コミュータティブ(可換)リング(環)に対して、もしも、各要素たちペアが最大共通ディバイザー(因子)を持つ場合、各ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)は最大共通ディバイザー(因子)を持つ、それは、逐次的に得ることができることの記述/証明
話題
About: リング(環)
この記事の目次
開始コンテキスト
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のコミュータティブ(可換)リング(環)に対して、もしも、各要素たちペアがある最大共通ディバイザー(因子)を持つ場合、各ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)はある最大共通ディバイザー(因子)を持つ、それは、逐次的に得ることができるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのコミュータティブ(可換)リング(環)たち }\}\)
//
ステートメント(言明)たち:
\(\forall \{p_1, p_2\} \subseteq R (gcd (\{p_1, p_2\}) \neq \emptyset)\)
\(\implies\)
(
\(\forall S = \{p_1, ..., p_n\} \in \{R \text{ の全てのファイナイト(有限)サブセット(部分集合)たち }\} (gcd (S) \neq \emptyset)\)
\(\land\)
\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)
)
//
\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)が意味するのは、もしも、\(\{p_{n - 1}, p_{n}\}\)のある最大共通ディバイザー(因子)を\(d_{n - 1}\)として取れば、次には、\(\{p_{n - 2}, d_{n - 1}\}\)のある最大共通ディバイザー(因子)を\(d_{n - 2}\)として取る、次には、 ...、等々と続く、すると、\(\{p_1, d_2\}\)の最大共通ディバイザー(因子)は、\(S\)の最大共通ディバイザー(因子)である、ということ。
本命題は、\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\}) = gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)を主張しない、しかし、\(R\)がインテグラルドメイン(整域)である時は、それは成立する、なぜなら、ある\(d \in gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\})\)がある一方、各\(d' \in gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)に対して、\(d' = u d\)、任意のインテグラルドメイン(整域)および任意のサブセット(部分集合)に対して、もしも、当該サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちが存在する場合、それらは、ある最大共通ディバイザー(因子)のアソシエイトたちであるという命題によって、そして、\(d' \in gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\})\)、任意のインテグラルドメイン(整域)および任意のサブセット(部分集合)に対して、もしも、当該サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちが存在する場合、それらは、ある最大共通ディバイザー(因子)のアソシエイトたちであるという命題によって。
2: 自然言語記述
任意のコミュータティブ(可換)リング(環)\(R\)に対して、もしも、各\(\{p_1, p_2\} \subseteq R\)に対して、\(gcd (\{p_1, p_2\}) \neq \emptyset)\)である場合、各ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)\(S = \{p_1, ..., p_n\} \subseteq R\)に対して、\(gcd (S) \neq \emptyset\)、そして、\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)。
3: 注
本命題は、\(R\)が最大共通ディバイザー(因子)たちドメインであるとは仮定しない(\(R\)は、非インテグラルドメイン(整域)であり得る)、しかし、\(R\)がインテグラルドメイン(整域)である時は、\(R\)は最大共通ディバイザー(因子)たちドメインである、そして、本命題は任意の最大共通ディバイザー(因子)たちドメインに対して成立する。
4: 証明
\(n\)に関してインダクティブ(帰納的)に証明しよう。
\(n = 2\)に対して、それは明らかに成立する。
それは\(n = n'\)まで成立すると仮定しよう。
\(S = \{p_1, ..., p_{n' + 1}\}\)のことを考えよう。
ある\(d \in gcd (\{p_2, ..., p_{n' + 1}\})\)がある。各\(j \in \{2, ..., n' + 1\}\)に対して\(p_j = q_j d\)である。
ある\(d' \in gcd (\{g_1, d\})\)がある。\(p_1 = q'_1 d'\)および\(d = q' d'\)。
\(j \in \{2, ..., n' + 1\}\)に対して\(p_j = q_j q' d'\)。したがって、\(d'\)は\(S = \{p_1, ..., p_{n' + 1}\}\)のある共通ディバイザー(因子)である。
\(d''\)を\(S\)の任意の共通ディバイザー(因子)としよう。\(p_1 = q''_1 d''\)および、各\(j \in \{2, ..., n' + 1\}\)に対して\(p_j = q''_j d''\)。\(d''\)は\(\{p_2, ..., p_{n' + 1}\}\)のある共通ディバイザー(因子)である。したがって、\(d = q'' d''\)。
したがって、\(d''\)は\(\{p_1, d\}\)のある共通ディバイザー(因子)である。したがって、\(d' = q''' d''\)。
したがって、\(d'\)は、\(S\)のある最大共通ディバイザー(因子)である。
したがって、インダクションプリンシプル(帰納法)によって、各\(n\)に対する各\(S\)はある最大共通ディバイザー(因子)を持つ。
私たちは、\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, ..., p_n\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)であることを見た。
\(gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ..., p_n\})\}) \subseteq gcd (\{p_2, ..., p_n\})\)、等々と続く、であるから、\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ..., p_n\})\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)、等々と続く、そして結局、\(gcd (\{p_1, gcd (\{p_2, gcd (\{p_3, ... gcd (\{p_{n - 1}, p_n\}) ... \})\})\}) \subseteq gcd (\{p_1, ..., p_n\})\)。