2023年11月12日日曜日

410: \(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、トリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)上方のセクション(断面)は\(C^\infty\)である、もしも、そこ上方の\(C^\infty\)フレームに関する係数たちが\(C^\infty\)である場合、そしてその場合に限って

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\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、トリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)上方のセクション(断面)は\(C^\infty\)である、もしも、そこ上方の\(C^\infty\)フレームに関する係数たちが\(C^\infty\)である場合、そしてその場合に限って、ことの記述/証明

話題


About: \(C^\infty\)マニフォールド(多様体)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意の\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、任意のトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)上方の任意のセクション(断面)は\(C^\infty\)である、もしも、そこ上方の任意の\(C^\infty\)フレームに関する係数たちが\(C^\infty\)である場合、そしてその場合に限って、という命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\((E, M, \pi)\): \(\in \{\text{ ランク } k \text{ の全ての } C^\infty \text{ ベクトルたちバンドル(束)たち }\}\)
\(U\): \(\in \{M \text{ の全てのトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)たち }\}\)
\(s\): \(: U \to \pi^{-1} (U)\), \(\in \{\pi \vert_{\pi^{-1} (U)} \text{ の全てのセクション(断面)たち }\}\)
//

ステートメント(言明)たち:
(
\(s \in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ マップ(写像)たち } \}\)
\(\implies\)
\(\forall \{s_1, s_2, ..., s_k\} \in \{\pi^{-1} (U) \text{ 上の全ての } C^\infty \text{ フレームたち }\} (s = s^j s_j \text{ 、ここで、 } s^j: U \to \mathbb{R} \land s^j \in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ マップ(写像)たち }\})\)
)
\(\land\)
(
\(\exists \{s_1, s_2, ..., s_k\} \in \{\pi^{-1} (U) \text{ 上の全ての } C^\infty \text{ フレームたち }\} (s = s^j s_j \text{ 、ここで、 } s^j: U \to \mathbb{R} \land s^j \in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ マップ(写像)たち }\})\)
\(\implies\)
\(s \in \{\text{ 全ての } C^\infty \text{ マップ(写像)たち } \}\)
)
//


2: 証明


全体戦略: ステップ1: 各ポイント\(p \in U\)の周りに、以下を満たすあるチャートトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)\(U'_p \subseteq M\)、つまり、\(U'_p \subseteq U\)、およびインデュースト(誘導された)チャート\((\pi^{-1} (U'_p) \subseteq E, \widetilde{\phi})\)を取る; ステップ2: \(s^j\)は\(C^\infty\)であると仮定し、\(s\)は\(C^\infty\)であることを見る、\(s\)の、当該チャートたちに関するコンポーネントたちは\(C^\infty\)であることを見ることによって; ステップ3: \(s\)は\(C^\infty\)であると仮定し、\(s^j\)は\(C^\infty\)であることを見る、スタンダードフレームおよび\(s\)のスタンダードフレームに関するコンポーネントたちを取り、\(s^j\)たちを当該コンポーネントたちの\(C^\infty\)ファンクション(関数)たちとして見ることによって。

ステップ1:

\(s\)または\(s^j\)は\(C^\infty\)である、もしも、それが各ポイント\(p \in U\)において\(C^\infty\)である場合、そしてその場合に限って。したがって、\(p\)における\(C^\infty\)性を見よう。

任意のマップ(写像)のポイントにおける\(C^\infty\)性は、常に、当該ポイントの周りのあるドメイン(定義域)チャートおよび当該ポイントのイメージ(像)の周りのあるコドメイン(余域)チャートに関して判断される、したがって、そういうチャートたちを取ろう。

\(p \in U\)の周りに、以下を満たすあるチャートトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)\(U'_p \subseteq M\)、つまり、\(U'_p \subseteq U\)、インデュースト(誘導された)チャート\((\pi^{-1} (U'_p) \subseteq E, \widetilde{\phi})\)がある、任意のベクトルたちバンドル(束)に対して、あるトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)は必ずしもチャートオープンサブセット(開部分集合)ではないが、任意のトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)上の各ポイントにおいてより小さいかもしれないチャートトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)があるという命題および任意の\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、任意のチャートトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)のトリビアライゼーションはカノニカル(正典)チャートマップ(写像)をインデュース(誘導)するという命題によって。\(\phi\)を\(U'_p\)上のチャートマップ(写像)とし、\(\Phi\)をトリビアライゼーションとしよう。

ステップ2:

\(s^j\)は\(C^\infty\)であると仮定しよう。

\(s\)は\(C^\infty\)であることを見よう。

\(s\)の当該チャートたちに関するコンポーネントたちは\(C^\infty\)であることを見よう。

\(p' \in U'_p\)は任意のポイントであるとしよう。

\(s_j (p')\)のコーディネート(座標)たちは\(\widetilde{\phi} (s_j (p')) = ({s_j (p')}^1, ..., {s_j (p')}^k, p'^1, ..., p'^d)\)であり、\(s_j\)は\(C^\infty\)セクション(断面)であるから、\({s_j (p')}^k\)は\((p'^1, ..., p'^d)\)に関して\(C^\infty\)である。

\(s (p')\)のコーディネート(座標)たちは\(\widetilde{\phi} (s (p')) = \lambda \circ (\phi, id) \circ \Phi (s (p'))\)、ここで、\(\lambda: \mathbb{R}^{d + k} \to \mathbb{R}^{d + k}, (x^1, ..., x^d, x^{d + 1}, ..., x^{d + k}) \mapsto (x^{d + 1}, ..., x^{d + k}, x^1, ..., x^d)\)、\(= \lambda \circ (\phi, id) \circ \Phi (s^j (p') s_j (p')) = \lambda \circ (\phi, id) (s^j (p') \Phi (s_j (p')))\)、なぜなら、任意のトリビアライゼーションは各ファイバーにおいて'ベクトルたちスペース(空間)たち - リニア(線形)モーフィズム(射)たち'アイソモーフィズム(同形写像)である、\(= (s^j (p') {s_j (p')}^1, ..., s^j (p') {s_j (p')}^k, p'^1, p'^2, ..., p'^d)\)、そして、\(s^j (p')\)および\({s_j (p')}^j\)は\(C^\infty\)であるから、当該コンポーネントたちは\(p'^1, p'^2, ..., p'^d\)に関して\(C^\infty\)である、それが意味するのは、\(s\)は\(C^\infty\)であるということ。

ステップ3:

\(s\)は\(C^\infty\)であると仮定しよう。

\(p' \in U'_p\)は任意のポイントであるとしよう。

\(\Phi (\pi^{-1} (U'_p)) = U'_p \times \mathbb{R}^k\)上にカノニカル(正典)フレーム\(e'_1, ..., e'_k\)がある、それが意味するのは、\(e'_j: U'_p \to U'_p \times \mathbb{R}^k, p' \to (p', 0, ..., 0, 1, 0, ..., 0)\)、ここで、\(1\)は\(\mathbb{R}^k\)のj-番目コンポーネント。

\(\pi^{-1} (U'_p)\)上にインデュースト(誘導された)\(C^\infty\)フレーム\((e_1, ..., e_k)\)、ここで、\(e_j (p') := \Phi^{-1} (e'_j (p'))\)、がある、それは本当に\(C^\infty\)である、なぜなら、\(e_j (p')\)のコーディネート(座標)たちは\((0, 0, ..., 1, ..., 0, p'^1, p'^2, ..., p'^d)\)、ここで、\(1\)は\(\mathbb{R}^k\)内の\(j\)-番目コンポーネント、であり、本当にフレームである、なぜなら、\(\Phi^{-1}\)は各ファイバーにおいて'ベクトルたちスペース(空間)たち - リニア(線形)モーフィズム(射)たち'アイソモーフィズム(同形写像)である。

\(s = s'^j e_j\)としよう。\(s (p')\)のコーディネート(座標)たちは\(\widetilde{\phi} (s (p')) = \widetilde{\phi} (s'^j (p') e_j (p')) = \lambda \circ (\phi, id) \circ \Phi (s'^j (p') e_j (p')) = \lambda \circ (\phi, id) (s'^j (p') \Phi (e_j (p'))) = \lambda \circ (\phi, id) (s'^j (p') e'_j (p')) = (s'^1 (p'), ..., s'^k (p'), p'^1, p'^2, ..., p'^d)\)である。\(s\)が\(C^\infty\)であるというのは、当該コーディネート(座標)たちは、\(p'^1, ..., p'^d\)のファンクション(関数)たちとして\(C^\infty\)であることに他ならない、したがって、\(s'^j\)は\(C^\infty\)である。

\(s_j = s'^l_j e_l\)であるとしよう。\(s'^l_j\)は\(C^\infty\)である、前パラグラフによって。\(s = s^j s_j = s^j s'^l_j e_l\)、したがって、\(s'^j = s^l s'^j_l\)。マトリックス(行列)\(S' (p') = [s'^j_l (p')]\)は当該2ベーシス(基底)たちに関するコンポーネントたちトランスフォーメーション(変換)のマトリックス(行列)であり、インバーティブル(可逆)である。\(S'\)のコンポーネントたちは\(p'\)に関して\(C^\infty\)であるから、\(S'^{-1}\)のコンポーネントたちは\(p'\)に関して\(C^\infty\)である: ラプラス展開を使ってインバースマトリックス(逆行列)を得る。\(s^j\)は\(S'^{-1}\)のコンポーネントたちおよび\(s'^l\)の何らかのマルチプリケーション(積)たちの和であるから、それは\(C^\infty\)である。


3: 注


本命題が言っているのは、もしも、\(s\)の係数たちが任意の1つの\(C^\infty\)に関して\(C^\infty\)であれば(そうした全てのフレームに対してチェックする必要はない)、当該セクション(断面)は\(C^\infty\)であり、もしも、当該セクション(断面)\(C^\infty\)であれば、係数たちは任意の\(C^\infty\)フレーム(断面)に関して(したがって、全ての\(C^\infty\)フレームに関して)\(C^\infty\)である、ということ。

当該トリビアライジングオープンセット(開集合)は、もしもある\(C^\infty\)フレームがそこにあれば任意のオープンセット(開集合)でよいように思われるかもしれないが、実のところ、そうした任意のオープンサブセット(開部分集合)は結局のところあるトリビアライジングオープンセット(開集合)でなければならない、任意の\(C^\infty\)フレームを持つためには、任意の\(C^\infty\)ベクトルたちバンドル(束)に対して、任意の\(C^\infty\)フレームは任意のトリビアライジングオープンサブセット(開部分集合)上方に、そしてその上方のみに存在するという命題によって。


参考資料


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