2025年1月19日日曜日

969: フィールド(体)に対して、もしも、フィールド(体)が1のプリミティブポジティブ(正)ナチュラルナンバー(自然数)乗ルート(根)を持てば、プリミティブルート(根)の1から自然数乗たちがルート(根)たちである

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フィールド(体)に対して、もしも、フィールド(体)が1のプリミティブポジティブ(正)ナチュラルナンバー(自然数)乗ルート(根)を持てば、プリミティブルート(根)の1から自然数乗たちがルート(根)たちであることの記述/証明

話題


About: フィールド(体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のフィールド(体)に対して、もしも、当該フィールド(体)が1のあるプリミティブポジティブ(正)ナチュラルナンバー(自然数)乗ルート(根)を持てば、当該プリミティブルート(根)の1から当該自然数乗たちが1の当該ナチュラルナンバー(自然数)乗ルート(根)たち全てであるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(F\): \(\in \{\text{ 全てのフィールド(体)たち }\}\)
\(n\): \(\in \mathbb{N} \setminus \{0\}\)
\(R_{1, n}\): \(= \{\alpha \in F \vert \alpha^n = 1\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\exists \omega \in F (\omega^n = 1 \land \forall j \in \{1, ..., n - 1\} (\omega^j \neq 1))\)
\(\implies\)
\(R_{1, n} = \{\omega, ..., \omega^n = 1\}\)
//

\(n = 1\)である時、\(\forall j \in \{1, ..., n - 1\} (\omega^j \neq 1)\)は空虚に真である。


2: 注


そういう\(\omega\)はないかもしれない。例えば、\(F = \mathbb{R}\)で\(n = 3\)である時は、\(x^3 = 1\)は唯一つのルート(根)\(1\)しか持たない、それは、当該コンディションを満たさない: \(x^1 = 1\)。勿論、もしも、\(F = \mathbb{C}\)と取れば、\(\omega = e^{2 \pi i / 3} \in F\)がある。


3: 証明


全体戦略: ステップ1: \(\{\omega, ..., \omega^n = 1\}\)は互いに異なることを見る; ステップ2: 各々\(\omega^j \in R_{1, n}\)であることを見る; ステップ3: \(R_{1, n}\)内に他の要素はないことを見る。

ステップ1:

\(\{\omega, ..., \omega^n = 1\}\)は互いに異なることを見よう。

\(\omega^j = \omega^k\)、ここで、\(1 \le j, k \le n\)で\(j \le k\)、一般性を失うことなく、だと仮定しよう。

\(\omega \neq 0\)、なぜなら、もしも、\(\omega = 0\)である場合、\(\omega^n = 0\)、任意のフィールド(体)に対して、0の任意のポジティブ(正)ナチュラルナンバー(自然数)乗ルート(根)は0であるという命題によって、しかし、\(0 \neq 1\)および\(\omega^n = 0 \neq 1\)、矛盾。

したがって、あるインバース(逆)\(\omega^{-1}\)がある。\(1 = \omega^j \omega^{- j}= \omega^k \omega^{- j} = \omega^{k - j}\)。\(0 \le k - j \lt n\)であるから、\(k - j = 0\)、それが意味するのは、\(k = j\)。

ステップ2:

各\(\omega^j\)、ここで、\(1 \le j \le n\)、は\(R_{1, n}\)内にいることを見よう。

\((\omega^j)^n = \omega^{j n} = (\omega^n)^j = 1^j = 1\)。

ステップ3:

\(R_{1, n}\)内に他の要素はないことを見よう。

\(F\)上方のポリノミアル(多項式)たちリング(環)\(F [x]\)のことを考えよう。

\(p (x) = x^n - 1 \in F [x]\)を取る。

\(p (\omega) = \omega^n - 1 = 0\)、したがって、\(p (x) = (x - \omega) q_1 (x)\)、ある\(q_1 (x) \in F [x]\)、ある(\(n - 1\))-ディグリー(次元)ポリノミアル(多項式)、に対して、任意のフィールド(体)上方のポリノミアル(多項式)たちリング(環)、任意の非コンスタント(定数)ポリノミアル(多項式)に対して、もしも、当該ポリノミアル(多項式)のあるフィールド(体)要素における評価が0である場合、そしてその場合に限って、当該ポリノミアル(多項式)はx - 当該要素を因子化できるという命題によって。

\(0 = (\omega^2)^n - 1 = p (\omega^2) = (\omega^2 - \omega) q_1 (\omega^2)\)、しかし、\(\omega^2 - \omega \neq 0\)、したがって、\(q_1 (\omega^2) = 0\)。したがって、\(q_1 (x) = (x - \omega^2) q_2 (x)\)、ある\(q_2 (x) \in F [x]\)、ある\(n - 2\)-ディグリー(次元)ポリノミアル(多項式)、に対して、任意のフィールド(体)上方のポリノミアル(多項式)たちリング(環)、任意の非コンスタント(定数)ポリノミアル(多項式)に対して、もしも、当該ポリノミアル(多項式)のあるフィールド(体)要素における評価が0である場合、そしてその場合に限って、当該ポリノミアル(多項式)はx - 当該要素を因子化できるという命題によって。

等々と続く、結局、\(p (x) = (x - \omega) ... (x - \omega^n) q_n (x)\)、ある\(q_n (x) \in F [x]\)、ある(\(n - n = 0\))-ディグリー(次元)ポリノミアル(多項式)、実のところ、非ゼロコンスタント(定数)\(q_n (x) = c\)、に対して。

すると、任意の\(a \in F \setminus \{\omega, ..., \omega^n = 1\}\)に対して、\(p (a) \neq 0\)、なぜなら、各々\(a - \omega^j \neq 0\)が成立する: もしも、\((a - \omega) ... (a - \omega^n) c = 0\)であったら、\(a - \omega = (a - \omega) ... (a - \omega^n) c c^{-1} (a - \omega^n)^{-1} ... (a - \omega^2)^{-1} = 0 c^{-1} (a - \omega^n)^{-1} ... (a - \omega^n)^{-1} = 0\)、矛盾。


参考資料


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