2024年5月26日日曜日

590: グループ(群)、ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとして

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グループ(群)、ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとして、の定義

話題


About: グループ(群)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、グループ(群)、ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとして、の定義を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(*G\): \(\in \{\text{ 全てのグループ(群)たち }\}\)
\( \{G_1, ..., G_n\}\): \(\subseteq \{G \text{ の全てのノーマルサブグループ(正規部分群)たち }\}\)
//

コンディションたち:
\(\forall G_j \in \{G_1, ..., G_n\} (G_j \cap (G_1 ... G_{j - 1} \hat{G_j} G_{j + 1} ... G_n) = \{1\})\)
\(\land\)
\(G = G_1 ... G_n\)
//


2: 自然言語記述


以下を満たす任意のグループ(群)\(G\)、つまり、\(G\)の以下を満たすいくつかのノーマルサブグループ(正規部分群)たち\(G_1, ..., G_n\)がある、つまり、各\(G_j \in \{G_1, ..., G_n\}\)に対して、\(G_j \cap (G_1 ... G_{j - 1} \hat{G_j} G_{j + 1} ... G_n) = \{1\}\)および\(G = G_1 ... G_n\)


3: 注


\(G\)はアーベリアンである必要はない。

名称が、単に"ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサム"でなく"グループ(群)、ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとして"となっているのは、当該ダイレクトサムは、新たなグループを作るわけではなく、それは、既存のグループをダイレクトサムとして判定するという問題だからである。

本定義を'モジュール(加群)たちのダイレクトサム'と混同しないように、後者は、構成要素モジュールたちから新たなモジュールを作るというものである。任意のアーベリアングループはモジュールであるので、いくつかのアーベリアングループたちの、'モジュール(加群)たちのダイレクトサム'というコンセプトによるダイレクトサムはあり得る、しかし、その、モジュールたちのダイレクトサムは、厳密に言って、構成要素グループたちの、本定義によるダイレクトサムではない: \(G_1 \oplus G_2\)の任意の要素は、\((p_1, p_2)\)という形式のものであり、\(G_1\)の任意の要素\(p_1\)はその形式のものではない、したがって、\(G_1 \oplus G_2\)の要素ではなく、したがって、\(G_1\)は\(G_1 \oplus G_2\)のサブグループではない; 実のところ、\(G_1 \oplus G_2\)は本定義による、\(G_1 \times \{1\}\)と\(\{1\} \times G_2\)のダイレクトサムである。

任意のアーベリアングループで本定義による任意の有限数ノーマルサブグループたちのダイレクトサムであるものは、当該サブグループたちの'モジュールたちのダイレクトサム'によるダイレクトサムに等しくはないが、'グループたち - ホモモーフィズム(準同形写像)'アイソモーフィック(同形写像)である、任意のグループ(群)で任意の有限数ノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムであるものは、当該サブグループたちのダイレクトプロダクト へ'グループたち - ホモモーフィズム(準同形写像)'アイソモーフィック(同形写像)であるという命題によって。

本定義が\(G = G_1 ... G_n\)を要求するか、\(G\)が\(\{G_1, ..., G_n\}\)によって生成されることを要求するか、は、何の違いも起こさない、なぜなら、\((1, ..., n)\)の各パーミュテーション(並べ替え)\(\sigma\)に対して、\(G_1 ... G_n = G_{\sigma_1} ... G_{\sigma_n}\)である、任意のグループに対して、任意のファイナイト(有限)数ノーマルサブグループたちのプロダクトはコミュータティブ(可換)であり、ノーマルサブグループであるという命題によって、したがって、\(G_1 ... G_n\)は\(\{G_1, ..., G_n\}\)によって生成されたグループに他ならない。

\(\{G_1, ..., G_n\}\)の順序は何の違いも引き起こさない、任意のグループ(群)、ファイナイト(有限)数のノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとして、は、任意に順序替え・結合されたノーマルサブグループ(正規部分群)たちのダイレクトサムとしてのグループ(群)であるという命題によって。


参考資料


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