2025年2月9日日曜日

1005: ベクトルたちスペース(空間)エンドモーフィズム(自己準同形写像)に対して、もしも、ドメイン(定義域)の中へのマップ(写像)があってベーシス(基底)に関してサージェクティブ(全射)でありマップ(写像)がマップ(写像)の後にエンドモーフィズム(自己準同形写像)を作用させるのと等しい場合、エンドモーフィズム(自己準同形写像)はアイデンティティ(恒等写像)である

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ベクトルたちスペース(空間)エンドモーフィズム(自己準同形写像)に対して、もしも、ドメイン(定義域)の中へのマップ(写像)があってベーシス(基底)に関してサージェクティブ(全射)でありマップ(写像)がマップ(写像)の後にエンドモーフィズム(自己準同形写像)を作用させるのと等しい場合、エンドモーフィズム(自己準同形写像)はアイデンティティ(恒等写像)であることの記述/証明

話題


About: ベクトルたちスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のベクトルたちスペース(空間)エンドモーフィズム(自己準同形写像)に対して、もしも、当該エンドモーフィズム(自己準同形写像)の当該ドメイン(定義域)の中への任意のマップ(写像)があって任意のベーシス(基底)に関してサージェクティブ(全射)であり当該マップ(写像)が当該マップ(写像)の後に当該エンドモーフィズム(自己準同形写像)を作用させるのと等しい場合、当該エンドモーフィズム(自己準同形写像)はアイデンティティ(恒等写像)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(F\): \(\in \{\text{ 全てのフィールド(体)たち }\}\)
\(V\): \(\in \{\text{ 全ての } F \text{ ベクトルたちスペース(空間)たち }\}\)
\(f\): \(: V \to V\), \(\in \{\text{ 全てのベクトルたちスペース(空間)エンドモーフィズム(自己準同形写像)たち }\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\exists S' \in \{\text{ 全てのセット(集合)たち }\}, \exists B \in \{V \text{ の全てのベーシス(基底)たち }\}, \exists f': S' \to V, \text{ で以下を満たすもの、つまり、 } B \subseteq f' (S') (f' = f \circ f')\)
\(\implies\)
\(f = id: V \to V\)
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: 任意の\(v \in V\)を取り、\(v = v^1 b_1 + ... + v^k b_k\)、ここで、\(\{b_1, ..., b_k\} \subseteq B\)、であることを見る; ステップ2: 各\(j\)に対して、ある\(s'_j \in S'\)に対して\(b_j = f' (s'_j)\)であることを見る; ステップ3: \(f (v) = v\)であることを見る。

ステップ1:

\(v \in V\)は任意のものであるとしよう。

\(v = v^1 b_1 + ... + v^k b_k\)、ここで、\(\{b_1, ..., b_k\} \subseteq B\)および\(\{v^1, ..., v^k\} \subseteq F\)。

ステップ2:

\(B \subseteq f' (S')\)であるから、各\(j \in \{1, ..., k\}\)に対して、以下を満たすある\(s'_j \in S'\)、つまり、\(b_j = f' (s'_j)\)、がある。

したがって、\(v = v^1 f' (s'_1) + ... + v^k f' (s'_k)\)。

ステップ3:

\(f\)はリニア(線形)であるから、\(f (v) = f (v^1 f' (s'_1) + ... + v^k f' (s'_k)) = v^1 f (f' (s'_1)) + ... + v^k f (f' (s'_k))\)、しかし、\(f' = f \circ f'\)であるから、\( = v^1 f' (s'_1) + ... + v^k f' (s'_k) = v\)。

\(v\)は恣意的であるから、\(f\)はアイデンティティマップ(恒等写像)である。


3: 注


\(f\)が単にセット(集合)エンドモーフィズム(自己準同形写像)であるケースに対しては、\(f'\)に対してより多くを要求する命題がある。


参考資料


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