コミュータティブ(可換)リング(環)上方のポリノミアル(多項式)たちリング(環)の定義
話題
About: リング(環)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、リング(環)の定義を知っている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、コミュータティブ(可換)リング(環)上方のポリノミアル(多項式)たちリング(環)の定義を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\( R\): \(\in \{\text{ 全てのコミュータティブ(可換)リング(環)たち }\}\)
\(*R [x]\): \(= \{\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j \vert p_j \in R \text{ で、以下を満たすもの、つまり、 } p_j \text{ たちの内のファイナイト(有限)数のものたちだけがゼロでない }\}\)、アディション(加法)およびマルチプリケーション(乗法)は下に指定されたものたちで、\(\in \{\text{ 全てのコミュータティブ(可換)リング(環)たち }\}\)
//
コンディションたち:
\(\forall \sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j, \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j \in R [x] (\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j + \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j = \sum_{j \in \mathbb{N}} (p_j + p'_j) x^j)\)
\(\land\)
\(\forall \sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j, \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j \in R [x] (\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j = \sum_{j \in \mathbb{N}} \sum_{l \in \{0, ..., j\}} p_l p'_{j - l} x^j)\)
//
当該構成の論理的構造を理解しよう: 第1に、\(R [x]\)の定義内の\(\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j\)、\(p (x) = p_n x^n + ...+ p_0\)とも記される、は、単一の要素である、複数の要素たちの合計ではなく: \(\sum\)または\(+\)は、単一要素の表現内部で使用されている単なるシンボルにすぎず、'アディション(加法)'を意味しない(実際、それは'アディション(加法)'として理解することはできない、なぜなら、'アディション(加法)'はまだ定義されていない); 第2に、\(R [x]\)の要素たちのアディション(加法)\(+\)が定義される; しかし、結局のところ、当該単一要素は合計に一致する、なぜなら、アディション(加法)は、そうなるように定義されているから。
したがって、\(p (x) = p_n x^n + ...+ p_0\)内の\(+\)と\(p (x) + p' (x)\)内の\(+\)は、本当は別のものである。
同じシンボルをそれら2つの意味に使うのは、混乱の元のように思えるかもしれない(それは実際、混乱の元である)が、勿論、同じシンボルが、混乱を意図的に許すように使われているのである: 2つの意味を混同するのは、無害であり、実のところ、便利である: もしも、第1の意味が\(p (x) = p_n x^n @ ...@ p_0\)のように記されていたら、私たちは、\(p_n x^n @ ...@ p_0 = p_n x^n + ...+ p_0\)のようなコンバージョンたちを書かなければならなくなる、しかし、私たちは、単に\(p_n x^n + ...+ p_0\)と書き、それを便利に解釈する、なぜなら、両方の解釈が妥当だから。
\(\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j \sum_{k \in \mathbb{N}} p'_k x^k = \sum_{j \in \mathbb{N}} \sum_{k \in \mathbb{N}} p_j p'_k x^{j + k}\)は、明らかに真である、ここで、右辺は要素たちの合計である。
明らかに、当該アディション(加法)やマルチプリケーション(乗法)内のファイナイト(有限)数のコエフィシェント(係数)たちのみが非ゼロである、したがって、当該当該アディション(加法)および当該マルチプリケーション(乗法)は閉じている。
2: 自然言語記述
任意のコミュータティブ(可換)リング(環)\(R\)に対して、\(R [x] := \{\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j \vert p_j \in R \text{ で、以下を満たすもの、つまり、 } p_j \text{ たちの内のファイナイト(有限)数のものたちだけがゼロでない }\}\)アディション(加法)およびマルチプリケーション(乗法)は下に指定されたものたちで、つまり、\(\forall \sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j, \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j \in R [x] (\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j + \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j = \sum_{j \in \mathbb{N}} (p_j + p'_j) x^j)\)および\(\forall \sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j, \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j \in R [x] (\sum_{j \in \mathbb{N}} p_j x^j \sum_{j \in \mathbb{N}} p'_j x^j = \sum_{j \in \mathbb{N}} \sum_{l \in \{0, ..., j\}} p_l p'_{j - l} x^j)\).
3: 注
\(R [x]\)は本当にリング(環)であることを見よう。
1) それは、アディション(加法)の下でアーベリアングループ(群)である: 当該アディション(加法)はアソシアティブ(結合的)である、なぜなら、それは、\(R\)のアソシアティビティ(結合性)に帰着する、\(0\)はアディティブ(加法)アイデンティティ(単位要素)である、各\(p (x) = p_n x^n + ... + p_0\)はアディティブ(加法)インバース(逆)\((- p_n) x^n + ... + (- p_0)\)を持つ、当該アディション(加法)はコミュータティブ(可換)である、なぜなら、それは、\(R\)のコミュータティビティ(可換性)に帰着する; 2) それは、マルチプリケーション(乗法)の下でモノイドである: 当該マルチプリケーション(乗法)はアソシアティブ(結合的)である、なぜなら、任意の3要素たちのマルチプリケーション(積)に対して、\(x^j\)のコエフィシェント(係数)は当該3要素たちの適切なコエフィシェント(係数)たちのマルチプリケーション(積)たちの合計であるが、そうしたトリオたちの選択たちは、アソシエーション(結合)たちに関わらず同一であり、問題は、各項のアソシアティビティ(結合性)に帰着するが、それは、\(R\)のアソシアティビティ(結合性によって保証されている、\(1\)はマルチプリカティブ(乗法)アイデンティティ(単位要素)である; 3) マルチプリケーション(乗法)はアディション(加法)に関してディストリビュータティブ(分配的)である: \(\sum_{j} p_j x^j (\sum_{k} p'_k x^k + \sum_{k} p''_k x^k) = \sum_{j} p_j x^j (\sum_{k} (p'_k + p''_k) x^k) = \sum_{j} \sum_{k} p_j (p'_k + p''_k) x^{j + k} = \sum_{j} \sum_{k} (p_j p'_k + p_j p''_k) x^{j + k} = \sum_{j} \sum_{k} p_j p'_k x^{j + k} + \sum_{j} \sum_{k} p_j p''_k x^{j + k} = \sum_j p_j x^j \sum_k p'_k x^k + \sum_j p_j x^j \sum_k p''_k x^k\)、\((\sum_{k} p'_k x^k + \sum_{k} p''_k x^k) \sum_{j} p_j x^j = \sum_{k} p'_k x^k \sum_{j} p_j x^j + \sum_{k} p''_k x^k p_j x^j\)の同様である。
\(R [x]\)は本当にコミュータティブ(可換)リング(環)である。
\(\sum_j p_j x^j \sum_k p'_k x^k = \sum_j \sum_k p_j p'_k x^{j + k} = \sum_k \sum_j p'_k p_j x^{j + k} = \sum_k p'_k x^k \sum_j p_j x^j\)。
なぜ、\(R\)はコミュータティブ(可換)であるよう要求されているのか?その疑問が浮かぶのは、\(R [x]\)がリング(環)であることを確認する上記議論は、\(R\)のコミュッタティビティ(可換性)を使用しないから。実のところ、非コミュータティブ(可換)\(R\)で\(R [x]\)を定義することは可能なはずである。\(R\)が大抵コミュータティブ(可換)であるように求められている理由は、多分、各エバリュエーション(評価)リング(環)ホモモーフィズム(準同形写像)をリング(環)ホモモーフィズム(準同形写像)にするためである。エバリュエーション(評価)リング(環)ホモモーフィズム(準同形写像)は、各\(p' \in R\)に対して、\(f_{p'}: R [x] \to R, p (x) \mapsto p (p')\)である。\(R\)がコミュータティブ(可換)でない時は、\(f_{p'} ((p_1 x) (p'_1 x)) = f_{p'} (p_1 p'_1 x^2) = p_1 p'_1 {p'}^2 \neq p_1 p' p'_1 p' = f_{p'} (p_1 x) f_{p'} (p'_1 x)\)、したがって、リング(環)ホモモーフィズム(準同形写像ではない。なぜ、それは、リング(環)ホモモーフィズム(準同形写像)でなければならないのか?えーと、そうでなければならないことはないが、大抵はそうであるように望まれる。その理由は、エバリュエーション(評価)は、\(R [x]\)に対してほとんど予期される付属物であること。