2025年7月27日日曜日

1223: コミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、スクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)はマトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)である

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コミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、スクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)はマトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)であることの記述/証明

話題


About: マトリックス(行列)たちスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のコミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)は当該マトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのコミュータティブ(可換)リング(環)たち }\}\)
\(n\): \(\in \mathbb{N} \setminus \{0\}\)
\(M\): \(\in \{\text{ 全ての } n \times n R \text{ マトリックス(行列)たち }\}\)
\(M'\): \(\in \{\text{ 全ての } n \times n R \text{ マトリックス(行列)たち }\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(det (M M') = det M det M'\)
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: \(M M'\)の各列はいくつかの列たちの合計であることを見て、\(det M M'\)を分解して、対応するデターミナント(行列式)たちの合計とする; ステップ2: 各デターミナント(行列式)の各列はあるファクター(因子)を持つことを見て、当該ファクター(因子)を当該デターミナント(行列式)の外に取り出す; ステップ3: あるデターミナント(行列式)は、当該インデックスたちコンビネーションが互いに異なる時のみ非ゼロであることを見て、非ゼロ項たちのみを残す; ステップ4: 本命題を結論する。

ステップ1:

\(M M' = \begin{pmatrix} M^j_m M'^m_l \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} M^1_{m^1_1} M'^{m^1_1}_1 & ... & M^1_{m^1_n} M'^{m^1_n}_n \\ ... \\ M^n_{m^n_1} M'^{m^n_1}_1 & ... & M^n_{m^n_n} M'^{m^n_n}_n \end{pmatrix}\)。

各列は\(\begin{pmatrix} M^1_{m^1_l} M'^{m^1_l}_l \\ ... \\ M^n_{m^n_l} M'^{m^n_l}_l \end{pmatrix} = \sum_{m_l \in \{1, ..., n\}} \begin{pmatrix} M^1_{m_l} M'^{m_l}_l \\ ... \\ M^n_{m_l} M'^{m_l}_l \end{pmatrix}\): 単一インデックス\(m_l\)を使うことができる。

したがって、\(det (M M') = \sum_{m_1 \in \{1, ..., n\}} det \begin{pmatrix} M^1_{m_1} M'^{m_1}_1 & M^1_{m^1_2} M'^{m^1_2}_2 & ... & M^1_{m^1_n} M'^{m^1_n}_n \\ ... \\ M^n_{m_1} M'^{m_1}_1 & M^n_{m^n_2} M'^{m^n_2}_2 & ... & M^n_{m^n_n} M'^{m^n_n}_n \end{pmatrix} = ... = \sum_{m_1, ..., m_n \in \{1, ..., n\}} det \begin{pmatrix} M^1_{m_1} M'^{m_1}_1 & ... & M^1_{m_n} M'^{m_n}_n \\ ... \\ M^n_{m_1} M'^{m_1}_1 & ... & M^n_{m_n} M'^{m_n}_n \end{pmatrix}\)、コミュータティブ(可換)リング(環)上方のスクウェアマトリックス(正方行列)のデターミナント(行列式)のあるプロパティによって。

ステップ2:

各デターミナント(行列式)の各\(l\)-番目列は\(M'^{m_l}_l\)ファクター(因子)を持つ、それは、当該デターミナント(行列式)の外へ取り出すことができる、コミュータティブ(可換)リング(環)上方のスクウェアマトリックス(正方行列)のデターミナント(行列式)のあるプロパティによって、したがって、\(det (M M') = \sum_{m_1, ..., m_n \in \{1, ..., n\}} M'^{m_1}_1 ... M'^{m_n}_n det \begin{pmatrix} M^1_{m_1} & ... & M^1_{m_n} \\ ... \\ M^n_{m_1} & ... & M^n_{m_n} \end{pmatrix}\)。

ステップ3:

\(det \begin{pmatrix} M^1_{m_1} & ... & M^1_{m_n} \\ ... \\ M^n_{m_1} & ... & M^n_{m_n} \end{pmatrix}\)は、\((m_1, ..., m_n)\)が互いに異なる時のみ非ゼロである、コミュータティブ(可換)リング(環)上方のスクウェアマトリックス(正方行列)のデターミナント(行列式)のあるプロパティによって: そうでなければ、それは重複列たちを持つことになる。

したがって、非ゼロ項たちに関する限り、\((m_1, ..., m_n)\)は\((1, ..., n)\)のあるパーミュテーション(並べ替え)である、したがって、私たちは、\(\sum_{m_1, ..., m_n \in \{1, ..., n\}}\)の中で\(\sum_{\sigma \in S_n}\)だけを必要とする。

ステップ4:

\(det (M M') = \sum_{\sigma \in S_n} M'^{\sigma_1}_1 ... M'^{\sigma_n}_n det \begin{pmatrix} M^1_{\sigma_1} & ... & M^1_{\sigma_n} \\ ... \\ M^n_{\sigma_1} & ... & M^n_{\sigma_n} \end{pmatrix}\)。

しかし、\(det \begin{pmatrix} M^1_{\sigma_1} & ... & M^1_{\sigma_n} \\ ... \\ M^n_{\sigma_1} & ... & M^n_{\sigma_n} \end{pmatrix} = sgn \sigma det \begin{pmatrix} M^1_1 & ... & M^1_n \\ ... \\ M^n_1 & ... & M^n_n \end{pmatrix}\)、コミュータティブ(可換)リング(環)上方のスクウェアマトリックス(正方行列)のデターミナント(行列式)のあるプロパティによって。

したがって、\(det (M M') = \sum_{\sigma \in S_n} M'^{\sigma_1}_1 ... M'^{\sigma_n}_n sgn \sigma det \begin{pmatrix} M^1_1 & ... & M^1_n \\ ... \\ M^n_1 & ... & M^n_n \end{pmatrix} = det M' det M\)。


参考資料


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