2025年1月12日日曜日

942: グループ(群)たちに対する第1アイソモーフィズム(同形写像)定理

<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>

グループ(群)たちに対する第1アイソモーフィズム(同形写像)定理の記述/証明

話題


About: グループ(群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)に対して、ドメイン(定義域)の、当該ホモモーフィズム(準同形写像)のカーネル(核)によるクウォシェント(商)グループ(群)は、当該ホモモーフィズム(準同形写像)のレンジ(値域)へ'グループ(群)たち - ホモモーフィズム(準同形写像)たち'アイソモーフィック(同形写像)である: グループ(群)たちに対する第1アイソモーフィズム(同形写像)定理、という命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
G1: { 全てのグループ(群)たち }
G2: { 全てのグループ(群)たち }
f: :G1G2, { 全てのグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)たち }
Ker(f): =f のカーネル(核) 
Ran(f): =f のレンジ(値域) 
//

ステートメント(言明)たち:
Ker(f){G1 の全てのノーマルサブグループ(正規部分群)たち }

Ran(f){G2 の全てのサブグループ(部分群)たち }

G1/Ker(f)Ran(f)f:G1/Ker(f)Ran(f),[g]f(g)によって、ここで、は、'グループ(群)たち - ホモモーフィズム(準同形写像)たち'アイソモーフィック(同形写像)であることを記す
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: Ker(f)G1のノーマルサブグループ(正規部分群)であることを見る; ステップ2: Ran(f)G2のサブグループ(部分群)であることを見る; ステップ3: fはウェルデファインド(妥当に定義されている)であることを見る; ステップ4: fはバイジェクティブ(全単射)であることを見る; ステップ5: fはグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)であることを見る; ステップ6: 本命題を結論する。

ステップ1:

Ker(f)G1のノーマルサブグループ(正規部分群)である、任意のグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)に対して、当該ホモモーフィズム(準同形写像)のカーネル(核)は当該ドメイン(定義域)のノーマルサブグループ(正規部分群)であるという命題によって。

したがって、G1/Ker(f)はウェルデファインド(妥当に定義されている)である。

ステップ2:

Ran(f)G2のサブグループ(部分群)である、任意のグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)に対して、当該ホモモーフィズム(準同形写像)のレンジ(値域)はコドメイン(余域)のサブグループ(部分群)であるという命題によって。

ステップ3:

fはウェルデファインド(妥当に定義されている)である、なぜなら、以下を満たす任意のgG1、つまり、[g]=[g]、に対して、g=gg、ここで、gKer(f)f(g)=f(g)f(g)=f(g)1=f(g)

ステップ4:

fはインジェクティブ(単射)である、なぜなら、任意の[g1][g2]に対して、f(g1g21)=f(g1)f(g2)1、しかし、g1g21Ker(f)、したがって、f(g1)f(g2)11f(g1)f(g2)

fはサージェクティブ(全射)である、明らかに。

したがって、fはバイジェクティブ(全単射)である。

ステップ5:

fはグループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)である、なぜなら、f([g1][g2])=f([g1g2])=f(g1g2)=f(g1)f(g2)=f([g1])f([g2]); f([1])=f(1)=1; f([g]1)=f([g1])=f(g1)=f(g)1=f([g])1

ステップ6:

したがって、fは'グループ(群)たち - ホモモーフィズム(準同形写像)たち'アイソモーフィック(同形写像)である、任意のバイジェクティブ(全単射)グループ(群)ホモモーフィズム(準同形写像)は'グループ(群)たち - ホモモーフィズム(準同形写像)たち'アイソモーフィズム(同形写像)であるという命題によって。


参考資料


<このシリーズの前の記事 | このシリーズの目次 | このシリーズの次の記事>