2022年4月10日日曜日

270: コネクト(連結)されたリーグループ(群)上の2ポイントは、有限数左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)インテグラルカーブ(積分曲線)セグメントによって接続できる

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コネクト(連結)されたリーグループ(群)上の2ポイントは、有限数左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)インテグラルカーブ(積分曲線)セグメントによって接続できることの記述/証明

話題


About: リーグループ(群)
About: ベクトルフィールド(場)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のコネクト(連結)されたリーグループ(群)上の任意の2ポイントは、有限数の、以下を満たすセグメントによって接続できる、つまり、それぞれはある左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)インテグラルカーブ(積分曲線)のセグメントである、という命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意のコネクト(連結)されたリーグループ(群)Gに対して、任意の2ポイント\(p_1, p_2 \in G\)は、有限数の、以下を満たすセグメントで接続できる、つまり、それぞれは、ある左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)\(V_i\)のインテグラルカーブ(積分曲線)\(\gamma _i: \mathbb{R} \rightarrow G\)のセグメントである。


2: 証明


Gは、\(C^\infty\) マニフォールド(多様体)でありコネクト(連結)されているので、パスコネクト(連結)されている、そこで、\(e\)を\(p_1\)へそれらを端点として接続するパス\(\gamma_1: [r_1, r_2] \rightarrow G\)を取る、ここで、eはGのユニット(単位)ポイントである。以下を満たす、当該リーアルジェブラ(多元環)\(\mathfrak{g}\)上の近傍\(U_0\)およびG上の近傍\(U_e\)がある、つまり、当該エクスポーネンシャル(指数)マップ(写像)\(exp: U_0 \rightarrow U_e\)はディフェオモーフィズム(微分同相写像)である。任意のポイント\(p_i \in G\)において、\(U_{p_i} := \{\forall p| p_i^{-1} p \in U_e\}\)はオープンセット(開集合)である、なぜなら、それは\(U_e\)の、\(C^\infty\)マップ(写像)\(f: G \rightarrow G, p \mapsto p_i^{-1} p\)によるプリイメージ(前像)であるから。任意の\(p \in U_{p_i}\)に対して、\(p_i\)において、以下を満たすベクトル\(l_{p_i*, e} V_e\)がある、つまり、当該左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)Vの、\(p_i\)から開始してpを通過するインテグラルカーブ(積分曲線)がある、なぜなら、\(V_e\)を\(p_i^{-1}p = exp V_e\)として選ぶことによって、\(p = p_i exp V_e = \phi_1 (p_i)\)、任意のリーグループ(群)上の、任意の左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)の、任意のポイントから開始するインテグラルカーブ(積分曲線)は、そのベクトルフィールド(場)の、eから開始するインテグラルカーブ(積分曲線)に、そのポイントを左から掛けたものであるという命題によって。さて、\(\gamma_1\)はそうしたオープンセット(開集合)でカバーでき、そのパスはコンパクトであるから、有限数サブカバー\(U_{p_{1-0}} = U_e, U_{p_{1-1}}, . . ., U_{p_{1-k}}, U_{p_{1-k + 1}} = U_{p_1}\)がある。\(U_{p_{1-0}}\)は、残りのオープンセット(開集合)たちの1つとあるポイントを共有している、なぜなら、そうでなければ、\(\gamma _1\)サブスペーストポロジーにおいて、\(U_{a-0} := U_{p_{1-0}} \cap \gamma _1\)および\(U_{r-0} := (\cup _{1-i \neq 1-0} U_{p_{1-i}}) \cap \gamma _1\)はオープンであり、それらはディスジョイント(共通ポイントを持たない)であり\(U_{a-0} \cup U_{r-0} = \gamma _1\)であるということになり、それは、\(\gamma _1\)はコネクト(連結)されていないということを意味し、矛盾である(\(\gamma\)は、コネクト(連結)されている\([r_1, r_2]\)のコンティヌアス(連続)イメージとしてコネクト(連結)されている)。複数かもしれない共有オープンセット(開集合)の1つを\(U_{p_{1-c1}}\)と共通ポイントを\(p_{1-s1}\)と表わすと、\(p_{1-s1}\)は、\(U_{p_{1-0}}\)内にあり、したがって、eへ、ある左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)のインテグラルカーブ(積分曲線)によって接続でき、また、\(U_{p_{1-c1}}\)内にもあるので、\(p_{1-c1}\)へ、ある左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)のインテグラルカーブ(積分曲線)によって接続できる; もしも、\(p_{1-c1} = p_1\)であれば、eは既に\(p_1\)へ接続されており、もしもそうでなければ、\(U_{p_{1-0}} \cup U_{p_{1-c1}}\)は、残りのオープンセット(開集合)たちの1つとあるポイントを共有しており、それら複数かもしれない共有オープンセット(開集合)の1つを\(U_{p_{1-c2}}\)と共通ポイントを\(p_{1-s2}\)と表わすと、\(p_{1-s2}\)は、\(U_{p_{1-0}}\)または\(U_{p_{1-c1}}\)内にあるのでeまたは\(p_{1-c1}\)と接続でき、また、\(U_{p_{1-c2}}\)内にもあるので、\(p_{1-c2}\)へ接続できる; もしも、\(p_{1-c2} = p_1\)であれば、eは既に\(p_1\)へ、直接にか\(p_{1-c1}\)を介して接続されており、もしもそうでなければ、\(U_{p_{1-0}} \cup U_{p_{1-c1}} \cup U_{p_{1-c2}}\)は、残りのオープンセット(開集合)たちの1つとあるポイントを共有している . . .、と続く; 結局、eは\(p_1\)へ、有限数のセグメントによって接続される、なぜなら、\(U_{p_{1-ci}}\)は、有限回の繰り返しのどこかで\(U_{p_1}\)になるから。同様に、eは\(p_2\)へ、それぞれが、ある左インバリアント(不変)ベクトルフィールド(場)のインテグラルカーブ(積分曲線)である有限数のセグメントによって接続される。\(p_1\)は\(p_2\)へeを介して接続できる。


参考資料


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