2025年8月3日日曜日

1228: ポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)である

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ポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)であることの記述/証明

話題


About: マトリックス(行列)たちスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)であるという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(M\): \(\in \{\text{ 全てのポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)たち }\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
\(\exists M^{-1}\)
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: インバーティブル(可逆)であることは非ゼロデターミナント(行列式)を持つことに等しいことを見よう; ステップ2: 任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)は、アイデンティティ(単位行列)にトランスフォーム(変換)できる、あるユニタリマトリックス(行列)に右からあるポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)を掛けたものによって、という命題を用いる。

ステップ1:

インバーティブル(可逆)であることは、非ゼロデターミナント(行列式)を持つことに等しい、任意のフィールド(体)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)はインバース(逆)を持つ、もしも、そのデターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、そして、インバース(逆)はこれであるという命題によって。

したがって、\(det M \neq 0\)であることを見よう。

ステップ2:

任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)は、アイデンティティ(単位行列)にトランスフォーム(変換)できる、あるユニタリマトリックス(行列)に右からあるポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)を掛けたものによって、という命題によって、\((U D)^* M (U D) = I\)、ここで、\(U\)はユニタリマトリックス(行列)であり、\(D\)はポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)である。

したがって、\(det ((U D)^* M (U D)) = det I = 1 \neq 0\)、しかし、\(det ((U D)^* M (U D)) = det ((U D)^*) det M det (U D)\)、任意のコミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)は当該マトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)であるという命題によって。

したがって、\(det M \neq 0\)。


参考資料


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