l\)。

\(l = s'\)である時、\(= \sum_k M^j_k C' (r', s', t)^k_{s'} = M^j_{r'} t + M^j_{s'}\)。

それが意味するのは、\(r'\)番目列を\(t\)倍したものが\(s'\)番目列に加えられるということ。

\(\exists {C' (r', s', t)}^{-1} ({C' (r', s', t)}^{-1} C' (r', s', t) = C' (r', s', t) {C' (r', s', t)}^{-1} = I')\)であることを見よう。

\({C' (r', s', t)}^{-1}\)を、\(I'\)の\((r', s')\) \(0\)が\(- t\)によって置き換えられたものと定義しよう。

\({C' (r', s', t)}^{-1} C' (r', s', t) = C' (r', s', t) {C' (r', s', t)}^{-1} = I'\)は、\(C (r, s, t)\)ケースと同じである。

\(M D' (r', s', v', d', w', x')\)は\(r'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(w'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(x'\)倍したもので置き換え、\(s'\)番目列を、\(r'\)番目列を\(- M^{v'}_{s'} / d'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(M^{v'}_{r'} / d'\)倍したもので置き換える、ことを見よう。

\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^j_l = \sum_k M^j_k D' (r', s', v', d', w', x')^k_l\)。

\(l \notin \{r', s'\}\)である時、\(= \sum_k M^j_l D' (r', s', v', d', w', x')^l_l = M^j_l\)。

\(l = r'\)である時、\(= \sum_k \sum_k M^j_k D' (r', s', v', d', w', x')^k_{r'} = M^j_{r'} w' + M^j_{s'} x'\)。特に、\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{r'} = M^{v'}_{r'} w' + M^{v'}_{s'} x' = d'\)。

\(l = s'\)である時、\(= \sum_k M^j_k D' (r', s', v', d', w', x')^k_{s'} = M^j_{r'} (- M^{v'}_{s'} / d') + M^j_{s'} (M^{v'}_{r'} / d')\)。特に、\((M D' (r', s', v', d', w', x'))^{v'}_{s'} = M^{v'}_{r'} (- M^{v'}_{s'} / d') + M^{v'}_{s'} (M^{v'}_{r'} / d') = 0\)。

それが意味するのは、\(r'\)番目列は、\(r'\)番目列を\(w'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(x'\)倍したもので置き換えられ、\(s'\)番目列は、\(r'\)番目列を\(- M^{v'}_{s'} / d'\)倍したものプラス\(s'\)番目列を\(M^{v'}_{r'} / d'\)倍したもので置き換えられる、ということ。

\(\exists {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} D' (r', s', v', d', w', x') = D' (r', s', v', d', w', x') {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} = I')\)であることを見よう。

\({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1}\)を、\(I'\)の\((r', r')\) \(1\)が\(M^{v'}_{r'} / d'\)によって置き換えられ、\((s', r')\) \(0\)が\(- x'\)によって置き換えられ、\((r', s')\) \(0\)が\(M^{v'}_{s'} / d'\)によって置き換えられ、\((s', s')\) \(1\)が\(w'\)によって置き換えられたものとしよう。

以下は後に使われる: \(w' M^{v'}_{r'} + x' M^{v'}_{s'} = d'\)から、\(w' (M^{v'}_{r'} / d') d' + x' (M^{v'}_{s'} / d') d' = (w' (M^{v'}_{r'} / d') + x' (M^{v'}_{s'} / d')) d' = d' = 1 d'\)、それが含意するのは、\(w' (M^{v'}_{r'} / d') + x' (M^{v'}_{s'} / d') = 1\)、任意のインテグラルドメイン(整域)上でキャンセレーションルールが成立するという命題によって。

\(({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} D' (r', s', v', d', w', x'))^j_l = \sum_k ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_k D' (r', s', v', d', w', x')^k_l\)。

\(l \notin \{r', s'\}\)である時、\(= \sum_k ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_l D' (r', s', v', d', w', x')^l_l = ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_l 1 = \delta^j_l\)。

\(l = r'\)である時、\(= \sum_k ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_k D' (r', s', v', d', w', x')^k_{r'} = ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_{r'} w' + ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_{s'} x'\); \(j = s'\)である時、\(= (- x') w' + w' x' = 0\); \(j = r'\)である時、\(= (M^{v'}_{r'} / d') w' + (M^{v'}_{s'} / d') x' = w' (M^{v'}_{r'} / d') + x' (M^{v'}_{s'} / d') = 1\); その他の時、\(= 0 w' + 0 x' = 0\)。

したがって、\({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} D' (r', s', v', d', w', x') = I'\)。

\((D' (r', s', v', d', w', x') {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^j_l = \sum_k D' (r', s', v', d', w', x')^j_k ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^k_l\)。

\(l \notin \{r', s'\}\)である時、\(= D' (r', s', v', d', w', x')^j_l ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^l_l = D' (r', s', v', d', w', x')^j_l = \delta^j_l\)。

\(l = r'\)である時、\(= \sum_k D' (r', s', v', d', w', x')^j_k ({D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1})^k_{r'} = D' (r', s', v', d', w', x')^j_{r'} (M^{v'}_{r'} / d') + D' (r', s', v', d', w', x')^j_{s'} (- x')\); \(j = s'\)である時、\(= x' (M^{v'}_{r'} / d') + (M^{v'}_{r'} / d') (- x') = 0\); \(j = r'\)である時、\(= w' (M^{v'}_{r'} / d') + (- M^{v'}_{s'} / d') (- x') = w' (M^{v'}_{r'} / d') + x' (M^{v'}_{s'} / d') = 1\); その他の時、\(= 0 (M^{v'}_{r'} / d') + 0 (- x') = 0\)。

したがって、\(D' (r', s', v', d', w', x') {D' (r', s', v', d', w', x')}^{-1} = I'\)。


参考資料


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