2024年9月15日日曜日

771: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、上のポイントにおけるタンジェントベクトルは、\(C^\infty\)カーブのベロシティーである、特に、ハーフクローズド(半閉)インターバル(空間)からのカーブ、特に、コーディネート(座標)たちにおいてリニア(線形)なカーブ

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\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、上のポイントにおけるタンジェントベクトルは、\(C^\infty\)カーブのベロシティーである、特に、ハーフクローズド(半閉)インターバル(空間)からのカーブ、特に、コーディネート(座標)たちにおいてリニア(線形)なカーブの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、上の任意のポイントにおける任意のタンジェントベクトルは、ある\(C^\infty\)カーブのベロシティーである、特に、あるハーフクローズド(半閉)インターバル(空間)からのカーブ、特に、コーディネート(座標)たちにおいてリニア(線形)なカーブ、という命題を認めている。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(M\): \(\in \{ \text{ 全ての } d \text{ ディメンショナル(次元) } C^\infty \text{ マニフォールド(多様体)たち、バウンダリー(境界)付き } \}\)
\(m\): \(\in M\)
\(v\): \(\in T_mM\)
\(\mathbb{R}\): \(= \text{ ユークリディアン } C^\infty \text{ マニフォールド(多様体) }\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\exists J = [t_0, t_2) \text{ または } (t_1, t_0] \subseteq \mathbb{R}, \exists \gamma: J \to M \in \{M \text{ 上の全ての } C^\infty \text{ カーブたち }\} (v = d \gamma (d / d t \vert_{t_0}))\)
\(\land\)
特に、\(\gamma\)は\(t \mapsto {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))\)、ここで、\((U_m \subseteq M, \phi_m)\)は\(m\)の周りの任意のチャートで、\(v^j\)たちは、\(v\)の、当該チャートに対するスタンダードベーシス(基底)に関するコンポーネントたちである
//


2: 自然言語記述


任意の\(d\)ディメンショナル(次元)\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き\(M\)、任意のポイント\(m \in M\)、\(m\)における任意のタンジェントベクトル\(v \in T_mM\)に対して、以下を満たすあるインターバル(区間)\(J = [t_0, t_2) \text{ または } (t_1, t_0] \subseteq \mathbb{R}\)およびある\(C^\infty\)カーブ\(\gamma: J \to M\)、つまり、\(v = d \gamma (d / d t \vert_{t_0})\)、がある、また特に、\(\gamma\)は\(t \mapsto {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))\)、ここで、\((U_m \subseteq M, \phi_m)\)は\(m\)の周りの任意のチャートであり、\(v^j\)たちは、\(v\)の、当該チャートに対するスタンダードベーシス(基底)に関するコンポーネントたちである、であるように取ることができる。


3: 注


非オープン(開)インターバル(区間)を選ぶことの1つの目的は、全てのケースたちに適用できるようにあることである: \(m\)がバウンダリー(境界)ポイントである時は、オープンインターバル(開区間)からのカーブを選ぶことはできないかもしれない。

勿論、\(J\)がオープンインターバル(開区間)であり得る(もしも、あなたが望むのであれば)ケースたちもある。

別の目的は、\(f \in C^\infty (M)\)の値たちが\(v f\)を左右する領域を狭めることである: \(\gamma\)を\(t \mapsto {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))\)、ここで、\(0 \le v^d (t - t_0)\)、と取ることができるので、\(v f\)は、\(f\)の、チャートドメイン(定義域)の上半分(いわば)のみの値たちに依存する(\(m\)がバウンダリー(境界)ポイントでない時も)。


4: 証明


全体戦略: ステップ1: \(m\)の周りの任意のチャート\((U_m \subseteq M, \phi_m)\)を選ぶ; ステップ2: \(v\)を\(v^j \partial / \partial x^j\)として表わす; ステップ3: ある\(J = [t_0, t_2) \text{ または } (t_1, t_0]\)を選ぶ、\(0 \le v^j\)または\(v^j \lt 0\)によって、そして、\(\gamma\)を\(t \mapsto {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))\)として選ぶ; ステップ4: \(v = d \gamma (d / d t \vert_{t_0})\)であることを見る; ステップ5: いくつかの所見たちを述べる。

ステップ1:

\(m\)の周りの任意のチャート\((U_m \subseteq M, \phi_m)\)を選ぶ。

\(x = (x^1, ..., x^d)\)は、\(\phi_m (U_m)\)上のコーディネート(座標)たちとする。

ステップ2:

\(v = v^j \partial / \partial x^j\)、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、任意のチャートに対して、当該チャートドメイン(定義域)上の各ポイントにおけるタンジェントベクトルたちスペース(空間)に対するスタンダードベーシス(基底)は本当にベーシス(基底)であるという命題によって。

ステップ3:

\(t_0 \in \mathbb{R}\)を恣意的に選ぼう。

\(0 \le v^d\)である時、以下を満たす任意の\(t_2\)、つまり、\(t_0 \lt t_2\)および各\(t \in [t_0, t_2)\)に対して\((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)) \in \phi_m (U_m)\)、を選ぼう、それは可能である、なぜなら、以下を満たすあるオープンボール(開球)\(B_{\phi_m (m), \epsilon} \subseteq \mathbb{R} \text{ または } \mathbb{H}\)、つまり、\(B_{\phi_m (m), \epsilon} \subseteq \phi_m (U_m)\)、があり、ある十分小さい\(t_2 - t_0\)を選ぶことによって、\((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)) \in B_{\phi_m (m), \epsilon}\): \(0 \le v^d (t - t_0)\)、したがって、\(m\)がバウンダリー(境界)ポイントである時も、それは成立する。

\(v^d \lt 0\)である時、以下を満たす任意の\(t_1\)、つまり、\(t_1 \lt t_0\)および各\(t \in (t_1, t_0]\)に対して\((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)) \in \phi_m (U_m)\)、を選ぼう、それは可能である、なぜなら、以下を満たすあるオープンボール(開球)\(B_{\phi_m (m), \epsilon} \subseteq \mathbb{R} \text{ or } \mathbb{H}\)、つまり、\(B_{\phi_m (m), \epsilon} \subseteq \phi_m (U_m)\)、があり、ある十分小さい\(t_0 - t_1\)を選ぶことによって、\((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)) \in B_{\phi_m (m), \epsilon}\): \(0 \le v^d (t - t_0)\)、したがって、\(m\)がバウンダリー(境界)ポイントである時も、それは成立する。

\(\gamma: J \to M, t \mapsto {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))\)を定義しよう。

\(\gamma\)はウェルデファインド(妥当に定義されている)である、なぜなら、\((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)) \subseteq \phi_m (U_m)\)。

\(\gamma\)は\(C^\infty\)である、なぜなら、\(J \to \phi_m (U_m), t \mapsto (\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0))\)は明らかに\(C^\infty\)であり、\({\phi_m}^{-1}: \phi_m (U_m) \to M\)は\(C^\infty\)である。

ステップ4:

\(v = d \gamma (d / d t \vert_{t_0})\)であることを見よう。

\(f \in C^\infty (M)\)を任意のものとしよう。

\(d \gamma (d / d t \vert_{t_0}) (f) = d / d t \vert_{t_0} (f \circ \gamma) = d / d t \vert_{t_0} (f \circ {\phi_m}^{-1} ((\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0)))) = \partial_j (f \circ {\phi_m}^{-1}) \vert_{\phi_m (m)} d (\phi_m (m)^j + v^j (t - t_0))/ d t \vert_{t_0}\)、チェインルールによって(実のところ、\(\partial_d\)および\(d / d t \vert_{t_0}\)はワンサイデッド(片側)である)、\(= v^j \partial_j (f \circ {\phi_m}^{-1}) \vert_{\phi_m (m)}\)。

\(v f = v^j \partial / \partial x^j (f) = v^j \partial_j (f \circ {\phi_m}^{-1}) \vert_{\phi_m (m)}\): 任意のバウンダリー(境界)付き\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)上の任意のチャートインデュースト(誘導された)ベーシス(基底)ベクトルとは何であるかを参照のこと。

したがって、\(v = d \gamma (d / d t \vert_{t_0})\)。

ステップ5:

いくつかの所見たちを述べよう。

\(\phi_m \circ \gamma: J \to \phi_m (U_m)\)は\(t \mapsto (\phi_m (m)^1 + v^1 (t - t_0), ..., \phi_m (m)^d + v^d (t - t_0))\)、それが、\(\gamma\)が"コーディネート(座標)たちにおいてリニア(線形)"であるというのが意味するところである。

\(m\)のおいて同一ベロシティーを持つ複数のカーブたちがあり得るので、コーディネート(座標)たちにおいてリニア(線形)でないカーブを取ることができる。


参考資料


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