2025年9月28日日曜日

1317: モジュール(加群)たち間リニアマップ(線形写像)および第1マップ(写像)のコドメイン(余域)のスーパーモジュール(超加群)からモジュール(加群)の中へのリニアマップ(線形写像)に対して、第1マップ(写像)の後に第2マップ(写像)を行なうコンポジション(合成)はリニア(線形)である

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モジュール(加群)たち間リニアマップ(線形写像)および第1マップ(写像)のコドメイン(余域)のスーパーモジュール(超加群)からモジュール(加群)の中へのリニアマップ(線形写像)に対して、第1マップ(写像)の後に第2マップ(写像)を行なうコンポジション(合成)はリニア(線形)であることの記述/証明

話題


About: モジュール(加群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のモジュール(加群)たち間任意のリニアマップ(線形写像)および第1マップ(写像)のコドメイン(余域)の任意のスーパーモジュール(超加群)から任意のモジュール(加群)の中への任意のリニアマップ(線形写像)に対して、第1マップ(写像)の後に第2マップ(写像)を行なうコンポジション(合成)はリニア(線形)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのリング(環)たち }\}\)
\(M_1\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち }\}\)
\(M'_2\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち }\}\)
\(M_2\): \(\in \{M'_2 \text{ の全てのサブモジュール(部分加群)たち }\}\)
\(M_3\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち }\}\)
\(f_1\): \(: M_1 \to M_2\), \(\in \{\text{ 全てのリニアマップ(線形写像)たち }\}\)
\(f_2\): \(: M'_2 \to M_3\), \(\in \{\text{ 全てのリニアマップ(線形写像)たち }\}\)
\(f_2 \circ f_1\): \(: M_1 \to M_3\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(f_2 \circ f_1 \in \{\text{ 全てのリニアマップ(線形写像)たち }\}\)
//


2: 注


\(f_1\)のコドメイン(余域)は\(f_2\)のドメイン(定義域)のサブモジュール(部分加群)(単なるサブセット(部分集合)ではなく)である、それがポイントである。


3: 証明


全体戦略: ステップ1: 各\(m, m' \in M_1\)および各\(r, r' \in R\)に対して、\(f_2 \circ f_1 (r m + r' m') = r f_2 \circ f_1 (m) + r' f_2 \circ f_1 (m')\)であることを見る。

ステップ1:

\(m, m' \in M_1\)および\(r, r' \in R\)を任意のものとしよう。

\(f_2 \circ f_1 (r m + r' m') = f_2 (f_1 (r m + r' m')) = f_2 (r f_1 (m) + r' f_1 (m'))\)。

注意として、\(r f_1 (m) + r' f_1 (m')\)は、\(M_2\)のモジュール(加群)ストラクチャー(構造)に関してである。

\(M_2\)は\(M'_2\)のサブモジュール(部分加群)であるから、\(r f_1 (m) + r' f_1 (m')\)は、\(M'_2\)のモジュール(加群)ストラクチャー(構造)に対しても真である。

したがって、\(f_2 (r f_1 (m) + r' f_1 (m')) = r f_2 (f_1 (m)) + r' f_2 (f_1 (m')) = r f_2 \circ f_1 (m) + r' f_2 \circ f_1 (m')\)。

したがって、\(f_2 \circ f_1\)はリニア(線形)である。


参考資料


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