2024年12月22日日曜日

923: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たち間\(C^\infty\)イマージョンに対して、そのグローバルディファレンシャルは\(C^\infty\)イマージョンである

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\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たち間\(C^\infty\)イマージョンに対して、そのグローバルディファレンシャルは\(C^\infty\)イマージョンであることの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たち間の任意の\(C^\infty\)イマージョンに対して、そのグローバルディファレンシャルは\(C^\infty\)イマージョンであるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(M_1\): \(\in \{\text{ 全ての } d_1 \text{ -ディメンショナル(次元) } C^\infty \text{ マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たち }\}\)
\(M_2\): \(\in \{\text{ 全ての } d_2 \text{ -ディメンショナル(次元) } C^\infty \text{ マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たち }\}\)
\(f\): \(: M_1 \to M_2\), \(\in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ イマージョンたち }\}\)
\(d f\): \(: T M_1 \to T M_2\), \(= \text{ 当該グローバルディファレンシャル }\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(d f \in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ イマージョンたち }\}\).
//


2: 証明


全体戦略: 2パートたちで行なう: 第1パート: \(M_2\)は空バウンダリー(境界)を持つ; 第2パート: \(M_2\)は非空バウンダリー(境界)を持つ; ステップ1: \(M_2\)は空バウンダリー(境界)を持つと仮定する; ステップ2: 各\(m \in M_1\)の周りに、以下を満たすあるチャート\((U_m \subseteq M_1, \phi_m)\)およびあるチャート\((U_{f (m)} \subseteq M_2, \phi_{f (m)})\)、つまり、\(\widehat{f} := \phi_{f (m)} \circ f \circ {\phi_m}^{-1}\)は\(: (x^1, ..., x^{d_1}) \mapsto (x^1, ..., x^{d_1}, 0, ..., 0)\)である、を取る; ステップ3: \(\pi_1: T M_1 \to M_1\)および\(\pi_2: T M_2 \to M_2\)プロジェクション(射影)たちであるとする; インデュースト(誘導された)チャートたち\(({\pi_1}^{-1} (U_m) \subseteq T M_1, \widetilde{\phi_m})\)および\(({\pi_2}^{-1} (U_{f (m)}) \subseteq T M_2, \widetilde{\phi_{f (m)}})\)を取り、\(\widehat{d f} := \widetilde{\phi_{f (m)}} \circ d f \circ {\widetilde{\phi_m}}^{-1}\)は\(: (v^1, ..., v^k, x^1, ..., x^{d_1}) \mapsto (v^1, ..., v^k, 0, ..., 0, x^1, ..., x^{d_1}, 0, ..., 0)\)であることを見る; ステップ4: \(d f\)は\(C^\infty\)イマージョンであることを見る; ステップ5: \(M_2\)は非空バウンダリー(境界)を持つと仮定しよう; ステップ6: \(M_2\)のダブル\(D (M_2)\)を取り、\(\widetilde{M_2} \subseteq D (M_2)\)を、\(M_2\)へディフェオモーフィックな(ディフェオモーフィズム\(g: M_2 \to \widetilde{M_2}\)を持つ)レギュラードメインであるとする、\(\widetilde{\iota}: \widetilde{M_2} \to D (M_2)\)をインクルージョン(封入)とする、\(h := \widetilde{\iota} \circ g \circ f\)を取り、第1パートの結論を適用して、\(d h\)は\(C^\infty\)イマージョンであることを見、\(d f\)は\(C^\infty\)イマージョンであることを見る。

ステップ1:

\(M_2\)空バウンダリー(境界)を持つと仮定しよう。

ステップ2:

各\(m \in M_1\)の周りに、以下を満たすあるチャート\((U_m \subseteq M_1, \phi_m)\)およびあるチャート\((U_{f (m)} \subseteq M_2, \phi_{f (m)})\)、つまり、\(f (U_m) \subseteq U_{f (m)}\)および\(\widehat{f} := \phi_{f (m)} \circ f \circ {\phi_m}^{-1}: \phi_m (U_m) \to \phi_{f (m)} (U_{f (m)})\)(\(f\)のコーディネートたちファンクション(関数))は\(: (x^1, ..., x^{d_1}) \mapsto (x^1, ..., x^{d_1}, 0, ..., 0)\)である、を取ろう、それは可能である、\(C^\infty\)イマージョンに対するランク定理によって(それは、\(M_2\)がバウンダリー(境界)なしであることを要求する、それが、ステップ1の仮定を行なった理由である)。

ステップ3:

\(\pi_1: T M_1 \to M_1\)および\(\pi_2: T M_2 \to M_2\)をプロジェクション(射影)たちであるとしよう。

インデュースト(誘導された)チャートたち\(({\pi_1}^{-1} (U_m) \subseteq T M_1, \widetilde{\phi_m})\)および\(({\pi_2}^{-1} (U_{f (m)}) \subseteq T M_2, \widetilde{\phi_{f (m)}})\)を取ろう。

次はよく知られた事実である、つまり、\(\widehat{d f} := \widetilde{\phi_{f (m)}} \circ d f \circ {\widetilde{\phi_m}}^{-1}: \widetilde{\phi_m} ({\pi_1}^{-1} (U_m)) \to \widetilde{\phi_{f (m)}} ({\pi_2}^{-1} (U_{f (m)}))\)は\(: (v^1, ..., v^{d_1}, x^1, ..., x^{d_1}) \mapsto (v^1, ..., v^{d_1}, 0, ..., 0, x^1, ..., x^{d_1}, 0, ..., 0)\): コンポーネントたち\((v^1, ..., v^{d_1})\)は\((\partial_j \widehat{f}^1 v^j, ..., \partial_j \widehat{f}^{d_2} v^j)\)へマップされる、しかし、各\(1 \le j \le d_1\)に対して\(\widehat{f}^j = x^j\)で、各\(d_1 + 1 \le j \le d_2\)に対して\(\widehat{f}^j = 0\)。

したがって、\(d f\)は\(C^\infty\)である。

ステップ4:

\(\pi'_1: T T M_1 \to T M_1\)および\(\pi'_2: T T M_2 \to T M_2\)をプロジェクション(射影)たちとしよう。

インデュースト(誘導された)チャートたち\(({\pi'_1}^{-1} ({\pi_1}^{-1} (U_m)) \subseteq T T M_1, \widetilde{\widetilde{\phi_m}})\)および\(({\pi'_2}^{-1} ({\pi_2}^{-1} (U_{f (m)})) \subseteq T T M_2, \widetilde{\widetilde{\phi_{f (m)}}})\)としよう。

次はよく知られた事実である、つまり、\(\widehat{d d f} := \widetilde{\widetilde{\phi_{f (m)}}} \circ d d f \circ {\widetilde{\widetilde{\phi_m}}}^{-1}: \widetilde{\widetilde{\phi_m}} ({\pi'_1}^{-1} ({\pi_1}^{-1} (U_m))) \to \widetilde{\widetilde{\phi_{f (m)}}} ({\pi'_2}^{-1} ({\pi_2}^{-1} (U_{f (m)})))\)は\(: (w^1, ..., w^{2 d_1}, v^1, ..., v^{d_1}, x^1, ..., x^{d_1}) \mapsto (w^1, ..., w^{d_1}, 0, ..., 0, w^{d_1 + 1}, ..., w^{2 d_1}, 0, ..., 0, v^1, ..., v^{d_1}, 0, ..., 0, x^1, ..., x^{d_1}, 0, ..., 0)\)である: コンポーネントたち\((w^1, ..., w^{2 d_1})\)は\((\partial_j \widehat{d f}^1 w^j, ..., \partial_j \widehat{d f}^{2 d_2} w^j)\)へマップされる、ここで、\(1 \le j \le d_1\)に対する\(\partial_j\)たちは\(v^j\)たちにより、\(d_1 + 1 \le j \le 2 d_1\)に対する\(\partial_j\)たちは\(x^{j - d_1}\)たちによる、しかし、各\(1 \le j \le d_1\)に対して\(\widehat{d f}^j = v^j\)、各\(d_1 + 1 \le j \le d_2\)に対して\(\widehat{d f}^j = 0\)、各\(d_2 + 1 \le j \le d_2 + d_1\)に対して\(\widehat{d f}^j = x^{j - d_2}\)、各\(d_2 + d_1 + 1 \le j \le 2 d_2\)に対して\(\widehat{d f}^j = 0\)。

それは明らかにインジェクティブ(単射)である。

したがって、\(d f\)は\(C^\infty\)イマージョンである。

ステップ5:

\(M_2\)は非空バウンダリー(境界)を持つと仮定しよう。

ステップ6:

\(M_2\)のダブル\(D (M_2)\)を取ろう。

\(D (M_2)\)は、\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)なし、で、レギュラードメイン\(\widetilde{M_2}\)、それは\(M_2\)へディフェオモーフィックである、を持つ。

あるディフェオモーフィズムを\(g: M_2 \to \widetilde{M_2}\)としよう。

\(\widetilde{\iota}: \widetilde{M_2} \to D (M_2)\)をインクルージョン(封入)としよう、それは、\(C^\infty\)イマージョン(実のところ、\(C^\infty\)エンベディング(埋め込み))である、なぜなら、\(\widetilde{M_2}\)は\(D (M_2)\)のエンベッデッドサブマニフォールド(部分多様体)(実のところ、レギュラードメイン)である。

\(h: M_1 \to D (M_2) = \widetilde{\iota} \circ g \circ f: M_1 \to M_2 \to \widetilde{M_2} \to D (M_2)\)のことを考えよう。

\(h\)は\(C^\infty\)である、任意の\(C^\infty\)マニフォールド(多様体)、バウンダリー(境界)付き、たちの任意のサブセット(部分集合)たち間の任意のマップ(写像)たちで対応するポイントたちにおいて\(C^k\)であるものたち、ここで、\(k\)は\(\infty\)を含む、に対して、コンポジション(合成)はポイントにおいて\(C^k\)であるという命題によって。

\(h\)は\(C^\infty\)イマージョンである、なぜなら、\(d h = d \widetilde{\iota} \circ d g \circ d f\)で、\(d f\)、\(d g\)、\(d \widetilde{\iota}\)はインジェクティブ(単射)である。

第1パートの結論によって、\(d h = d \widetilde{\iota} \circ d g \circ d f\)は\(C^\infty\)イマージョンである、それが意味するのは、\(d d h = d d \widetilde{\iota} \circ d d g \circ d d f\)は各ファイバー上でインジェクティブ(単射)であるということ。

すると、\(d d f\)は各ファイバー上でインジェクティブ(単射)である、なぜなら、そうでなければ、\(d d f\)の下で同一ベクトルにマップされた2つのベクトルたちは、\(d d h\)の下で異なるベクトルたちへマップされることはないだろう。

したがって、\(d f\)は\(C^\infty\)イマージョンである。


参考資料


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