2024年10月27日日曜日

835: n x nマトリックス(行列)に対して、もしも、m行たちで、n - mより多くの同一列たち0を持つものがある場合、マトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)でない

<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>

n x nマトリックス(行列)に対して、もしも、m行たちで、n - mより多くの同一列たち0を持つものがある場合、マトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)でないことの記述/証明

話題


About: マトリックス(行列)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のn x nマトリックス(行列)に対して、もしも、任意のm行たちで、n - mより多くの任意の同一列たち0を持つものがある場合、当該マトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)でないという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(F\): \(\in \{\text{ 全てのフィールド(体)たち }\}\)
\(M\): \(\in \{\text{ 全ての } n x n F \text{ マトリックス(行列)たち } \}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\exists \{j_1, ..., j_m\} \subseteq \{1, ..., n\}, \exists \{k_1, ..., k_l\} \subseteq \{1, ..., n\} \text{ で、以下を満たすもの、つまり、 } n - m \lt l (\forall j_p \in \{j_1, ..., j_m\}, \forall k_q \in \{k_1, ..., k_l\} (M^{j_p}_{k_q} = 0))\)
\(\implies\)
\(M \notin \{\text{ 全てのインバーティブル(可逆)マトリックス(行列)たち }\}\)
//


2: 注


例えば、\(\begin{pmatrix} M^1_1 & 0 & 0 \\ M^2_1 & 0 & 0 \\ M^3_1 & M^3_2 & M^3_3 \end{pmatrix}\)はインバーティブル(可逆)ではない: \(\{j_1, j_2\} = \{1, 2\}\)および\(\{k_1, k_2\} = \{2, 3\}\)で、\(n - m = 3 - 2 = 1 \lt 2 = l\)。

本命題は、直接には、"任意のm行たちで、n - mより多くの任意の同一列たち0を持つ"だけについて語っている、しかし、勿論、それは、'任意のm列たちで、n - mより多くの任意の同一行たち0を持つ'にも成立する、なぜなら、単に、当該マトリックス(行列)をトランスポーズ(転置)し、トランスポーズ(転置)されたマトリックス(行列)に本命題を適用し、トランスポーズ(転置)されたマトリックス(行列)をトランスポーズ(転置)して元のマトリックス(行列)に戻せばよい、非インバーティブル(可逆)性を変えることなしに。


3: 証明


全体戦略: ステップ1: 任意のスクウェアマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)である、もしも、当該デターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、ことを見る; ステップ2: 当該\(m\)行たちはリニア(線形)にディペンデント(依存)であることを見る; ステップ3: 本命題を結論する。

ステップ1:

任意のスクウェアマトリックス(正方行列)はインバーティブル(可逆)である、もしも、当該デターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、任意のスクウェアマトリクス(正方行列)はインバーティブル(可逆)である、もしも、そのデターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、という命題によって。

したがって、チェックする必要のあることは、\(det M = 0\)だけである。

ステップ2:

当該\(m\)行たちはリニア(線形)にディペンデント(依存)であることを見よう。

当該条件が意味するのは、\(m\)行たちは、\(n - (n - m) = m\)より少ない非ゼロ列たちを持つということ。

非ゼロ列たちの数を\(s\)、ここで、\(s \lt m\)としよう。

当該\(m\)行たちによってスパンされる(張られる)ベクトルたちスペース(空間)のディメンション(次元)は、最大でも\(s\)である。

当該\(m\)行たちはリニア(線形)にインディペンデント(独立)ではあり得ない、任意のファイナイト(有限)ディメンショナル(次元)ベクトルたちスペース(空間)に対して、ディメンション(次元)数より多くの要素たちを持つリニア(線形)にインディペンデント(独立)サブセット(部分集合)はないという命題によって。

ステップ3:

当該マトリックス(行列)は行たちのリニア(線形)にディペンデント(依存)セット(集合)を持つから、そのデターミナント(行列式)は\(0\)である。

したがって、\(M\)はインバーティブル(可逆)でない。


参考資料


<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>