2024年7月28日日曜日

707: バウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、インテリア(内部)ポイントはレンジ(値域)がユークリディアンスペース(空間)全体であるチャートを持ち、バウンダリー(境界)ポイントはレンジ(値域)がハーフ(半)ユークリディアンスペース(空間)全体であるチャートを持つ

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バウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、インテリア(内部)ポイントはレンジ(値域)がユークリディアンスペース(空間)全体であるチャートを持ち、バウンダリー(境界)ポイントはレンジ(値域)がハーフ(半)ユークリディアンスペース(空間)全体であるチャートを持つことの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のバウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、任意のインテリア(内部)ポイントはレンジ(値域)がユークリディアンスペース(空間)全体であるあるチャートを持ち、任意のバウンダリー(境界)ポイントはレンジ(値域)がハーフ(半)ユークリディアンスペース(空間)全体であるあるチャートを持つという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(M\): \(\in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ マニフォールド(多様体)たち }\}\)
\(p\): \(\in M\)
//

ステートメント(言明)たち:
(
\(p \in \{M \text{ のインテリア(内部)ポイントたち }\}\)
\(\implies\)
\(\exists (B_p \subseteq M, \phi_p) \in \{p \text{ の周りの } M \text{ 上の全てのチャートたち }\} (\phi_p (B_p) = \mathbb{R}^d)\)
)
\(\land\)
(
\(p \in \{M \text{ の全てのバウンダリー(境界)ポイントたち }\}\)
\(\implies\)
\(\exists (H_p \subseteq M, \phi_p) \in \{p \text{ の周りの } M \text{ 上の全てのチャートたち } \} (\phi_p (H_p) = \mathbb{H}^d)\)
)
//


2: 自然言語記述


任意のバウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)\(M\)、任意の\(p \in M\)に対して、もしも、\(p\)が\(M\)の任意のインテリア(内部)ポイントである場合、\(p\)の周りに以下を満たすあるチャート\((B_p \subseteq M, \phi_p)\)、つまり、\(\phi_p (B_p) = \mathbb{R}^d\)、がある、そして、もしも、\(p\)は\(M\)の任意のバウンダリー(境界)ポイントである場合、\(p\)の周りに以下を満たすあるチャート\((H_p \subseteq M, \phi_p)\)、つまり、\(\phi_p (H_p) = \mathbb{H}^d\)、がある。


3: 証明


全体戦略: ステップ1: \(p\)は任意のインテリア(内部)ポイントであると仮定し、\(p\)の周りの、\(B_p\)をチャートボールとする任意のチャート\((B_p \subseteq M, \phi_p)\)を取る; ステップ2: ディフェオモーフィズム\(f\)、当該チャートレンジ(値域)オープンボール(開球)から当該ユークリディアンスペース(空間)の上へ、を取る; ステップ3: チャートを\((B_p \subseteq M, f \circ \phi_p)\)として取る; ステップ4: \(p\)は任意のバウンダリー(境界)ポイントであると仮定し、\(p\)の周りの、\(H_p\)をチャートハーフボール(半球)とする任意のチャート\((H_p \subseteq M, \phi_p)\)を取る; ステップ5: ディフェオモーフィズム\(g\)、チャートレンジ(値域)オープンハーフボール(半球)から当該ハーフユークリディアンスペース(空間)の上への、を取る; ステップ6: チャートを\((H_p \subseteq M, g \circ \phi_p)\)として取る。

ステップ1:

\(p\)は任意のインテリア(内部)ポイントであると仮定しよう。

\(p\)の周りの、\(B_p\)をチャートボールとする任意のチャート\((B_p \subseteq M, \phi_p)\)を取ろう、それは可能である、任意のバウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、各インテリア(内部)ポイントはあるチャートボールを持ち、各バウンダリー(境界)ポイントはあるチャートハーフボール(半球)を持つという命題によって。\(\phi_p (B_p) \subseteq \mathbb{R}^d\)は\(\phi_p (p)\)の周りのオープンボール(開球)である。

ステップ2:

ディフェオモーフィズム\(f: \phi_p (B_p) \to \mathbb{R}^d\)を取ろう、それは可能である、任意のユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、任意のオープンボール(開球)はスペース(空間)全体へディフェオモーフィックであるという命題によって。

ステップ3:

チャート\((B_p \subseteq M, f \circ \phi_p)\)を取ろう、それは本当にチャートである、なぜなら、\(f \circ \phi_p (B_p) = \mathbb{R}^d\)は\(\mathbb{R}^d\)のオープンサブセット(開部分集合)である; \(f \circ \phi_p: B_p \to \mathbb{R}^d\)はホメオモーフィック(位相同形写像)である; チャートたちトランジション(遷移)\(f \circ \phi_p \circ {\phi_p}^{-1}: \phi_p (B_p) \to \mathbb{R}^d\)は\(f\)、それはディフェオモーフィックである。

ステップ4:

\(p\)は任意のバウンダリー(境界)ポイントであると仮定しよう。

\(p\)の周りの、\(H_p\)をチャートハーフボールとする任意のチャート\((H_p \subseteq M, \phi_p)\)を取ろう、それは可能である、任意のバウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、各インテリア(内部)ポイントはあるチャートボールを持ち、各バウンダリー(境界)ポイントはあるチャートハーフボール(半球)を持つという命題によって。\(\phi_p (H_p) \subseteq \mathbb{H}^d\)は\(\phi_p (p)\)の周りのオープンハーフボール(開半球である。

ステップ5:

ディフェオモーフィズム\(g: \phi_p (H_p) \to \mathbb{H}^d\)を取ろう、それは可能である、任意のバウンダリー(境界)付きハーフ(半)ユークリディアン\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)に対して、任意のオープンハーフボール(開半球)はスペース(空間)全体へディフェオモーフィックであるという命題によって。

ステップ6:

チャート\((H_p \subseteq M, g \circ \phi_p)\)を取る、それは実際にチャートである、なぜなら、\(g \circ \phi_p (H_p) = \mathbb{H}^d\)は\(\mathbb{H}^d\)のオープンサブセット(開部分集合)である; \(g \circ \phi_p: H_p \to \mathbb{H}^d\)はホメオモーフィック(位相同形写像)である; そして、チャートたちトランジション(遷移)\(g \circ \phi_p \circ {\phi_p}^{-1}: \phi_p (H_p) \to \mathbb{H}^d\)は\(g\)であり、それはディフェオモーフィックである。


参考資料


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