2025年9月21日日曜日

1303: モジュール(加群)に対して、非空サブセット(部分集合)はサブモジュール(部分加群)である、もしも、サブセット(部分集合)はリニアコンビネーション(線形結合)下で閉じている場合、そしてその場合に限って

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モジュール(加群)に対して、非空サブセット(部分集合)はサブモジュール(部分加群)である、もしも、サブセット(部分集合)はリニアコンビネーション(線形結合)下で閉じている場合、そしてその場合に限って、ことの記述/証明

話題


About: モジュール(加群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のモジュール(加群)に対して、当該モジュール(加群)の任意の非空サブセット(部分集合)はサブモジュール(部分加群)である、もしも、当該サブセット(部分集合)はリニアコンビネーション(線形結合)下で閉じている場合、そしてその場合に限って、という命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのリング(環)たち }\}\)
\(M\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち }\}\)
\(S\): \(\subseteq M\), \(\neq \emptyset\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(S \in \{M \text{ の全てのサブモジュール(部分加群)たち }\}\)
\(\iff\)
\(\forall s_1, s_2 \in S, \forall r_1, r_2 \in R (r_1 s_1 + r_2 s_2 \in S)\)
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: \(r_1 s_1 + r_2 s_2 \in S\)であると仮定する; ステップ2: \(S\)は\(M\)のサブモジュール(部分加群)であることを見る; ステップ3: \(S\)は\(M\)のサブモジュール(部分加群)であると仮定する; ステップ4: \(r_1 s_1 + r_2 s_2 \in S\)であることを見る。

ステップ1:

\(\forall s_1, s_2 \in S, \forall r_1, r_2 \in R (r_1 s_1 + r_2 s_2 \in S)\)であると仮定しよう。

\(S\)はモジュール(加群)であるためのコンディションたちを満たしていることを見よう。

1) \(\forall s_1, s_2 \in S (s_1 + s_2 \in S)\)(アディション(加法)下のクローズド(閉じている)性): \(s_1 + s_2 = 1 s_1 + 1 s_2 \in S\)。

2) \(\forall s_1, s_2 \in S (s_1 + s_2 = s_2 + s_1)\)(アディション(加法)のコミュータティビティ(可換性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

3) \(\forall s_1, s_2, s_3 \in S ((s_1 + s_2) + s_3 = s_1 + (s_2 + s_3))\)(アディション(加法)たちのアソシアティビティ(結合性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

4) \(\exists 0 \in S (\forall s \in S (s + 0 = s))\)(0要素の存在): ある\(s \in S\)がある、なぜなら、\(S \neq \emptyset\)、そして、\(0 = 0 s + 0 s \in S\)、そして、\(s + 0 = s\)、なぜなら、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

5) \(\forall s \in S (\exists s' \in S (s' + s = 0))\)(インバース(逆)要素の存在): \(-1 s + 0 s = -1 s \in S\)、そして、\(-1 s + s = 0\)、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

6) \(\forall s \in S, \forall r \in R (r . s \in S)\)(スカラーマルチプリケーション(乗法)下のクローズド(閉じている)性): \(r . s = r . s + 0 . s \in S\)。

7) \(\forall s \in S, \forall r_1, r_2 \in R ((r_1 + r_2) . s = r_1 . s + r_2 . s)\)(スカラーたちアディション(加法)に対するスカラーマルチプリケーション(乗法)ディストリビュータビリティ(分配性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

8) \(\forall s_1, s_2 \in S, \forall r \in R (r . (s_1 + s_2) = r . s_1 + r . s_2)\)(要素たちアディション(加法)に対するスカラーマルチプリケーションディストリビュータビリティ(分配性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

9) \(\forall s \in S, \forall r_1, r_2 \in R ((r_1 r_2) . s = r_1 . (r_2 . s))\)(スカラーマルチプリケーション(乗法)たちのアソシアティビティ(結合性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

10) \(\forall s \in S (1 . s = s)\)(1マルチプリケーション(乗法)のアイデンティティ(恒等性)): それは成立する、なぜなら、それは周囲\(M\)上で成立する。

ステップ3:

\(S\)は\(M\)のサブモジュール(部分加群)であると仮定しよう。

ステップ4:

\(\forall s_1, s_2 \in S, \forall r_1, r_2 \in R (r_1 s_1 + r_2 s_2 \in S)\)は成立する、なぜなら、モジュール(加群)であるためのコンディションたちがそれを要求する。


参考資料


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