2025年2月23日日曜日

1020: ベクトルたちスペース(空間)のサブベクトルたちスペース(空間)によるクウォシェント(商)ベクトルたちスペース(空間)

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ベクトルたちスペース(空間)のサブベクトルたちスペース(空間)によるクウォシェント(商)ベクトルたちスペース(空間)の定義

話題


About: ベクトルたちスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、ベクトルたちスペース(空間)のサブベクトルたちスペース(空間)によるクウォシェント(商)ベクトルたちスペース(空間)の定義を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
F: { 全てのフィールド(体)たち }
V: { 全ての F ベクトルたちスペース(空間)たち }
V: {V の全てのサブベクトルたちスペース(空間)たち }
: {V 上の全てのイクイバレンスリレーション(同値関係)たち }で、以下を満たすもの、つまり、v1,v2V(v1v2v1v2V)
V/V: =V/, { 全ての F ベクトルたちスペース(空間)たち }で、下に指定されるオペレーションたちを持つもの
//

コンディションたち:
rF,[v1],[v2]V/V(r[v1]=[rv1][v1]+[v2]=[v1+v2])
//


2: 注


V/Vは本当にウェルデファインド(妥当に定義された)であることを見よう。

は本当にV上のイクイバレンスリレーション(同値関係)であることを見よう。

vVに対して、vv、なぜなら、vv=0V

v1,v2Vに対して、v1v2v2v1を含意する、なぜなら、v1v2Vであるから、v2v1=(v1v2)V

v1,v2,v3Vに対して、v1v2かつv2v3v1v3を含意する、なぜなら、v1v2Vおよびv2v3Vであるから、v1v3=v1v2+v2v3=(v1v2)+(v2v3)V

したがって、V/はセット(集合)としてウェルデファインド(妥当に定義された)である。

当該オペレーションたちはウェルデファインド(妥当に定義された)であることを見よう。

r[v1]=[rv1]に対して、[rv1]は代表v1の選択に依存しない、なぜなら、[v1]=[w1]として、w1v1:=vV、および[rw1]=[r(v1+v)]=[rv1+rv]、しかし、rv1+rvrv1=rvV、したがって、[rw1]=[rv1]

[v1]+[v2]=[v1+v2]に対して、[v1+v2]は代表たちv1,v2に依存しない、なぜなら、[v1]=[w1]および[v2]=[w2]として、w1v1,w2v2Vであるから、w1+w2(v1+v2)=(w1v1)+(w2v2)V、したがって、[w1+w2]=[v1+v2]

V/Vは本当にFベクトルたちスペース(空間)であることを見よう。

1) 任意の要素たち[v1],[v2]V/Vに対して、[v1]+[v2]V/V(アディション(加法)の下で閉じていること): [v1]+[v2]=[v1+v2]V/V

2) 任意の要素たち[v1],[v2]V/Vに対して、[v1]+[v2]=[v2]+[v1](アディション(加法)のコミュータティビティ(可換性): [v1]+[v2]=[v1+v2]=[v2+v1]=[v2]+[v1]

3) 任意の要素たち[v1],[v2],[v3]V/Vに対して、([v1]+[v2])+[v3]=[v1]+([v2]+[v3])(アディション(加法)たちのアソシアティビティ(結合性)): ([v1]+[v2])+[v3]=[v1+v2]+[v3]=[v1+v2+v3]=[v1]+[v2+v3]=[v1]+([v2]+[v3])

4) 以下を満たすある0要素[0]V/V、つまり、任意の[v]V/Vに対して、[v]+[0]=[v]、がある(0ベクトルの存在): [0]V/V、および、[v]+[0]=[v+0]=[v]

5) 任意の要素[v]V/Vに対して、以下を満たすあるインバース(逆)要素[v]V/V、つまり、[v]+[v]=[0]、がある(インバース(逆)ベクトルの存在): [v]:=[v]V/V、および、[v]+[v]=[v]+[v]=[v+v]=[0]

6) 任意の要素[v]V/Vおよび任意のスカラーrFに対して、r.[v]V/V(スカラーマルチプリケーション(乗法)の下で閉じていること): r.[v]=[rv]V/V

7) 任意の要素[v]V/V、任意のスカラーたちr1,r2Fに対して、(r1+r2).[v]=r1.[v]+r2.[v](スカラーたちアディション(加法)に対するスカラーマルチプリケーション(乗法)ディストリビュータビリティ(分配性)): (r1+r2).[v]=[(r1+r2)v]=[r1v+r2v]=[r1v]+[r2v]=r1.[v]+r2.[v]

8) 任意の要素たち[v1],[v2]V/Vおよび任意のスカラーrFに対して、r.([v1]+[v2])=r.[v1]+r.[v2](ベクトルたちアディション(加法)に対するスカラーマルチプリケーション(乗法)ディストリビュータビリティ(分配性)): r.([v1]+[v2])=r.[v1+v2]=[r(v1+v2)]=[rv1+rv2]=[rv1]+[rv2]=r.[v1]+r.[v2]

9) 任意の要素[v]V/V、任意のスカラーたちr1,r2Fに対して、(r1r2).[v]=r1.(r2.[v])(スカラーマルチプリケーション(乗法)たちのアソシアティビティ(結合性)): (r1r2).[v]=[(r1r2)v]=[r1(r2v)]=r1.(r2.[v])

10) 任意の要素[v]V/Vに対して、1.[v]=[v](1マルチプリケーション(乗法)のアイデンティティ(恒等性 )): 1.[v]=[1v]=[v]


参考資料


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