コンティニュアス(連続)マップ(写像)およびダイレクテッド(有向)インデックスセット(集合)によるネットでドメイン(定義域)上のポイントへコンバージ(収束)するものに対して、ネットのイメージ(像)はポイントのイメージ(像)へコンバージ(収束)し、もしも、コドメイン(余域)がハウスドルフである場合、ネットのイメージ(像)のコンバージェンス(収束ポイント)はポイントのイメージ(像)であることの記述/証明
話題
About: トポロジカルスペース(空間)
この記事の目次
開始コンテキスト
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のコンティニュアス(連続)マップ(写像)およびダイレクテッド(有向)インデックスセット(集合)による任意のネットで当該ドメイン(定義域)上の任意のポイントへコンバージ(収束)するものに対して、当該ネットのイメージ(像)は当該ポイントのイメージ(像)へコンバージ(収束)し、もしも、当該コドメイン(余域)がハウスドルフである場合、当該ネットのイメージ(像)のコンバージェンス(収束ポイント)は当該ポイントのイメージ(像)であるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\(T_1\): \(\in \{\text{ 全てのトポロジカルスペース(空間)たち }\}\)
\(T_2\): \(\in \{\text{ 全てのトポロジカルスペース(空間)たち }\}\)
\(f\): \(: T_1 \to T_2\), \(\in \{\text{ 全てのコンティニュアス(連続)マップ(写像)たち }\}\)
\(D\): \(\in \{\text{ ダイレクテッド(有向)インデックスセット(集合)たち }\}\)
\(N\): \(: D \to T_1\), \(\in \{D \text{ による全てのネットたち }\}\)
\(t\): \(\in T_1\), \(\in \{N \text{ の全てのコンバージェンス(収束ポイント)たち }\}\)
\(f (t)\): \(\in T_2\)
//
ステートメント(言明)たち:
\(f (t) \in \{f \circ N \text{ の全てのコンバージェンス(収束ポイント)たち }\}\)
\(\land\)
(
\(T_2 \in \{\text{ 全てのハウスドルフトポロジカルスペース(空間)たち }\}\)
\(\implies\)
\(lim f \circ N = f (t)\)
)
//
2: 注
"ネットのコンバージェンス(収束ポイント)"が意味をなすのは、当該ネットのユニークなコンバージェンス(収束ポイント)がある時だけである。
したがって、'当該ネットはあるポイントにコンバージ(収束)する'は'当該ネットのコンバージェンス(収束ポイント)は当該ポイントである'とは異なる: 後者が意味するのは、当該ネットのユニークなコンバージェンス(収束ポイント)があるということである。
本命題の前半が言っているのは、\(f \circ N\)は\(f (t)\)へコンバージ(収束)するということ; 本命題の後半が言っているのは、\(f \circ N\)はユニークなコンバージェンス(収束ポイント)を持ち、当該コンバージェンス(収束ポイント)は\(f (t)\)であること。
3: 証明
全体戦略: ステップ1: \(f \circ N\)は\(D\)によるネットであることを見る; ステップ2: \(f (t)\)の任意のネイバーフッド(近傍)\(N_{f (t)}\)を取る; ステップ3: \(t\)の以下を満たすあるオープンネイバーフッド(開近傍)\(U_t\)、つまり、\(f (U_t) \subseteq N_{f (t)}\)、を取る; ステップ4: 以下を満たすある\(j_0 \in D\)、つまり、\(j_0 \le j\)である各\(j \in D\)に対して、\(N (j) \in U_t\)、を取る; ステップ5: \(f \circ N (j) \in N_{f (t)}\)であることを見る; ステップ6: \(T_2\)はハウスドルフであると仮定し、\(f \circ N\)のコンバージェンス(収束ポイント)はユニークであり\(f (t)\)であることを見る。
ステップ1:
\(f \circ N\)は\(: D \to T_1 \to T_2\)であり、したがって、\(D\)によるネットである。
ステップ2:
\(f (t)\)の任意のネイバーフッド(近傍)\(N_{f (t)} \subseteq T_2\)を取ろう。
ステップ3:
\(f\)はコンティニュアス(連続)であるので、\(t\)の以下を満たすあるオープンネイバーフッド(開近傍)\(U_t \subseteq T_1\)、つまり、\(f (U_t) \subseteq N_{f (t)}\)、がある。
ステップ4:
\(N\)は\(t\)へコンバージ(収束)するので、以下を満たすある\(j_0 \in D\)、つまり、\(j_0 \le j\)である各\(j \in D\)に対して、\(N (j) \in U_t\)、がある。
ステップ5:
\(j_0 \le j\)を満たす各\(j \in D\)に対して、\(f \circ N (j) \in f (U_t) \subseteq N_{f (t)}\)、それが意味するのは、\(f \circ N\)は\(f (t)\)へコンバージ(収束)するということ。
しかし、それは必ずしも、\(f (t)\)がユニークなコンバージェンス(収束ポイント)であることを意味しない。したがって、"\(f \circ N\)のコンバージェンス(収束ポイント)"について話すことの正当性は保証されていない。
ステップ6:
\(T_2\)はハウスドルフであると仮定しよう。
任意のハウスドルフトポロジカルスペース(空間)に対して、任意の、ダイレクテッド(有向)インデックスセット(集合)によるネットは、最大でも唯1つだけのコンバージェンス(収束ポイント)を持ち得るという命題によって、最大1個のコンバージェンス(収束ポイント)がある、しかし、本当にあるコンバージェンス(収束ポイント)\(f (t)\)がある、したがって、\(f (t)\)は\(f \circ N\)のユニークなコンバージェンス(収束ポイント)である。
したがって、\(lim f \circ N = f (t)\)と記すことの正当性が保証される。