2025年1月7日火曜日

941: グループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)のカーネル(核)はドメイン(定義域)のノーマルサブグループ(正規部分群)である

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グループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)のカーネル(核)はドメイン(定義域)のノーマルサブグループ(正規部分群)であることの記述/証明

話題


About: グループ(群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)に対して、当該ホモモーフィズム(準同形写像)のカーネル(核)は当該ドメイン(定義域)のノーマルサブグループ(正規部分群)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
G1: { 全てのグループ(群)たち }
G2: { 全てのグループ(群)たち }
f: :G1G2, { 全てのグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)たち }
Ker(f): =f のカーネル(核) 
//

ステートメント(言明)たち:
Ker(f){G1 の全てのノーマルサブグループ(正規部分群)たち }
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: Ker(f)G1のサブグループ(部分群)であることを見る; ステップ2: 任意のg1G1に対して、g1Ker(f)g11=Ker(f)であることを見る。

ステップ1:

任意の要素たちg1,g2Ker(f)に対して、g1g2Ker(f)、なぜなら、f(g1g2)=f(g1)f(g2)=11=1

1Ker(f)、なぜなら、f(1)=1

任意の要素gKer(f)に対して、g1Ker(f)、なぜなら、f(g1)=f(g)1=11=1

Ker(f)はアソシアティブ(結合)法則を満たす、なぜなら、当該要素たちはG1の要素たちであり、当該オペレーションはG1のそれから継承されたものである。

したがって、Ker(f)G1のサブグループ(部分群)である。

ステップ2:

任意のg1G1に対して、g1Ker(f)g11=Ker(f)

任意のg2g1Ker(f)g11に対して、g2=g1g3g11、あるg3Ker(f)に対して。f(g2)=f(g1)f(g3)f(g11)=f(g1)1f(g11)=f(g1)f(g1)1=1。したがって、g2Ker(f)。任意のg2Ker(f)に対して、g3:=g11g2g1G1を定義しょう。g2=g1g3g11f(g3)=f(g11)f(g2)f(g1)=f(g1)11f(g1)=1。したがって、g3Ker(f)、そして、g2g1Ker(f)g11

したがって、はい、g1Ker(f)g11=Ker(f)

したがって、Ker(f)G1のノーマルサブグループ(正規部分群)である。


参考資料


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