2025年3月30日日曜日

1061: ヒルベルトスペース(空間)、非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)、ヒルベルトスペース(空間)上のポイントに対して、サブセット(部分集合)上のユニークなポイントでポイントへのディスタンス(距離)が最小であるものがある

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ヒルベルトスペース(空間)、非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)、ヒルベルトスペース(空間)上のポイントに対して、サブセット(部分集合)上のユニークなポイントでポイントへのディスタンス(距離)が最小であるものがあることの記述/証明

話題


About: ベクトルたちスペース(空間)
About: トポロジカルスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のヒルベルトスペース(空間)、任意の非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)、当該ヒルベルトスペース(空間)上の任意のポイントに対して、当該サブセット(部分集合)上のユニークなポイントで当該ポイントへのディスタンス(距離)が最小であるものがあるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
F: {R,C}、カノニカル(正典)フィールド(体)ストラクチャー(構造)を持つもの
V: ={ 全ての F ヒルベルトスペース(空間)たち },:V×VF:VRdist:V×VRを持つもの
C: {V の全ての非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)たち }
w: V
//

ステートメント(言明)たち:
!v0C(dist(w,v0)=inf{dist(w,v)|vC})
//


2: 注


当該スペース(空間)がヒルベルトであることが肝要である。

例えば、当該スペース(空間)がユークリディアンメトリックスペース(計量付き空間)R2のメトリック(計量付き)トポロジカルサブセット(部分集合)でオープン(開)ユニット(単位)ディスクとポイント(0,2)のユニオン(和集合)である時、当該オープン(開)ユニット(単位)ディスクは非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)であり(R2上のクローズド(閉)ユニット(単位)ディスク と当該サブスペース(部分空間)のインターセクション(共通集合))、(0,2)からのディスタンス(距離)たちのインフィマム(下限)は1である、しかし、当該クローズド(閉)サブセット(部分集合)上のポイントで当該ポイントへのディスタンス(距離)が1であるものはない、実のところ、当該スペース(空間)上に当該ポイントへのディスタンス(距離)が1であるものはない。

当該クローズドサブセット(閉部分集合)がコンベックス(凸)であることも"証明"にとって肝要である: 少なくとも、明らかに、ユニーク性は一般に成立しない、もしも、当該クローズドサブセット(閉部分集合)がコンベックス(凸)でない場合。


3: 証明


全体戦略: ステップ1: 当該ディスタンス(距離)たちのインフィマム(下限)dが存在することを見る; ステップ2: C上のポイントたちの任意のシーケンス(列)でdへコンバージ(収束)するものを取る; ステップ3: 当該シーケンス(列)はコーシーシーケンス(列)であることを見る; ステップ4: 当該コンバージェンス(収束ポイント)はC上にあることを見る; ステップ5: 当該コンバージェンス(収束ポイント)のwへのディスタンス(距離)はdであることを見る; ステップ6: C上にwへのディスタンス(距離)がdである他のポイントはないことを見る。

ステップ1:

{dist(w,v)|vC}Rのサブセット(部分集合)で0によって下にバウンデッド(有界)であるので、{dist(w,v)|vC}はインフィマム(下限)dRを持つ: それは、Rの性質である。

ステップ2:

C上のポイントたちの以下を満たす任意のシーケンス(列)v1,v2,...、つまり、ddist(w,vj)<d+1/2j、を取ろう、それは可能である、なぜなら、d=inf{dist(w,v)|vC}: 重複があるかもしれないが、それは問題ではない。

dist(w,v1),dist(w,v2),...dへコンバージ(収束)する。

ステップ3:

当該ポイントたちシーケンス(列)はコーシーシーケンス(列)であることを見よう。

dist(vm,vn)=vnvm=(vnw)(vmw)

ベクトルたちスペース(空間)でインナープロダクト(内積)によってインデュースト(誘導された)ノルム付きのもの上のパラレログラム(平行四辺形)法則によって、(vnw)(vmw)2=2(vnw2+vmw2)(vnw)+(vmw)2=2(vnw2+vmw2)vn+vm2w2=2(vnw2+vmw2)4(vn+vm)/2w2

任意の0<ϵに対して、以下を満たすあるNN、つまり、各N<m,nに対して、vmw2,vnw2<d2+ϵ2/4、がある。

(vn+vm)/2C、なぜなら、Cはコンベックス(凸)である、したがって、d(vn+vm)/2w

したがって、vnvm2=2(vnw2+vmw2)4(vn+vm)/2w2<2(2(d2+ϵ2/4))4d2=ϵ2

したがって、当該ポイントたちシーケンス(列)はコーシーシーケンス(列)である。

ステップ4:

Vはコンプリート(完備)であるから、当該シーケンス(列)のコンバージェンス(収束ポイント)v0Vがある。

v0Cのアキュームレーションポイント(集積ポイント)である、なぜなら、v0の周りの各オープンボール(開球)に対して、あるvjCで当該オープンボール(開球)内に包含されているものがある、なぜなら、当該シーケンス(列)はv0へコンバージ(収束)する。

任意のサブセット(部分集合)のクロージャー(閉包)はサブセット(部分集合)とサブセット(部分集合)のアキューミュレーションポイント(集積点)たちセット(集合)のユニオン(和集合)であるという命題によって、v0Cのクロージャー(閉包)上にある、しかし、Cのクロージャー(閉包)はCである、なぜなら、Cはクローズド(閉)である。

したがって、v0C

ステップ5:

ディスタンス(距離)マップ(写像)dist(w,v):VRwを固定したものはコンティニュアス(連続)マップ(写像)である、メトリック(計量)はコンティニュアス(連続)である、メトリック(計量)によってインデュースト(誘導された)トポロジーに関して、という命題および任意のプロダクトトポロジカルスペース(空間)から任意のトポロジカルスペース(空間)の中への任意のコンティニュアスマップ(写像)に対して、ドメイン(定義域)のいくつかのコンポーネントたちの任意のセット(集合)を固定したインデュースト(誘導された)マップ(写像)はコンティニュアス(連続)であるという命題によって。

dist(w,v1),dist(w,v2),...dへコンバージ(収束)するので、dist(w,v0)=d任意のコンティニュアス(連続)マップ(写像)およびダイレクテッド(有向)インデックスセット(集合)による任意のネットで当該ドメイン(定義域)上の任意のポイントへコンバージ(収束)するものに対して、当該ネットのイメージ(像)は当該ポイントのイメージ(像)へコンバージ(収束)し、もしも、当該コドメイン(余域)がハウスドルフである場合、当該ネットのイメージ(像)のコンバージェンス(収束ポイント)は当該ポイントのイメージ(像)であるという命題によって。

したがって、以下を満たす少なくとも1個のv0C、つまり、dist(w,v0)=inf{dist(w,v)|vC}、がある。

ステップ6:

C上にwへのディスタンス(距離)がdであるポイントは他にないことを見よう。

以下を満たす別のv0C、つまり、dist(w,v0)=d、があったと仮定しよう。

v0v0=(v0w)(v0w)

ベクトルたちスペース(空間)でインナープロダクト(内積)によってインデュースト(誘導された)ノルム付きのもの上のパラレログラム(平行四辺形)法則によって、(v0w)(v0w)2=2(v0w2+v0w2)(v0w)+(v0w)2=2(v0w2+v0w2)(v0+v0)2w2=2(v0w2+v0w2)4(v0+v0)/2w2、しかし、v0w=dist(w,v0)=dv0w=dist(w,v0)=d、そして、(v0+v0)/2Cであるから、d(v0+v0)/2w、したがって、2(2d2)4d2=0、それが含意するのは、(v0w)(v0w)2=0、それが含意するのは、v0=v0


参考資料


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