2024年6月23日日曜日

653: ユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)、ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)に対して、もしも、サブセット(部分集合)の各ペアサブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちがユニットアソシエイトたちである場合、サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちはユニットアソシエイトたちである、しかし、逆は真でない

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ユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)、ファイナイト(有限)サブセット(部分集合)に対して、もしも、サブセット(部分集合)の各ペアサブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちがユニットアソシエイトたちである場合、サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちはユニットアソシエイトたちである、しかし、逆は真でないことの記述/証明

話題


About: リング(環)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、任意のユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)、任意のファイナイト(有限)サブセット(部分集合)で1つより多くの要素を持つものに対して、もしも、当該サブセット(部分集合)の各ペアサブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちがユニットアソシエイトたちである場合、当該サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちはユニットアソシエイトたちである、しかし、逆は真でないという命題の記述および証明を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\(R\): \(\in \{\text{ 全てのユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)たち }\}\)
\(U\): \(= \{R \text{ の全てのユニットたち }\}\)
\(I\): \(= \{R \text{ の全てのイリデューシブル(約分不能)要素たち }\}\)
\(R / Asc\): \(= \text{ アソシエイトたちイクバレンスリレーション(同値関係)によるクオシエント(商)セット(集合) }\)
\(f\): \(: R / Asc \to R\)で、以下を満たすもの、つまり、\(\forall p \in R / Asc, f (p) \in p\)
\(\overline{R / Asc - f}\): \(= R / Asc \text{ の } f \text{ による } \text{ 全てのレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合) }\)
\(S\): \(= \{p_1, ..., p_n\}\), \(\in \{R \text{ の全てのファイナイト(有限)サブセット(部分集合)たち }\}\)、1つよりも多くの要素たちを持つもの
\(gcd (S)\):
//

ステートメント(言明)たち:
(
\(\forall p_j, p_k \in S \text{ で以下を満たすもの、つまり、 } p_j \neq p_k (gcd (\{p_j, p_k\}) = Asc (1))\)
\(\implies\)
\(gcd (S) = Asc (1)\)
)
\(\land\)
(
\(gcd (S) = Asc (1)\)
\(\lnot \implies\)
)
\(\forall p_j, p_k \in S (gcd (\{p_j, p_k\}) = Asc (1))\)
//


2: 自然言語記述


任意のユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)\(R\)、\(R\)の全てのユニットたちのセット(集合)\(U\)、\(R\)の全てのイリデューシブル(約分不能)要素たちのセット(集合)\(I\)、アソシエイトたちイクイバレンスリレーション(同値関係)によるクオシエント(商)セット(集合)\(R / Asc\)、以下を満たす任意のマップ(写像)\(f: R / Asc \to R\)、つまり、各\(p \in R / Asc\)に対して、\(f (p) \in p\)、\(R / Asc\)の\(f\)によるレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)\(\overline{R / Asc - f}\)、任意のファイナイト(有限)サブセット(部分集合)\(S = \{p_1, ..., p_n\} \subseteq R\)で1つよりも多くの要素たちを持つものに対して、もしも、\(\forall p_j, p_k \in S \text{ で以下を満たすもの、 } p_j \neq p_k (gcd (\{p_j, p_k\}) = Asc (1))\)、\(gcd (S) = Asc (1)\)、しかし、逆は真でない。


3: 証明


本証明は、任意のユニークファクタライゼイションドメイン(因子分解領域)に対して、任意のファイナイト(有限)サブセット(部分集合)の最大共通ディバイザー(因子)たちを得る、当該サブセット(部分集合)の各要素をアソーシエイトたちクオシエント(商)セット(集合)のレプリゼンタティブ(代表)たちセット(集合)を用いてファクタライズ(因子分解)することによる方法が機能するという命題に基づいているので、その命題が理解されているものと想定されている。

\(I' = \{i_1, ..., i_l\}\)を、その命題内に挙げられている、いくつかのイリデューシブル(約分不能)要素たちのセット(集合)としよう。肝要な点は、\(S\)の要素たちの\(I'\)に関するファクタライゼイションたちはユニークであるということ、なぜなら、私たちは、アソシエイトたちイクイバレンスクラスたちの固定されたレプリゼンタティブ(代表)たちを選んである。

\(\forall p_j, p_k \in S (gcd (\{p_j, p_k\}) = Asc (1))\)であると仮定しよう。

\(p_j = u_j i_1^{c_{j, 1}} ... i_l^{c_{j, l}}\)であるところ、もしも、\(0 \lt c_{j, k}\)である場合、各\(s \neq j\)に対して\(c_{s, k} = 0\)、なぜなら、そうでなければ、\(i_k\)は\(\{p_j, p_s\}\)の共通ディバイザー(因子)であることになり、\(1\)は\(\{p_j, p_s\}\)の最大共通ディバイザー(因子)でないことになる、なぜなら、\(1 = q i_k\)は成立しないであろう、なぜなら、それは、\(i_k\)がユニットであったことを意味することになる。

したがって、\((m_1, ..., m_l) = (min (\{c_{j, 1} \vert j \in \{1, ..., n\}\}), ..., min (\{c_{j, l} \vert j \in \{1, ..., n\}\})) = (0, ..., 0)\)。

したがって、\(d := i_1^{m_1} ... i_l^{m_l} = 1\)。

したがって、\(gcd (S) = Asc (1)\)。

\(gcd (S) = Asc (1)\)であると仮定しよう。

それが意味するのは、\((m_1, ..., m_l) = (min (\{c_{j, 1} \vert j \in \{1, ..., n\}\}), ..., min (\{c_{j, l} \vert j \in \{1, ..., n\}\})) = (0, ..., 0)\)。

しかし、\(min (\{c_{j, s} \vert j \in \{1, ..., n\}\}) = 0\)は、各ペア\(j, k\)に対して\(min (\{c_{j, s}, c_{k, s}\}) = 0\)であることを含意しない。したがって、\(m_s\)はポジティブ(正)であるかもしれず、それは、\(d \neq 1\)を含意することになる。

反例として、\(R = \mathbb{Z}\); \(S = \{1, 2, 4\}\): \(gcd (S) = Asc (1)\)、しかし、\(gcd (\{2, 4\}) = Asc (2)\)。


参考資料


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