2024年6月23日日曜日

650: ユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)に対して、ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちを得る、サブセット(部分集合)の各要素をアソーシエイトたちクオシエント(商)セット(集合)のレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)を用いてファクタライズ(因子分解)することによる方法

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ユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)に対して、ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちを得る、サブセット(部分集合)の各要素をアソーシエイトたちクオシエント(商)セット(集合)のレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)を用いてファクタライズ(因子分解)することによる方法の記述/証明

話題


About: リング(環)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)に対して、任意のファイナイト(有限)サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちを得る、当該サブセット(部分集合)の各要素をアソーシエイトたちクオシエント(商)セット(集合)のレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)を用いてファクタライズ(因子分解)することによる方法が機能するという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)たち }\}\)
\(U\): \(= \{R \text{ の全てのユニットたち }\}\)
\(I\): \(= \{R \text{ の全てのイリデューシブル(約分不能)要素たち }\}\)
\(R / Asc\): \(= \text{ アソシエイトたちイクイバレンスリレーション(同値関係)によるクオシエント(商)セット(集合) }\)
\(f\): \(: R / Asc \to R\)で以下を満たすもの、つまり、\(\forall p \in R / Asc, f (p) \in p\)
\(\overline{R / Asc - f}\): \(= R / Asc \text{ の } f \text{ による } \text{ レプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合) }\)
\(S\): \(= \{p_1, ..., p_n\} \in \{R \text{ の全てのファイナイト(有限)サブセット(部分集合)たち }\}\)
\(gcd (S)\):
//

ステートメント(言明)たち:
\(gcd (S)\)は以下のステップたちで得ることができる:
1) \(\forall p_j \in S (\exists u_j \in U, \exists i_{j, k} \in I \cap \overline{R / Asc - f} (p_j = u_j i_{j, 1} ... i_{j, l_j}))\)
2) \(I' := \cup_{j \in \{1, ..., n\}} \{i_{j, 1} ... i_{j, l_j}\} = \{i_1, ..., i_l\}\)
3) \(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}}\)、ここで、\(0 \le c_{j, k}\)
4) \((m_1, ..., m_l) = (min (\{c_{j, 1} \vert j \in \{1, ..., n\}\}), ..., min (\{c_{j, l} \vert j \in \{1, ..., n\}\}))\)
5) \(gcd (S) = Asc (i_1^{m_1} ... i_l^{m_l})\).
//


2: 自然言語記述


任意のユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)\(R\)、\(R\)の全てのユニットたちのセット(集合)\(U\)、\(R\)の全てのイリデューシブル(約分不能)要素たちのセット(集合)\(I\)、アソシエイトたちイクイバレンスリレーション(同値関係)によるクオシエント(商)セット(集合)\(R / Asc\)、以下を満たす任意のマップ(写像)\(f: R / Asc \to R\)、つまり、各\(p \in R / Asc\)に対して\(f (p) \in p\)、\(R / Asc\)の\(f\)によるレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)\(\overline{R / Asc - f}\)、任意のファイナイト(有限)サブセット(部分集合)\(S = \{p_1, ..., p_n\} \subseteq R\)に対して、最大共通ディバイザー(因子)たち\(gcd (S)\)は以下のステップたちによって得ることができる: 1) 各\(p_j \in S\)を\(p_j = u_j i_{j, 1} ... i_{j, l_j}\)として表わす、ここで、\(u_j \in U\)および\(i_{j, k} \in I\cap \overline{R / Asc - f}\); 2) \(I' := \cup_{j \in \{1, ..., n\}} \{i_{j, 1} ... i_{j, l_j}\} = \{i_1, ..., i_l\}\)を定義する; 3) 各\(p_j\)を\(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}}\)として表わす、ここで、\(0 \le c_{j, k}\); 4) \((m_1, ..., m_l) = (min (\{c_{j, 1} \vert j \in \{1, ..., n\}\}), ..., min (\{c_{j, l} \vert j \in \{1, ..., n\}\}))\)を定義する; 5) \(gcd (S) = Asc (i_1^{m_1} ... i_l^{m_l})\)。


3: 証明


\(R\)はユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)であるので、\(p_j\)は本当に\(p_j = u_j i_{j, 1} ... i_{j, l_j}\)として表現できる。それは、ユニークに、当該イリデューシブル(約分不能)要素たちの順序という自由度だけで、決定される: \(i_{j, k}\)は\(\overline{R / Asc - f}\)から選ばれているので、\(Asc (i_{j, k})\)の別の要素を選ぶという自由度はない。

\(I' = \{i_1, ..., i_l\}\)の要素たちは、それぞれ別のアソシエイトたちイクバレンス(同値)クラスたちからのものである。

表現\(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}}\)は完全にユニークである、なぜなら、順序は\(I'\)の要素たちをインデックス付けることによって指定されている。\(i_k\)が実際にはそこに現れない時は、\(c_{j, k} = 0\)。

\((m_1, ..., m_l)\)はユニークに決定される。

\(gcd (S) = Asc (i_1^{m_1} ... i_l^{m_l})\)はユニークに決定される。

\(Asc (i_1^{m_1} ... i_l^{m_l})\)は本当に\(gcd (S)\)であることを見よう。

\(d := i_1^{m_1} ... i_l^{m_l}\)はある共通ディバイザー(因子)であることを見よう。

\(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}} = u_j i_1^{c_{j, 1} - m_1} i_1^{m_1} ... i_l^{c_{j, l} - m_l} i_l^{m_l}\)、ここで、\(0 \le c_{j, k} - m_k\)、\(= u_j i_1^{c_{j, 1} - m_1} ... i_l^{c_{j, l} - m_l} i_1^{m_1} ... i_l^{m_l} = u_j i_1^{c_{j, 1} - m_1} ... i_l^{c_{j, l} - m_l} d\)、ここで、\(u_j i_1^{c_{j, 1} - m_1} ... i_l^{c_{j, l} - m_l} \in R\)。

各共通ディバイザー(因子)\(d'\)に対して、ある\(q \in R\)に対して\(d = q d'\)。

\(d' = u' {i'_1}^{c'_1} ... {i'_m}^{c'_m}\)、ここで、\(u' \in U\)、\(i'_j \in I \cap \overline{R / Asc - f}\)、そして、\(1 \le c'_k\)、それはユニークである、当該イリデューシブル(約分不能)要素たちの順序という自由度だけを持って。

\(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}} = q_j d' = q_j u' {i'_1}^{c'_1} ... {i'_m}^{c'_m}\)であり当該ファクタライゼイションたちは順序だけの自由度を持ってユニークであるから、各\(i'_s\)に対して、\(i'_s = i_k\)および\(c'_s \le c_{j, k}\)。したがって、\(c'_s \le m_k = min (\{c_{j, k} \vert j \in \{1, ..., n\}\})\)。\(\{i'_1, ..., i'_m\} \cup \{i_1, ..., i_l\}\)を\((i_1, ..., i_l)\)として並べ替えることにより、\(d' = u' i_1^{c''_1} ... i_l^{c''_l}\)、ここで、各\(j \in \{1, ..., l\}\)に対して\(c''_j \le m_j\)。

したがって、\(d = i_1^{m_1} ... i_l^{m_l} = u'^{-1} u' i_1^{m_1 - c''_1} i_1^{c''_1} ... i_l^{m_l - c''_l} i_l^{c''_l} = u'^{-1} i_1^{m_1 - c''_1} ... i_l^{m_l - c''_l} u' i_1^{c''_1} ... i_l^{c''_l} = q d'\)、ここで、\(q = u'^{-1} i_1^{m_1 - c''_1} ... i_l^{m_l - c''_l} \in R\)。

したがって、\(d \in gcd (S)\)。

\(gcd (S) = Asc (d)\)、任意のインテグラルドメイン(整域)および任意のサブセット(部分集合)に対して、もしも、当該サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちが存在する場合、それらは、ある最大共通ディバイザー(因子)のアソシエイトたちであるという命題によって。


参考資料


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