2025年4月27日日曜日

1092: ベクトルたちスペース(空間)でインナープロダクト(内積)を持つものからベクトルたちサブスペース(部分空間)の中へのオーソノーマル(正規直交)プロジェクション(射影)

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ベクトルたちスペース(空間)でインナープロダクト(内積)を持つものからベクトルたちサブスペース(部分空間)の中へのオーソノーマル(正規直交)プロジェクション(射影)の定義

話題


About: ベクトルたちスペース(空間)

この記事の目次


開始コンテキスト



ターゲットコンテキスト



  • 読者は、ベクトルたちスペース(空間)でインナープロダクト(内積)を持つものからベクトルたちサブスペース(部分空間)の中へのオーソノーマル(正規直交)プロジェクション(射影)の定義を得る。

オリエンテーション


本サイトにてこれまで議論された定義たちの一覧があります。

本サイトにてこれまで議論された命題たちの一覧があります。


本体


1: 構造化された記述


ここに'構造化された記述'のルールたちがある

エンティティ(実体)たち:
\( F\): \(\in \{\mathbb{R}, \mathbb{C}\}\)で、カノニカル(正典)フィールド(体)ストラクチャー(構造)を持つもの
\( V'\): \(\in \{\text{ 全ての } F \text{ ベクトルたちスペース(空間)たち }\}\)で、任意のインナープロダクト(内積)\(\langle \bullet, \bullet \rangle: V' \times V' \to F\)を持つもの
\( V\): \(\in \{V' \text{ の全てのベクトルたちサブスペース(部分空間)たち }\}\)
\(*f\): \(: V' \to V\), \(\in \{\text{ 全てのプロジェクション(射影)たち }\}\)
//

コンディションたち:
\(\forall v' \in V' (\forall v \in V (\langle v' - f (v'), v \rangle = 0))\)
//


2: 注


本定義は、任意の\(V'\)および\(V\)に対してそういうマップ(写像)があると言っておらず、もしも、そういうあるマップ(写像)がある場合、それは"プロジェクション(射影)"と呼ばれると言っている。

もしも、そういうある\(f (v')\)がある\(v'\)に対してある場合、それはユニークである、任意のベクトルたちスペース(空間)で任意のインナープロダクト(内積)によってインデュースト(誘導された)ノルムを持つもの、任意のサブスペース(部分空間)、当該スーパースペース(空間)上の任意のベクトルに対して、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルへの距離が最小なものがある場合、それは、ユニークであり当該ベクトルたちの差は当該サブスペース(部分空間)へ垂直である、そして、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルたちの差が当該サブスペース(部分空間)へ垂直なものがある場合、それは、ユニークであり距離は最小であるという命題によって。

\(f\)が存在するいくつかの典型的なケースたちがある。

1つの典型的なケースは、\(V\)はファイナイト(有限)-ディメンショナル(次元)である場合: \(V\)はあるオーソノーマル(正規直交)ベーシス(基底)\(B = \{b_1, ..., b_d\}\)を持つ; すると、\(f (v') = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \langle v', b_j \rangle b_j\)がそれである: 各\(v \in V\)に対して、\(v = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} v^j b_j\)および\(\langle v' - f (v'), v \rangle = \langle v' - f (v'), \sum_{j \in \{1, ..., d\}} v^j b_j \rangle = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \overline{v^j} \langle v' - f (v'), b_j \rangle = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \langle \sum_{l \in \{1, ..., d\}} \langle v', b_l \rangle b_l, b_j \rangle) = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \sum_{l \in \{1, ..., d\}} \langle v', b_l \rangle \langle b_l, b_j \rangle) = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \sum_{l \in \{1, ..., d\}} \langle v', b_l \rangle \delta_{l, j}) = \sum_{j \in \{1, ..., d\}} \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \langle v', b_j \rangle) = 0\)。

それはあるベーシス(基底)を使ったが、それは本当にはベーシス(基底)の選択に依存しない、なぜなら、\(f\)はユニークに決定される、任意のベクトルたちスペース(空間)で任意のインナープロダクト(内積)によってインデュースト(誘導された)ノルムを持つもの、任意のサブスペース(部分空間)、当該スーパースペース(空間)上の任意のベクトルに対して、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルへの距離が最小なものがある場合、それは、ユニークであり当該ベクトルたちの差は当該サブスペース(部分空間)へ垂直である、そして、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルたちの差が当該サブスペース(部分空間)へ垂直なものがある場合、それは、ユニークであり距離は最小であるという命題によって。

別の典型的なケースは、\(V'\)は任意のヒルベルトスペース(空間)であり \(V\)は任意のクローズド(閉)ベクトルたちサブスペース(部分空間)である場合: 任意のヒルベルトスペース(空間)、任意の非空クローズド(閉)コンベックス(凸)サブセット(部分集合)、当該ヒルベルトスペース(空間)上の任意のポイントに対して、当該サブセット(部分集合)上のユニークなポイントで当該ポイントへのディスタンス(距離)が最小であるものがあるという命題および任意のベクトルたちスペース(空間)で任意のインナープロダクト(内積)によってインデュースト(誘導された)ノルムを持つもの、任意のサブスペース(部分空間)、当該スーパースペース(空間)上の任意のベクトルに対して、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルへの距離が最小なものがある場合、それは、ユニークであり当該ベクトルたちの差は当該サブスペース(部分空間)へ垂直である、そして、もしも、当該サブスペース(部分空間)上のベクトルで当該ベクトルたちの差が当該サブスペース(部分空間)へ垂直なものがある場合、それは、ユニークであり距離は最小であるという命題によって。

\(V\)は不可避にヒルベルトスペース(空間)である、任意のコンプリート(完備)メトリックスペース(計量付き空間)に対して、任意のクローズド(閉)サブスペース(部分空間)はコンプリート(完備)であるという命題によって。

\(V\)がセパラブル(可分)である時(\(V'\)がセパラブル(可分)である時は、\(V\)は不可避にそうである)、\(V\)はあるオーソノーマル(正規直交)シャウダーベーシス(基底)\(B = \{b_1, b_2, ...\}\)を持つ、任意のセパラブル(可分)ヒルベルトスペース(空間)はあるオーソノーマル(正規直交)シャウダーベーシス(基底)を持つという命題によって、そして、\(f (v') = \sum_j \langle v', b_j \rangle b_j\)がそれである: それはコンバージ(収束)する、任意のヒルベルトスペース(空間)、任意のカウンタブル(可算)オーソノーマル(正規直交)サブセット(部分集合)、当該ヒルベルトスペース(空間)の任意の要素に対して、当該サブセット(部分集合)のリニアコンビネーション(線形結合)で当該要素とサブセット(部分集合)要素のインナープロダクト(内積)コエフィシェント(係数)たちを持つものはコンバージ(収束)するという命題によって; 各\(v \in V\)に対して、\(v = \sum_j v^j b_j\)および\(\langle v' - f (v'), v \rangle = \langle v' - f (v'), \sum_j v^j b_j \rangle = \sum_j \overline{v^j} \langle v' - f (v'), b_j \rangle = \sum_j \overline{v^j} \langle v' - \sum_l \langle v', b_l \rangle b_l, b_j \rangle = \sum_j \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \sum_l \langle v', b_l \rangle \langle b_l, b_j \rangle) = \sum_j \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \sum_l \langle v', b_l \rangle \delta_{l, j}) = \sum_j \overline{v^j} (\langle v', b_j \rangle - \langle v', b_j \rangle) = 0\)。

\(f\)は、ベクトルたちスペース(空間)からベクトルたちサブスペース(部分空間)の中へのプロジェクション(射影)の定義によるベクトルたちスペース(空間)からベクトルたちサブスペース(部分空間)の中へのプロジェクションであることを見よう。

\(f\)はリニア(線形)である、なぜなら、\(\langle (r^1 v'_1 + r^2 v'_2) - (r^1 f (v'_1) + r^2 f (v'_2)), v \rangle = \langle r^1 (v'_1 - f (v'_1)) + r^2 (v'_2 - f (v'_2)), v \rangle = r^1 \langle v'_1 - f (v'_1), v \rangle + r^2 \langle v'_2 - f (v'_2), v \rangle = r^1 0 + r^2 0 = 0\)、それが意味するのは、\(f (r^1 v'_1 + r^2 v'_2) = r^1 f (v'_1) + r^2 f (v'_2)\)。

各\(v \in V\)に対して、各\(w \in V\)に対して、\(\langle v - v, w \rangle = \langle 0, w \rangle = 0\)、それが意味するのは、\(f (v) = v\)。


参考資料


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