ポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)であることの記述/証明
話題
About: マトリックス(行列)たちスペース(空間)
この記事の目次
開始コンテキスト
- 読者は、ポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)の定義を知っている。
- 読者は、任意のフィールド(体)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)はインバース(逆)を持つ、もしも、そのデターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、そして、インバース(逆)はこれであるという命題を認めている。
- 読者は、任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)は、アイデンティティ(単位行列)にトランスフォーム(変換)できる、あるユニタリマトリックス(行列)に右からあるポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)を掛けたものによって、という命題を認めている。
- 読者は、任意のコミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)は当該マトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)であるという命題を認めている。
ターゲットコンテキスト
- 読者は、任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)はインバーティブル(可逆)であるという命題の記述および証明を得る。
オリエンテーション
本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。
本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。
本体
1: 構造化された記述
ここに'構造化された記述'のルールたちがある。
エンティティ(実体)たち:
\(M\): \(\in \{\text{ 全てのポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)たち }\}\)
//
ステートメント(言明)たち:
\(\exists M^{-1}\)
//
2: 証明
全体戦略: ステップ1: インバーティブル(可逆)であることは非ゼロデターミナント(行列式)を持つことに等しいことを見よう; ステップ2: 任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)は、アイデンティティ(単位行列)にトランスフォーム(変換)できる、あるユニタリマトリックス(行列)に右からあるポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)を掛けたものによって、という命題を用いる。
ステップ1:
インバーティブル(可逆)であることは、非ゼロデターミナント(行列式)を持つことに等しい、任意のフィールド(体)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)はインバース(逆)を持つ、もしも、そのデターミナント(行列式)が非ゼロである場合、そしてその場合に限って、そして、インバース(逆)はこれであるという命題によって。
したがって、\(det M \neq 0\)であることを見よう。
ステップ2:
任意のポジティブデフィニット(正定値)エルミートマトリックス(行列)は、アイデンティティ(単位行列)にトランスフォーム(変換)できる、あるユニタリマトリックス(行列)に右からあるポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)を掛けたものによって、という命題によって、\((U D)^* M (U D) = I\)、ここで、\(U\)はユニタリマトリックス(行列)であり、\(D\)はポジティブ(正)ダイアゴナル(対角)マトリックス(行列)である。
したがって、\(det ((U D)^* M (U D)) = det I = 1 \neq 0\)、しかし、\(det ((U D)^* M (U D)) = det ((U D)^*) det M det (U D)\)、任意のコミュータティブ(可換)リング(環)上方にて、任意のスクウェアマトリックス(正方行列)たちのプロダクト(積)のデターミナント(行列式)は当該マトリックス(行列)たちのデターミナント(行列式)たちのプロダクト(積)であるという命題によって。
したがって、\(det M \neq 0\)。