ノーマル(正規)トポロジカルスペース(空間)に対して、クローズドサブセット(閉部分集合)によるコラプスト(折りたたまれた)トポロジカルスペース(空間)はノーマル(正規)であることの記述/証明
話題
About: トポロジカルスペース(空間)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、ノーマル(正規)トポロジカルスペース(空間)の定義を知っている。
- 読者は、クローズドセット(閉集合)の定義を知っている。
- 読者は、サブセット(部分集合)によるコラプスト(折りたたまれた)トポロジカルスペース(空間)の定義を知っている。
- 読者は、任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)の、任意のクローズドセット(閉集合)のプリイメージ(前像)は、クローズドセット(閉集合)であるという命題を認めている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のノーマル(正規)トポロジカルスペース(空間)に対して、任意のクローズドサブセット(部分集合)によるコラプスト(折りたたまれた)トポロジカルスペース(空間)はノーマル(正規)であるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。
本体
1: 記述
任意のノーマル(正規)トポロジカルスペース(空間)\(T\)および任意のクローズドサブセット(閉部分集合)\(S \subseteq T\)に対して、コラプスト(折りたたまれた)トポロジカルスペース(空間)\(T/S\)はノーマル(正規)である。
2: 証明
\(f\)がクウォシェント(商)マップ(写像)\(f: T \rightarrow T/S\)であるとし、\(C_1, C_2 \in T/S\)は\(T/S\)上の以下を満たす任意のクローズドサブセット(閉部分集合)たち、つまり、\(C_1 \cap C_2 = \emptyset\)、であるとしよう。\(f^{-1} (C_i)\)は\(T\)上でクローズド(閉)である、\(f\)はコンティニュアス(連続)であるから、任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)の、任意のクローズドセット(閉集合)のプリイメージ(前像)は、クローズドセット(閉集合)であるという命題によって。\(f^{-1} (C_1) \cap f^{-1} (C_2) = \emptyset\)。\(T\)はノーマル(正規)であるから、\(f^{-1} (C_1), f^{-1} (C_2)\)の周りに、以下を満たすあるオープンセット(開集合)たち\(U_1, U_2 \subseteq T\)、つまり、\(U_1 \cap U_2 = \emptyset\)、がある。
もしも、\(S \notin C_1, C_2\)である場合、\(f^{-1} (C_i) \subseteq T \setminus S\)、したがって、\(U'_i := U_i \cap (T \setminus S)\)、\(T\)上でオープン(開)、やはり\(f^{-1} (C_i)\)を包含している、その一方で\(U'_1 \cap U'_2 = \emptyset\)。\(f (U'_i)\)は\(T/S\)上でオープン(開)である、なぜなら、\(f^{-1} (f (U'_i)) = U'_i\)は\(T\)上でオープン(開)である。\(f (U'_i)\)は\(C_i\)を包含する。\(f (U'_1) \cap f (U'_2) = U'_1 \cap U'_2 = \emptyset\)。
もしも、\( S \notin C_1\)かつ\(S \in C_2\)である場合、\(f^{-1} (C_1) \subseteq T \setminus S\)および\(S \subseteq f^{-1} (C_2)\)、そして、\(U_1 \cap S = \emptyset\)。\(f (U_i)\)は\(T/S\)上でオープン(開)である、なぜなら、\(f^{-1} (f (U_i)) = U_i\)は\(T\)上でオープン(開)である。\(f (U_i)\)は\(C_i\)を包含する。\(f (U_1) \cap f (U_2) = \emptyset\)。
もしも、\(S \in C_1\)かつ\(S \notin C_2\)である場合、状況は上記ケースと対称である。