2023年3月5日日曜日

227: ステレオグラフィックプロジェクションはホメオモーフィズム(位相同形写像)である

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ステレオグラフィックプロジェクションはホメオモーフィズム(位相同形写像)であることの記述/証明

話題


About: トポロジカルスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のステレオグラフィックプロジェクションはホメオモーフィズム(位相同形写像)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義の一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題の一覧があります。


本体


1: 記述


任意のn-スフィア(球)\(S^n \subseteq \mathbb{R}^{n + 1}\)に対して、ステレオグラフィックプロジェクション\(f: S^n \setminus \{p_n\} \rightarrow \mathbb{R}^n\)、ここで、\(p_n\)は\(S^n\)のノースポール、はホメオモーフィズム(位相同形写像)である。


2: 証明


\(p_n\)と任意の\(p \in S^n\)を通過するラインは\(\vec{p_n} + (\vec{p} - \vec{p_n}) t\)、ここで、\(t \in \mathbb{R}\)。対応するポイント\(q \in \mathbb{R}^n\)は\(\vec{q} = \vec{p_n} + (\vec{p} - \vec{p_n}) t\)、ここで、\(q^{n + 1} = 0\)、によって決定される。\(p_n = (0, 0, . . ., 1)\)であるので、\(0 = 1 + (p^{n + 1} - 1) t\)、\(t = (1 - p^{n + 1})^{-1}\)、\(q^i = (1 - p^{n + 1})^{-1} p^i\)。\({q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2 = (1 - p^{n + 1})^{-2} ({p^1}^2 + {p^2}^2 + . . . + {p^n}^2) = (1 - p^{n + 1})^{-2} (1 - {p^{n + 1}}^2) = (1 - p^{n + 1})^{-1} (1 + p^{n + 1})\)、\((1 - p^{n + 1}) ({q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2) = 1 + p^{n + 1}\)、\({q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2 - 1 = p^{n + 1} (1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)\), \(p^{n + 1} = (1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)^{-1} (-1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)\)、\(p^i = (1 - p^{n + 1}) q^i = (1 - (1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)^{-1} (-1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)) q^i\)。

\(T := \{p \in \mathbb{R}^{n + 1}\vert p^{n + 1} \lt 1\}\)を\(\mathbb{R}^{n + 1}\)のサブスペース(部分空間)として考えよう。\(T\)は \(\mathbb{R}^{n + 1}\)上でオープン(開)であるから、\((T, id)\)、ここで、\(id\)はアイデンティティマップ(写像)\(id: T \rightarrow T\)、は\(T\)の\(C^\infty\)アトラスである。\(f': T \rightarrow \mathbb{R}^n, p \mapsto q, (f' (p))^i = (1 - p^{n + 1})^{-1} p^i\)を考えよう。任意の\(C^\infty\)マニフォールドたち間マップ(写像)に対して、そのコンティヌアス(連続)性の、トポロジー上の意味におけるものは、そのコンティヌアス(連続)性の、コーディネイト(座標)ファンクション(関数)たちに対するノルムの意味におけるもの、と同値であることの命題によって、\(f'\)はコンティニュアス(連続)である。\(f = f'\vert_{S^n \setminus \{p_n\}}\)であるから、任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)の、ドメイン(定義域)およびコドメイン(余域)についてのリストリクション(制限)はコンティヌアス(連続)であるという命題によって、\(f\)はコンティニュアス(連続)である。

\(f\)はバイジェクション(全単射)である、リバースマップ(写像)\(f^{-1}: \mathbb{R}^n \rightarrow S^n \setminus \{p_n\}, q \mapsto p, p^i = (1 - (1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)^{-1} (-1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)) q^i\) for \(i \leq n\), \(p^{n + 1} = (1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)^{-1} (-1 + {q^1}^2 + {q^2}^2 + . . . + {q^n}^2)\)が既に見つかっているから。\({f^{-1}}': \mathbb{R}^n \rightarrow T\)を考えよう。任意の\(C^\infty\)マニフォールドたち間マップ(写像)に対して、そのコンティヌアス(連続)性の、トポロジー上の意味におけるものは、そのコンティヌアス(連続)性の、コーディネイト(座標)ファンクション(関数)たちに対するノルムの意味におけるもの、と同値であることの命題によって、\({f^{-1}}'\)はコンティニュアス(連続)である。任意のコンティヌアス(連続)マップ(写像)の、ドメイン(定義域)およびコドメイン(余域)についてのリストリクション(制限)はコンティヌアス(連続)であるという命題によって、\(f^{-1}\)は、コドメイン(余域)を制限したものとしてコンティニュアス(連続)である。


3: 注


\(T\)と\(f'\)と\({f^{-1}}'\)が、任意の\(C^\infty\)マニフォールドたち間マップ(写像)に対して、そのコンティヌアス(連続)性の、トポロジー上の意味におけるものは、そのコンティヌアス(連続)性の、コーディネイト(座標)ファンクション(関数)たちに対するノルムの意味におけるもの、と同値であることの命題を利用するために導入されないといけない、なぜなら、\(x^1, x^2, . . ., x^{n + 1}\)は\(S^n \setminus \{p_n\}\)のコーディネート(座標)チャートではない。


参考資料


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