2025年10月5日日曜日

1337: モジュール(加群)、ファイナイト(有限)数サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサムとして

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モジュール(加群)、ファイナイト(有限)数サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサムとして、の定義

話題


About: モジュール(加群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、モジュール(加群)、ファイナイト(有限)数サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサムとして、の定義を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\( R\): \(\in \{\text{ 全てのリング(環)たち }\}\)
\(*M\): \(\in \{\text{ 全ての } R \text{ モジュール(加群)たち }\}\)
\( \{M_1, ..., M_n\}\): \(\subseteq \{M \text{ の全てのサブモジュール(部分加群)たち }\}\)
//

コンディションたち:
\(\forall M_j \in \{M_1, ..., M_n\} (M_j \cap (M_1 + ... + M_{j - 1} + \widehat{M_j} + M_{j + 1} + ... + M_n) = \{0\})\)
\(\land\)
\(M = M_1 + ... + M_n\)
//


2: 注


本名称は、"モジュール(加群)、ファイナイト(有限)数サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサムとして"である、単に"ファイナイト(有限)数サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサム"ではなくて、なぜなら、このダイレクトサムは新たなモジュール(加群)を作成するのではなく、既存のモジュール(加群)をダイレクトサムとして判定するというものである。

本定義を'モジュール(加群)たちのダイレクトサム'と混同しないように(それらはほとんどあまねく混同されるのだが)、後者は、構成要素モジュール(加群)たちから新たなモジュール(加群)を作成するというものである。当該サブモジュール(部分加群)たちに対して、当該サブモジュール(部分加群)たちのダイレクトサムは厳密には構成要素モジュール(加群)たちの本定義によるダイレクトサムではない: \(M_1 \oplus M_2\)の任意の要素は\((m_1, m_2)\)という形のものである、その一方、\(M_1\)の任意の要素\(m_1\)はその形のものではない、したがって、\(M_1 \oplus M_2\)の要素ではない、したがって、\(M_1\)は\(M_1 \oplus M_2\)のサブモジュール(部分加群)ではない; 実のところ、\(M_1 \oplus M_2\)は、\(M_1 \times \{0\}\)および\(\{0\} \times M_2\)の本定義によるダイレクトサムである。

確かに、\(M_1 \oplus ... \oplus M_n\)は\(M\)へ'モジュール(加群)たち - リニアモーフィズム(線形射)たち'アイソモーフィズム(同形写像)である、しかし、それでも、同一実体ではない。

不可避に、各\(m \in M\)の分解\(m = m_1 + ... + m_n\)、ここで、\(m_j \in M_j\)、はユニークである、なぜなら、\(m = m_1 + ... + m_n = m'_1 + ... + m'_n\)であると仮定すると、\(m_j - m'_j = (- m_1 + m'_1) + ... + (- m_{j - 1} + m'_{j - 1}) + \widehat{(- m_j + m'_j)} + (- m_{j + 1} + m'_{j + 1}) + ... + (- m_n + m'_n)\)、しかし、\(m_j - m'_j \in M_j\)および\((- m_1 + m'_1) + ... + (- m_{j - 1} + m'_{j - 1}) + \widehat{(- m_j + m'_j)} + (- m_{j + 1} + m'_{j + 1}) + ... + (- m_n + m'_n) \in (M_1 + ... + M_{j - 1} + \widehat{M_j} + M_{j + 1} + ... + M_n)\)であるから、\(m_j - m'_j \in \{0\}\)、したがって、\(m_j = m'_j\)。


参考資料


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